撮影の基礎知識
焦点距離
焦点距離とは
焦点距離は、レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離のことで、レンズによって異なります。焦点距離はmmで表され、数字が小さいほど焦点距離が短く、数字が大きいほど焦点距離が長いです。レンズの焦点距離によって、画角(写る範囲)が変わります。
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11mm -
23mm -
57mm -
90mm -
200mm -
330mm
画角とは
画角とは、写る範囲を角度で示したものです。レンズの焦点距離が短いほど広い範囲を写すことができ、焦点距離が長いほど遠くの物を大きく写すことができます。
一般的に、50mm付近の画角が人間の視野に近いことから「標準レンズ」と呼び、それ以下の焦点距離を「広角レンズ」、それ以上の焦点距離を「望遠レンズ」と呼びますが、呼び方に厳密な基準はありません。撮りたい被写体やイメージに応じてレンズを使い分けましょう。
35mmフルサイズとAPS-Cサイズ
「35mmフルサイズ」「APS-Cサイズ」というのは、イメージセンサーのサイズのことです。イメージセンサーのサイズが異なると、同じ焦点距離のレンズを装着した場合、画角が変わります。
例えば、50mmの焦点距離のレンズをAPS-Cサイズのボディに装着すると、約75mm相当の画角になり、35mmフルサイズボディに装着した場合と比較するとより焦点距離が長くなる(望遠になる)イメージです。
APS-Cサイズのボディにレンズを装着した場合の焦点距離イメージを「35mm判換算」と呼び、焦点距離の約1.5倍として計算します。
- Aレンズ
- B主点
- C焦点
- Dイメージセンサー
- E同じ焦点距離(50mm)
ズームレンズと単焦点レンズ
レンズには、焦点距離を変更できる「ズームレンズ」と、焦点距離が固定された「単焦点レンズ」があります。
ズームレンズ
ズームレンズには1本で広角から望遠まで撮影できるレンズもあり、普段の撮影はもちろんですが、なるべく持ち物を少なくしたい旅行などに持っていくと便利です。
- AこのレンズSEL55210の場合、55mmから210mmの範囲の焦点距離が使用できます。
- B白線の指標の位置にある55mmが現在の焦点距離です。
単焦点レンズ
単焦点レンズはズームが使えないため、構図を決めるときなど、自分自身が動く必要があります。
単焦点レンズは絞りが大きく開く明るいレンズが多いため、背景のぼけを活かした表現が楽しめます。また、暗いシーンでシャッター速度を速く設定でき、手ブレが軽減されるメリットもあります。描写力も高く、ズームレンズには無い画質を味わえます。
単焦点レンズで撮影しました。F値を小さく設定できたため、背景のぼけが大きくなりました。
マクロレンズ
被写体にぐっと近寄って接写撮影ができるマクロレンズも単焦点レンズのひとつです。テレマクロ撮影に対応したズームレンズもありますが、 専用マクロレンズにはかないません。
マクロレンズでヒマワリの細部を撮影しました。マクロレンズではここまで大きく接写することができます。
