アドバンスレベル設定

〈アドバンスレベル設定〉を選択すると、〈アドバンスオート〉の補正効果の強弱を5段階で設定できるようになります。
被写体自身や、被写体と背景の明暗差が極端に大きいとき、両者の明るさのバランスを好みに応じて変更することが可能です。
また、明暗差の小さなシーンのコントラストを強調する、ディテールがつぶれがちな黒いドレスなどの質感をはっきり描写するなど、
より自由な写真表現が可能になります。
*高度な補正処理を行うため、条件によっては連続撮影速度が低下する場合があります。
*補正レベルをあげると、ノイズが目立つことがあります。レベル設定の際はご注意ください。
*効果は、照明条件や被写体の状態によって異なります。
*RAWで撮影した画像には撮影時の設定は反映されません。付属のRAW 現像ソフトImage Data Converter SR(IDC-SR)Ver.2.0の
Dレンジオプティマイザー機能で補正を行ってください。
*α350/α300/α200では、〈アドバンスレベル設定〉は選択できません。

〈アドバンスレベル設定〉
Lv1
〈アドバンスレベル設定〉
Lv2
〈アドバンスレベル設定〉
Lv3
〈アドバンスレベル設定〉
Lv4
〈アドバンスレベル設定〉
Lv5

効果的なシーン

被写体の存在感をさらに際立たせたいときに

明暗差の大きなシーンなどで、〈アドバンスオート〉は優れた効果を発揮します。しかし、好みや意図によっては、効果を加減したいこともあるでしょう。〈アドバンスレベル設定〉は、そのようなニーズに柔軟に対応することができます。
*補正レベルをあげると、ノイズが目立つことがあります。レベル設定の際はご注意ください。

明暗の分布を意図に応じてコントロールしたいときに

明暗が良好に分布し、〈アドバンスオート〉が積極的な補正は必要ないと判断したシーン。しかし、表現の意図によっては被写体によって生じる影や背景にも光をまわしたいときがあります。そのようなときも、〈アドバンスレベル設定〉の設定値を上げることで、レフ板や補助光をあてたのと同様の効果を得ることができます。
*補正レベルをあげると、ノイズが目立つことがあります。レベル設定の際はご注意ください。

DレンジオプティマイザーOFF
〈アドバンスオート〉
〈アドバンスレベル設定〉Lv2

明暗の分布状態が良好なため、〈アドバンスオート〉は効果が弱くてよいと判断しているシーン。あえて補正効果を強くすることで背景や葉の明るさを持ち上げ、透明感やさわやかな雰囲気を演出した例です。

高度な活用法

露出設定と組み合わせ、より積極的な陰影の表現を

明暗差の極端に大きなシーン。例えば、高輝度域の再現性を重視し、ハイライトを基準に露出を決めれば、低輝度域はより暗く写り、 最悪の場合は黒つぶれしてしまいます。こんなときも、〈アドバンスレベル設定〉で補正効果を強め、必要なレベルまで暗い側の再現性を向上させることが可能です。
*補正レベルをあげると、ノイズが目立つことがあります。レベル設定の際はご注意ください。

DレンジオプティマイザーOFF
〈アドバンスレベル設定〉Lv2

背景の山並みや雲の階調を表現するため、ハイライトを基準に露出を決定。補正レベルを高く設定し、黒くつぶれていた手前の山の紅葉も浮き上がらせ、雄大な世界を表現しました。

何よりも画像の明るさを優先したい場合に

夜景の撮影などでは、ノイズを考慮し、〈アドバンスオート〉は効果を適用しないことがあります。同じ理由により、シーンセレクションの中には、Dレンジオプティマイザーが初期設定でOFFとなっているモードがあります。このような場合でも、〈アドバンスレベル設定〉では補正を行うことが可能です。画質より像の再現を重視したいときなどに有効です。
*補正レベルをあげると、ノイズが目立つことがあります。レベル設定の際はご注意ください。

DレンジオプティマイザーOFF
〈アドバンスレベル設定〉Lv1
〈アドバンスレベル設定〉Lv3
〈アドバンスレベル設定〉Lv5

暗い領域が多い建物も、〈アドバンスレベル設定〉を使えばここまで光をまわせます。
スローシャッターと異なり、ライトアップされた部分が飛びすぎることもありません。

DROアドバンスブラケット (DRO=Dレンジオプティマイザー)

どのくらい補正をきかせたらよいか判断に迷うようなシーンでは、ブラケット撮影が便利です。 これは、一回シャッターを切るだけで、補正効果の異なる3枚の画像を一度に得られるもの。 シャッターチャンスを逃すことなく、最適な補正効果の画像が得られます。 ブラケットの補正レベルのステップは、Hi(Lv1/3/5)、Lo(Lv1/2/3)から選べます。
*ブラケットの効果はRAW画像には反映されません。記録画質がJPEGのみの場合におすすめします。
*ブラケット撮影時、〈アドバンスレベル設定〉の設定値は一時的に無効となります。

DROアドバンスブラケット Hi

〈アドバンスレベル設定〉Lv1
〈アドバンスレベル設定〉Lv3
〈アドバンスレベル設定〉Lv5

DROアドバンスブラケット Lo

〈アドバンスレベル設定〉Lv1
〈アドバンスレベル設定〉Lv2
〈アドバンスレベル設定〉Lv3