
* 掲載内容は2025年9月時点のものです
滝川第二中学校・高等学校 様
神戸市において創立から100有余年の歴史をもつ「学校法人 瀧川学園」が、約40年前に開校した滝川第二高等学校。2004年には滝川第二中学校も開校。郊外の広大な土地を活かし、ゆとりある校舎やグラウンドで文武両道を推進。先進的な学習環境の整備にも積極的で、ICT機器の導入に早くから取り組まれている中高一貫校です。
■導入目的
■法人向けブラビアで実現


地元では「滝二」の愛称で親しまれ、約800人の高校生と約300人の中学生が在学しています。学問的素養だけでなく、心の成長にも期待した教育活動を推進。探究活動を中心に、中学校では実験や実践的な体験・学外活動などに、高等学校では生成AIの活用など好奇心をかきたてる授業に注力しています。本学では早くからICT機器の活用も重視するなど学習環境の整備を推進してきましたが、設置していたプロジェクターが古くなり買い替えの時期を迎えていました。そのため活用方法の変化も意識し、大型提示装置は今後どうあるべきなのか学習環境を向上させたいと考えました。
本学では、ほぼすべての普通教室と、理科実験室や美術室などの特別教室で大型提示装置を導入しています。生徒数の多いクラスだと45人おり、教室の左・右・後方まで広がって着席するため、大型提示装置には高い視認性が求められますが、使用していたプロジェクターの輝度低下によって視認性も低下してしまっていました。特に、理科や社会などでは精細な画像を投影して見比べることも多いので、細部まで鮮明に見えないのは大きな課題でした。そのため、カーテンを完全に閉めて外光を遮断し、室内をより暗くして授業を行っており、教員らからは明るい教室にしたいと、改善を求める声が上がるようになりました。


また、運用面でもストレスを感じていました。まず、起動時間。起動時間が長いと生徒の授業に対する集中力にも影響を及ぼしてしまいます。そして「電源の入れ方がわからない」という生徒が多いこと。リモコンが見当たらず、電源を入れるために天井から吊り下げたプロジェクター本体のボタンを押した際、角度が変わり投影画像が歪むトラブルもよくありました。そういった理由から常に電源をオンにしている教室が多くなり、ランプの消耗をいつも気にしていました。高所でのランプ交換も、手がかかる作業でした。
このような状況を踏まえ、次の大型提示装置はディスプレイに切り替えたいと考え始めました。他校でディスプレイを利用されている様子を拝見する機会があり、環境光に影響されず授業をされている状況に、うらやましさを感じたこともありました。


教育関連の展示会で法人向けブラビアを拝見し、視認性のすばらしさに驚きました。特に、明るい展示会の会場といった、さまざま光の影響を受けやすい環境でも映り込みが圧倒的に少ないことはとても印象に残っています。そして、高画質・広視野角でもあること。教室内のすべての位置からはっきり見える必要がある教育現場では大きな魅力です。他社製品の展示と見比べましたが、その場ですぐに「法人向けブラビア、一択だな」と思いました。
しかし、これを使用するのは現場の教員です。切り替えの同意と、実際に活用してもらうための機能理解が必要です。法人向けブラビアとプロジェクターのどちらがいいか、在籍する教員にアンケートをとってみたところ、当初の結果は約半数ずつ。そこで法人向けブラビアのデモ機をお借りし、希望される先生の授業で1カ月ごとに巡回・試用してもらいました。すると、その良さが理解されて支持者が増えていき、法人向けブラビアがいいのではないかという声が高まり、75V型を51台導入することに決定しました。


法人向けブラビアを導入してから1カ月ほど経ちますが、視認性の圧倒的な向上により、生徒たちからは表示内容がよく見えるという声を聴きます。後方の席からも、前方の席と同じように見えるといった反応があります。そして視野角も広いため、最前列の左右端にいる生徒たちも自然な姿勢で表示内容が見て取れ、ストレスがなくなったそうです。以前は表示内容が見えにくいという理由から席を移動したりといった事象も発生していましたが、そういったことはなくなりました。
生徒たちの授業へ向かう様子も変わり、特に中学校の授業では皆が集中し、前を見て先生が指しているポイントを理解するようになりました。生徒たちがプレゼン用に制作してくるスライドにも、より気合いが感じられます。また、授業のクオリティーも向上しています。例えば実践が難しい理科実験を、リアルな映像や写真を見せることで代替できるのは、高精細な画面表示あってのことです。
さらに、先生たちの様子にも変化が見られるようになりました。まずは、授業で映像や写真の資料をもっと活用しようという意識が高まっています。そして、授業中の顔つきや意気込みにも違いが見られます。法人向けブラビアの導入で、先生たちのモチベーションの向上につながっていると感じます。
何より、こうした高い視認性を確保しながら、明るい教室を維持できる学習環境を実現できたことが、法人向けブラビアを導入した意義として本当に大きいと感じています。以前は外の天候に関わらず一日中カーテンを閉め切りにしがちでしたが、現在は晴れた日でも、ほぼカーテンを閉める必要がありません。本来、教室は採光性を考えて設計されていますので、明るい環境で勉強してほしいというのが私たちの思いです。

ディスプレイの位置を手軽にスライドさせ、ホワイトボードを活かした授業ができる。
また、授業のテンポもスムーズになりました。さきほどもお話したとおり照明を消す手間がかかったり、表示内容がよくわからないため生徒が場所を移動したりと、以前は授業が中断しがちでしたが、今はそれがなくなり、授業効率が向上しました。そして、設置もスライドレール方式にしたため省スペース化されましたし、自由に位置を変えて使えるので、ホワイトボードを活用しながら授業ができています。


他校にはあまりない設備だと思いますので、本学に興味をもっていただける1つのきっかけになればと期待しています。先日、保護者のかたたちが学校を見学に来られた際も、法人向けブラビアを見て大変感心されていました。設置工事をされた業者のかたも、これほどの設備がある学校は見たことがないと言われていました。新しいことに取り組む学校であるというイメージにつながってくれればと思っています。
当初の導入目的である「視認性の向上」や「明るい授業」は確かに実現できました。ただ、それにとどまらず、この美しい大画面を活かして、さらに何か新しいことを試みたいと考えています。例えば、サイネージ。空き時間に、学校や担任から生徒への連絡が表示されていてはどうか。あるいは、本学には中学校・高等学校を合わせて職員室が7カ所あるため、リモートでの一斉会議も有益かもしれません。さらには、海外の提携校とオンラインで何かに取り組むなども、大きな将来性が感じられます。「滝二」らしい法人向けブラビアの活用方法を見つけていきたいと思います。

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