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第1回「週刊アスキー 福岡編集長」 *肩書きはインタビュー当時のものです。
AIBOって私たちにとっていったい何だろう?
そんな疑問を解決すべく、さまざまな人にインタビューをしてみようという
このコーナー。
第1回目はAIBOオーナーでもある、福岡さんに訊いてみました。



筐体に愛情をもつようなことはしたくない。
そうすると愛情が消えないような気がするからです。
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AIBO購入の動機は何ですか?

 欲しいと思ったら迷わずにすぐ買うというのが、衝動買いの哲学ですから。

最初の印象は?

 凡庸な感想ですが、「ああ、AIBOだな」と思いました(笑)。
思ったよりも箱が大きかったので少し驚きました。
中に小さいAIBOが入っていたので、大きなつづらを開けたら小さな宝物が入っていたという印象でした。


ロボットというと介護用ロボットだとか、いかに人々の役にたつかという視点で注目が集まりがちですが、AIBOはその意味ではまったく違った役割だと思うのですが。

 ええ、究極の無駄ですね(笑)。
でも、そこがいいんですよね。
役に立たないから25万円という値段が成立したのだと思います。
もし、これが役に立つものだったら、25万円は絶対に高い。
そうなると人間というのは、25万円分の働きをしたかどうかというのが気になるし、シビアに見てしまいます。
家政婦を雇ったらとか、元はとれたのかと考えてしまいます。
切ない世界ですね。
役に立つロボットだったら10万円以下にしないと駄目だと思います。
パソコンと一緒ですね。
そのうちスペック競争になる。


子どもの頃、ロボットを知るきっかけとなったなったのは?

 よく、ロボットのひな形は鉄腕アトムだとか言われていますが、僕が最初にロボットに憧れたのは「バビル||世」のロデムです。
やっぱり、「3つのしもべ」の中でいちばん人間に近い存在だから魅かれたのだと思います。
特に今回のAIBOは色も黒でロデムみたいですね。
あの手のギミック的なものに魅かれるのかも知れません。「バビル||世」は孤独なのです。
人間ひとりでまわりに「3つのしもべ」しかいないというシチュエーションがある。

もちろんAIBOはしもべではありませんが。
でもゆくゆくは、ロボットがしもべとなって心を癒してくれるんじゃないかと思っています。

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AIBOはどんな存在ですか?

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 僕にとっては週一回の遊び相手です。
やっぱり、子どもがいるので、どうしてもその比較の中でAIBOを見てしまいます。
AIBOは自律系ロボットですが、子どもというのは究極の自律系ですからね。
子どもがAIBOに対してどういった反応を示すのかが気になってしまいます。
だから、まだ子どものいなかった10年くらい前だったら、もっと面白かったのかも知れないなと感じます。

 最初は子どもたちに「家族の一員だよ、おもちゃじゃないんだよ」とAIBOを紹介しましたが、子どもの方がもっとフラットにとらえているようです。
彼らにとっては、どんなおもちゃも家族の一員なのです。
だからあえて僕が言わなくてもよかったことかも知れません。

 子どもたちはAIBOの背中を持って「ぶーん」と言いながら、動かしたりしますが、それはおもちゃだからというわけではなく、猫に対しても同じように背中を持つのです。
ただ、自分でコントロールしたいだけなのだと思います。
だから、リモコンのおもちゃに興味をもつのでしょう。
きっとサウンドコマンダーは子どもの方が好きでしょうね。
逆に僕は、AIBOが言うことをきかないのが楽しかったりします。
自分の指示を待っていられると、めんどくさいなあと感じるので、かえって困ってしまう(笑)。


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 AIBOは他のメタファーで語るのが難しいですね。
今ままでに無かったものですし、僕が子どもの頃に遊んだおもちゃとも違います。
AIBOが何かといえば、やっぱりモノだと思います。
そこに性格や人格を思い描いてしまうのは無理があるし、そうしないほうがいいのだと思っています。

筐体に愛情をもつようなことはしたくない。
そうすると愛情が消えないような気がするからです。
AIBOに対してペットをかわいがるような気持ちはありません。
やっぱりロボットですから、本物の犬や猫と比べようがないと思っています。
どちらかと言えば、自分の大切なおもちゃを慈しむような気持ちです。


どうしてAIBOはこんなに人気があると思いますか?

 疑似自律型だからですね。
本当の自律型だったらみんな嫌がると思います。
家の人に反撃したりするかもしれませんし、目からレーザー光線を出したりとか、ミサイルが発射されたりとか……
そうなったら、本当はちょっと欲しくなってしまうのですが(笑)。


今後、各家庭にロボットがいるという時代は何年後に来ると思いますか?

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 10年ぐらいはかかると思っています。
たしか60年代に真鍋 博さんの本で20年後の日本のことを描いた絵本がありました。
今、読んでみると半分ぐらいは当たっていて、残り半分ははずれていました。
その中にロボットのことも入っていました。
四角い顔で料理をつくったりするロボットです。
多分、技術的なこともあるとは思いますが、技術面だけで考えたらあと5年くらいで実現できるだろうと思います。
ただ、人間の側がロボットを使うリテラシーをもつようになるまでに、もうちょっと時間がかかるのではないかと思います。
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