法人のお客様業務用ディスプレイ・テレビ[法人向け] ブラビア 導入事例 鎌ケ谷市教育委員会

業務用ディスプレイ・テレビ[法人向け] ブラビア

導入事例
「キレイ」「カンタン」「フレキシブル」なブラビアをご導入いただいたお客様の事例を紹介します。

鎌ケ谷市教育委員会

■業種:教育機関 ■用途:大型提示装置

普通教室65V型、特別教室75V型
大型提示装置の有無で端末活用度が変わる〜鎌ケ谷市教育委員会


教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年5月3日号より転載

鎌ケ谷市教育委員会(小学校9校・中学校5校)では1人1台端末としてChromebookを配備。ほぼ同時に大型提示装置として、すべての普通教室に65V型294台、授業を行うすべての特別教室に75V型120台のブラビアを配備した。鎌ケ谷市立道野辺小学校では、大型提示装置が全教室に常設されたことで、教員全体のICT活用率が明らかに上がったという。

鎌ケ谷市立道野辺小学校

地図帳を読み解く力を育む

 「地図帳クイズをしよう」と江花大樹教諭が言うと4年生の児童は「やった!」と元気よく応じた。大型提示装置に白地図を示して関東圏の県をあてるもので、積極的に手が挙がる。

 江花教諭は「たくさんの学習課題を出すために、準備をしよう」と、大型提示装置に接続した実物投影機(エルモ社)で、地図帳に透明なシートを載せて千葉県の形を各自でなぞる方法を説明。児童は迷うことなく、千葉県のトレースを行った。それを地図帳に重ね、千葉県について地図帳から読み取る。「くじらがいる」「いちごやきゃべつがある」等、様々な発見をノートに書いてから全体で共有する。

 その後児童は、千葉県の「河川」「鉄道」「高速道路」「土地活用」の白地図から興味をもったものを選び、透明シートにトレースしていった。「1つしか選べないの」と残念そうな児童もいる。

 江花教諭は「地図帳から得られる情報に興味関心を持てるようにした。ブラビアで提示すると明るく、地図の細かい部分もよく見える。4Kの実物投影機も明るく提示できるので子供達も説明を理解しやすいようだ」と話す。

 「昨年は6年生で社会科専科を担当し、毎時間使っていた。社会は資料の読み解きが重要。画面が明るく大きいため、実写の資料映像では暗いシーンでも表情がよく見えた」と話した。

4K実物投影機により地図帳上で千葉県をトレースする方法を見せた

新入生のための学校紹介をプレゼン

 6年生は昨年度から各自の端末で新入生に向けた「学校紹介」のプレゼンテーションを作成しており、この日は初の全体発表会だ。授業者は岡嶋弘樹教諭。

 教室には、特別教室から移動した75V型のブラビアを設置してあり、児童は自分の端末のファイルをブラビアに提示してプレゼン。朝、学校に来たらすること、運動場の遊具の説明、道野辺小学校の良いところ、学校で必要な礼儀等様々な内容を1年生に語りかけるつもりで発表し、「クイズが面白い」「背景が明るく文字が見やすい」等、互いにコメントし合った。発表者を決める際には「先生、やっても良いですか」と積極的な様子も見られた。

 岡嶋教諭は「75V型は大きく迫力がある。これまで発表活動ではグループごとに行うことが多かったが、75V型であれば全員でストレスなく見ることができる。スタンドの高さが変えられるので教室間の移動もしやすい。画面が明るく大きいので家庭科の玉結びなど細かい作業も実物投影機で説明しやすくなった」と語る。

 1人1台端末活用は昨年度から行っており「初年度はキーボードスキルの育成のため、とにかく毎日活用することを心掛けた」と話した。

ICTは自己有用感の醸成につながる
酒井一憲校長

 昨年度から、高学年で本格的な教科担任制を行っている。当初は不安もあったが、結果、大変好評であった。教員は授業研究をする時間が増え、その経験が今年の新たなICT環境の活用に役立っている。保護者も喜んでおり、学校への信頼感が増した。

 児童は発表機会が格段に増えたことで互いの新たな魅力に気づき、人間関係作りに役立っている。発表に積極的になり、自己有用感の醸成につながっていると感じる。良い表情を見る機会も増えた。子供が活躍する場を圧倒的に増やすためには、板書だけの授業では通用しない。このような環境で学ぶことは、世界で活躍できる力を育むことにつながると感じているところだ。

 今年度は算数で学習者用デジタル教科書の活用に取り組んでいく。

酒井一憲校長

鎌ケ谷市教育委員会
導入前「教室が狭くなる」
導入後は予想以上に活用

大型提示装置の有無で端末の活用度が変わる
新井翔指導主事

 1人1台端末配備の活用度は、大型提示装置の有無で大きく変わると考え、授業を行う可能性のあるすべての教室に配備した。一斉配備により効果が高まる、と考えたからだ。

 普通教室には65V型、普通教室よりも広い理科室や技術室などの特別教室には、教室後方でも見やすいように、75V型とした。75V型を移動して使用することも考えられるため、可動式スタンド型で配備した。

 全教室に大型の電子黒板や充電保管庫が配備されることについて、当初、学校からは「密を避ける必要があるのに教室が狭くなる」「どこに置くのか」という不安も届いた。そこで教育委員会では全校をまわってサイズを確認して設置場所を決めた。配備後、予想をはるかに超えて活用され、喜ばれている。「テレビを使いたいからChromebookも使った」という教員も多い。見やすく使いやすい提示環境の常設は教員のICT活用を日常化すると実感している。

新井翔指導主事

■選定のポイント

 昨年度、ICT環境整備検討委員会(各校1名と管理職で構成)で複数社の電子黒板を比較し、ブラビアを導入した。配備予定のChromebookとの相性、見やすさ、明るさ、サイズ感、修理の迅速さ、シンプルなタッチ機能などが評価ポイントになった。これまでと同様の使い勝手を担保するためにSKYMENU Cloudを導入予定だったためシンプルな機能で良いという判断もあった。大きさも3種類を比較した。

 今年度、ICT活用推進委員会を立ち上げた。第1回の会議では、活発に事例紹介や意見交換が行われた。大きな画面、4K実物投影機による拡大提示が鮮明で、新たな視点での活用が始まっているようだ。ブラビアにより会議もしやすくなった。次回からChromebookを持ち込んで行おう、という意見も出るなど会議そのものが研修につながっている。

 今後は一歩進み、情報活用能力を含めた子供たちの生きる力を育むための一体的な活用を支援していきたいと考えている。