法人のお客様 ニュースリリース一覧 SaaS型の映像制作クラウドソリューション「A2 Productionカスタマイズソリューション」の提供を開始−お客様のニーズに合わせた柔軟なソリューション構築で、映像制作のDXを支援−

2023年4月12日

新商品

SaaS型の映像制作クラウドソリューション
「A2 Productionカスタマイズソリューション」の提供を開始

−お客様のニーズに合わせた柔軟なソリューション構築で、映像制作のDXを支援−

ソニーマーケティング株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:粂川滋、以下、ソニーマーケティング)は、2023年4月から、SaaS型の映像制作クラウドソリューション「A2 Production(エーツープロダクション) カスタマイズソリューション」の提供を開始します。
本ソリューションは、ソニーがメディア業界向けに提供するクラウド制作プラットフォーム「Creators’ Cloud(クリエイターズクラウド)」で提供する新たなソリューションです。
コンサルティングに基づき、映像解析AIを活用したクラウド映像制作環境をより短期間で構築するとともに、システムセキュリティも確保します。本ソリューションにより、ソニーマーケティングは、映像制作におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援します。

「A2 Production カスタマイズソリューション」は、AI映像解析サービス「A2 Production」を中心に、コンテンツ管理やオンライン編集、ワークフロー自動化といった映像制作に必要な機能やサービスをお客様のご要望に合わせてクラウド上に構築し、ソフトウェアサービスとして提供するソリューションです。ソニーマーケティングがクラウド制作プラットフォーム「Creators’ Cloud」で提供する各種サービスとの連携のほか、他社製の映像制作アプリケーションや、お客様が既に利用されている認証システムなど、さまざまなサービスやシステムと連携し、お客様ごとのニーズに合わせたクラウド映像制作環境を提供します。

「A2 Production カスタマイズソリューション」は、システム設計や開発、環境構築までをソニーマーケティングにてワンストップで提供します。映像編集設備など制作システムの構築においては、技術人材の確保、時間やコストが課題となることに加え、AIサービスの組み込みにおいては必要なAIの選定や設定に関する技術も必要となり、導入の負担が高いケースもありました。

本ソリューションでは、ソニーマーケティングがこれまで培ってきた、映像制作業界における知見や、IP/クラウドサービスにおける知見を活用することで、リソース削減や期間の短縮など構築の効率化と、AI活用による運用の効率化とを両立します。本サービスのテストケースにおける構築例では、オンプレミス環境での構築と比較し、構築に必要な期間を半減しています(※)。また、導入後において機能追加の容易性、メンテナンス性の向上や毎月の素材量の増減に伴う柔軟な拡張性にも対応しています。

※システム構築期間はシステム内容によって異なります。

「A2 Production カスタマイズソリューション」の主な特長

1. 仮想プライベートクラウドで運用

「A2 Production カスタマイズソリューション」は、お客様ごとに仮想プライベートクラウド環境を提供します。クラウドデスクトップ環境の編集システムやストレージの構築など、編集作業に必要なサービスを仮想プライベートクラウド環境で提供し、ネットワーク環境があればどこからでも編集作業を行える利便性を提供します。また、セキュリティ性を両立し、お客様が利用されるログイン認証システムとのSAML認証方式によるシングルサインオン対応により、ユーザー管理や保護の構築を円滑に行うことができます。

2. 豊富なAI映像解析機能をカスタムし、ニーズに合った映像制作ソリューションを提供

AI映像解析サービス「A2 Production」では、ソニー製、他社製のさまざまなAI解析エンジンを組み合わせることで、お客様ごとのニーズに合った映像制作ソリューションを提供します。「A2 Production カスタマイズソリューション」では、ソニーマーケティングがお客さまの課題やニーズをヒアリングし、最適なAIの組み合わせと設定を提案することで、より現場の運営に即した解析結果や、解析結果に基づいた制作ソリューションを提供することができます。本サービスを活用することで、たとえば、スポーツなど長時間のコンテンツで自動的にハイライト編集(短尺編集)を行う場合に、制作意図に沿った作成方法をカスタマイズし、完成精度をさらに向上させることが期待できます。

3. 豊富な機能連携

クラウド経由で撮影素材を伝送する「C3 Portal(シースリーポータル)」、クラウド中継システム「M2 Live(エムツーライブ)」、クラウドメディアストレージ「Ci Media Cloud(シーメディアクラウド)」などSaaS型サービスや、ワークフローソリューション「NavigatorX Cloud(ナビゲーターエックスクラウド)」によるコンテンツ管理など、クラウド制作プラットフォーム「Creators’ Cloud」で提供する豊富なサービスを、必要に応じてソリューションに組み込むことができます。また、配信システムとの連携のほか、オンプレミス環境とのハイブリッドな環境構築も可能です。既存の資産と併せて、クラウド映像制作環境を活用できます。

なお、「A2 Production カスタマイズソリューション」の提供に先立って、2023年1月から株式会社TBSテレビ様(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐々木卓、以下、TBSテレビ様)との実証実験を開始しました。

実証実験では、クラウドを活用したコンテンツ管理機能の拡充やオフライン編集業務の作業効率化などに対する効果を測定します。オフライン編集業務では、ソニーマーケティングが開発したタイムライン自動同期サービス「LineSync(ラインシンク)」により編集作業の下準備を自動化するほか、番組制作の現場で負担となっている収録映像や音声ファイルの整理といった準備作業の工数削減効果が期待されています。本実証実験を通じて、TBSテレビ様が進めている、クラウド技術の活用による映像制作環境のワークフロー変革を支援していきます。

実証実験の全体イメージ
タイムライン自動同期サービス「LineSync」イメージ
音声やTC情報を元に、AIサービスがタイムラインを自動同期し、編集前業務をアシストする。

株式会社TBSテレビ コンテンツ制作局担当局次長 吉橋隆雄様のコメント

クラウド技術を利用することで、「収録・編集・送出・アーカイブ」という番組制作過程でかかる「コスト」や「労働時間」を削減し、余剰リソースを新たなコンテンツの創出に振り向けたいという狙いからはじめた取り組みです。私たちは開発する新しい技術のパフォーマンスを最大限ひきだすために、「制作現場にとって最適な運用スキームは何か」実践的に検証しやすいように、コンテンツ制作部門が今回の実証実験プロジェクトの幹事となり、技術部門と共に積極的に開発を進めています。
なお、ハードウェア中心のこれまでの編集システムと異なり、クラウド技術は世界中で日々開発される新しいAI技術と容易に連携できるという特徴を活かし、効率化にとどまらず、これまでにない新しいコンテンツを創造する可能性にも大いに期待しています。

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