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Engineer's Voice 開発者の想い

ごまかしの効かない2次元的な本体デザインとつや消しブラックのこだわり

ごまかしの効かない2次元的な本体デザインとつや消しブラックのこだわり

― 本体のデザインには、どんな想いが込められていますか?

宮下身(本体デザイン)

宮下(本体デザイン)
これだけすばらしい技術、これだけすごいレンズが主役ですから、それを邪魔しないデザインであることを心がけました。「DSC-RX100」の世界観はシンプルさ、それと確実な操作性というキーワードを意識してそれを2次元的なラインでまとめる手法をとっています。ごまかしの効く3次元的な曲面に頼るようなデザインにはしたくなかったんですね。
たとえば、正面は溝を1本入れただけですが、上下・左右、レンズとのバランスを考えた結果ですし、軍艦部もアルミの絞りパーツを直線的に切削して、エッジを出す手法を取り精悍さを出しています。とにかくシンプルさを大切にしました。実現にこぎつけるまで、メカ設計との闘いの日々でしたけども(笑)。

― 本体が黒一色というのは?他のカラーも検討したのでしょうか?

宮下(本体デザイン)
今回は黒一色のみです。基本的には、写真にこだわるなら「カメラ=黒」。鮮やかなカラーや輝く本体が被写体に写ってはいけないので、本来のカメラはつや消しの黒で黒子に徹するべき。…という意味を込めて黒です(笑)。艶消しにするため、本体は無塗装のアルマイトを削り出していますので、質感もプレミアムコンパクトカメラにふさわしいしっとりしたものになっています。文字もレーザーで刻印しています。長く使っていただいて「あれ、文字がはがれないな」と思ったときに初めて気づくことかもしれませんが、そこまで使い込んでほしいですね。