「もっと手軽にHD制作を」という映像制作現場からの期待に、ソニーはこれまでさまざまなフォーマットでこたえてまいりました。そして2010年、新たにAVCHDフォーマットを採用した“NXCAM”を業務用領域に投入し、2011年からラインアップを拡充していきます。
AVCHDフォーマットは、高効率圧縮にしてフルHD記録も可能なMPEG-4 AVC/H.264の圧縮技術を採用しており、Blu-ray規格をはじめデジタルテレビ、携帯端末、ウェブ動画といったこれからのメディアとの親和性の高いフォーマットです。
ソニーはこの“NXCAM”で、今後広がるITベースの映像制作現場におけるファイルベースのHDワークフローを提案してまいります。
NXCAMシリーズはHD記録にAVCHDフォーマットを採用しています。AVCHD規格は、高効率の圧縮符号化技術を使って、HD信号を記録するハイビジョンデジタルビデオカメラの規格です。映像圧縮にはMPEG-4 AVC/H.264を、音声にはドルビーデジタル方式またはリニアPCM方式(HD記録のみ)を採用。SD記録時は映像圧縮にMPEG-2規格、音声にはドルビーデジタル方式を採用しています。3D映像の圧縮には、3D Blu-ray規格でも利用されているMVC方式を用いており、左右フルHDの映像を1ファイルへ収録することを実現しました。
MPEG-2では、動き予測のためのブロック単位を16画素×16画素としていますが、AVC/H.264では、ブロックを最小4画素×4画素とし、より細かい単位での予測が可能になりました。
前後4フレームとの差分により、複数フレームでの差分圧縮をしています。これにより、さらに多くの部分を圧縮することで、より効率的な圧縮が可能になっています。
より視覚的に重要な絵柄に対してはより多くのビットを、あまり人間の目に付かない絵柄に対してはより少ないビットを割り当てることで、効率的な画像圧縮を実現しています。
視覚特性を考慮して画質劣化が目立ちやすい平坦な絵柄部分を低圧縮とすることで、画像の性質を残したまま高画質を保つことが可能になります。
記録モード | 記録画素数 | フレームレート | アスペクト比 | 記録時間 (32GBメモリー使用時の目安) |
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リニアPCM | ドルビーデジタル | |||||
3D記録 | 3Dモード 最大28Mbps |
1920×1080 | 60i/50i/24p | 16:9 | 約145分 | 約150分 |
HD記録 | PSモード 最大28Mbps |
1920×1080 | 60p/50p | 16:9 | 約145分 | 約150分 |
FXモード 最大24Mbps |
1920×1080 | 60i/50i/25p/ 24p/30p |
約170分 | 約180分 | ||
1280×720 | 60p | |||||
FHモード 約17Mbps(平均) |
1920×1080 | 60i/50i/25p/ 24p/30p |
約225分 | 約245分 | ||
1280×720 | 60p | |||||
HQモード 約9Mbps(平均) |
1440×1080 | 60i/50i | 約375分 | 約440分 | ||
LPモード 約5Mbps(平均) |
約590分 | 約770分 | ||||
SD記録 | HQモード 約9Mbps(平均) |
720×480 | 60i/50i | 16:9 4:3 |
- | 約460分 |