法人のお客様リモートカメラシステム事例紹介 株式会社フジテレビジョン様

株式会社 フジテレビジョン 様

放送局/ケーブルテレビ局

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CS番組制作「VGスタジオ」のHD化に合わせて
スタジオカメラシステムに4式のリモートカメラBRC-Z700を採用

株式会社 フジテレビジョン 様

フジテレビ721+739+CSHD
東京都港区台場
http://www.fujitv.co.jp/cs/

お客様のプロフィール
フジテレビのCS放送は現在3チャンネル。懐かしのドラマやバラエティーからCSオリジナル番組までを楽しめる総合エンターテイメントチャンネル「フジテレビ721」(スカパー!721ch/スカパー!e2  302ch)、プロ野球ニュースやサッカー中継などで人気のスポーツ&情報チャンネル「フジテレビ739」(スカパー!739ch/スカパー!e2  258ch) 、そしてフジテレビ721、フジテレビ739の番組の中からハイビジョン制作された番組を厳選してお届けしているのが、2008年4月に開局したハイビジョンチャンネル「フジテレビCSHD」(スカパー!HD 613ch/スカパー!e2 306ch)です。
このようなCS番組を制作するスタジオの一つが本社メディアタワー18階にある「VGスタジオ」です。2008年7月、ハイビジョン番組制作にも対応するためHDシステムで更新され、スタジオカメラシステムには4式のリモートカメラBRC-Z700が採用されました。

導入の背景


3式のBRC-Z700を三脚に取り付けて、1式を天吊り設置することで幅広い構図に対応。

VGスタジオの番組制作では、ディレクターがオペレートまで行うことを基本にしています。そのため更新前からカメラシステムは、雲台とカメラを組み合わせた無人カメラを採用していました。更新に際しても、こうしたオペレーションを踏襲し、なおかつ安定性・信頼性を高めるため、雲台一体型のHDカメラシステムが採用の条件となりました。もちろん、HDカメラシステムにふさわしい高画質、パン・チルト・ズームなどの優れたリモート性能と直感的に使いこなせる操作性も必要条件です。


スタジオサブのデスクに設置されたリモートコントロールユニットRM-BR300。

総合的な比較テストの結果、リモートカメラBRC-Z700が選定されました。映像出力ボードをカメラ本体に装着することによりSDI出力に対応するだけでなく、総画素数約112万画素の3クリアビッドCMOSセンサーと新開発の信号処理ICによる高画質が決め手の一つになりました。さらに光学20倍ズームレンズ、より静かで滑らかな動きのパン・チルト機構、ポジションプリセット機能などによる使い勝手の良さもスタジオ用のリモートカメラとして高く評価されています。

導入のメリット

4式のBRC-Z700のうち3式を三脚に、1式は天吊りで設置。また2式には約0.8倍ワイドコンバージョンレンズVCL-HG0862を装着し、寄りから引きまで幅広い構図、アングルでの撮影が可能になっています。各カメラに対応する4式のリモートコントロールユニットRM-BR300は、サブのデスクに設置されており、ワンマンコントロールが可能です。また、カメラ1台あたり16ポジションまでプリセット可能なポジションプリセット機能により、効果的で効率の良い放送や収録をサポートします。

今回のカメラシステムの導入により、従来からのオペレーションはそのままに、高品位のハイビジョン番組制作への対応が可能になりました。

株式会社フジテレビジョン様
技術局 制作技術センター 制作技術部
映像技術担当部長 佐藤光雄 様

VGスタジオの新しいカメラシステムは、更新コンセプトに従って選定を行いました。まず第一に、HD-SDI出力を搭載し、ハイビジョン番組制作に対応できること。次に、従来からのオペレーションを踏襲するため、雲台とHDカメラ一体型のリモートカメラであること。そして、横長のコンパクトなスタジオで「寄って引く」ことができるカメラで、操作性にも優れていることでした。

これらの条件を満たすカメラシステムを探していた時に、Inter BEE 2007のソニーブースで出会ったのがリモートカメラBRC-Z700でした。私たちが求めている条件に合致したカメラシステムであると直感しました。特に、コンパクトな外観デザインで、三脚だけでなく天吊りにも対応するなど、設置方法が柔軟である点が魅力的でした。

早速、各メーカーからも同様のコンセプトの商品を集めて、性能・機能・操作性について詳細な比較テストを行いました。その結果、BRC-Z700を採用することに決定しました。一番の決め手となったのは、やはり画質でした。とりわけディティールの再現性で群を抜いており、HDの高精細さが良く出ていると評価できました。地上波のスタジオで日頃使い慣れているHDC-1000シリーズの画質に近い印象でした。

「寄って引く」ことができるカメラという条件もクリアしていました。光学20倍ズームに加え、ワイドにも余裕を持って対応します。2式にワイコンを装着しましたが、ワイコンなしでも番組制作に支障なく引くことができると感じています。パン・チルトの範囲や角度も申し分なく、直感的に操作できる使い勝手の良さもBRC-Z700の魅力です。

タリーランプの搭載やパン・チルトの静かで、スムーズな動きも放送用では重要なポイントになります。今回はさらに、オンエアタリー機能を搭載するなど、実運用に合った対応をしてもらいました。こうした要望に対するソニーの的確・迅速な対応も採用の大きなバックグラウンドになっています。

優れたコストパフォーマンスも、BRC-Z700の大きな特長と言えます。今回は、スタジオに設置した4式に加えて、もう1式予備として導入することができました。CS放送では、VGスタジオと同規模、あるいはさらにコンパクトなスタジオで番組制作が行われています。カメラシステムとしてBRC-Z700を採用するスタジオが、今後はさらに増えてくるのではないかと思います。運用を開始して間もない段階ではありますが、放送用として不可欠となる信頼性・安定性の面でも問題なく稼働中です。