法人のお客様オプティカルディスク・アーカイブ 事例紹介 筑波大学生命環境系 様

事例紹介

オプティカルディスク・アーカイブ
お客様事例

筑波大学生命環境系 様

研究データ資産をオプティカルディスク・アーカイブで一元管理

  • ODS-D380U

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筑波大学生命環境系 様
  • Robotics and Environmental Microbiology Lab.
  • 八幡 穣 様
    筑波大学生命環境系
    助教
    八幡 穣 様

国立大学法人筑波大学生命環境系Robotics and Environmental Microbiology Lab.様では、「共焦点顕微鏡を利用した非侵襲1細胞診断評価技術の研究」を行なわれています。細胞画像研究の現場では、空間・時間解像度の向上によりデジタルデータが肥大化する傾向にあり、この度、オプティカルディスク・アーカイブ(以下ODA)第3世代を導入し、研究データの一元管理を進められました。
この記事は2020年2月に、筑波大学生命環境系 助教の八幡 穣様に取材した内容を弊社にてまとめたものです。

筑波大学生命環境系についてはこちら⇒https://www.life.tsukuba.ac.jp/
Robotics and Environmental Microbiology Lab.についてはこちら⇒https://yyawata.wordpress.com

細胞の多次元画像データを取得する新しい手法を開発


Nikon製共焦点レーザー顕微鏡システム「A1Rsi+」を使用してデータを取得

当研究グループでは、細胞の非破壊診断技術に関する研究・開発を行っております。この技術は顕微鏡を使って細胞を特殊な方法で撮影し、1細胞がもつ自家蛍光を網羅的に分析することで、細胞の種類や生理状態などを診断する技術です。1回の顕微鏡スキャンにより、数百から数千におよぶ細胞のデータを一度に取得することができます。この際に、励起レーザーの色を変化させつつ、それぞれの励起波長に対する放出スペクトラムを記録します。また、3次元で記録することや、時系列に記録することから、大量のデータが生成されます。

当研究グループでは、NEDOスマートセルプロジェクトや科学研究費助成事業‐科研費‐(新学術領域研究)の支援を受けて研究を進めています。また、現在は株式会社ニコンインステックと共同研究を行っており、Nikon製共焦点レーザー顕微鏡システム「A1Rsi+」を2基利用しています。株式会社ニコンインステックと当研究グループの共同研究で、効率的にデータを取得するソフトウェア環境が開発されたことに伴い、データ量も飛躍的に増加しました。

現在は、2TB程度の容量のHDDストレージを、約半年で10個程度利用しています。画像処理の研究を行う上では、「元データ」、「画像処理に用いるアルゴリズム」、「処理・分析後のデータ」、それぞれのデータを保存する必要があります。論文発表後は、外部機関から内容に関する問い合わせを受けますが、この3つのデータを保存すれば、回答することができます。特に「元データ」は重要な位置づけになります。

個人で管理する従来型の管理方法が課題

これまでの研究におけるデータ管理手法は、個人ごとのデータ管理が一般的で、HDDで保管することが多いですが、こうした個人の努力に頼った方法は、グループ規模の拡大とともに支障を来すことがよくあります。またHDDでは不良によるデータロスのリスクもあります。こういった場合には、研究を進めたくても進められず、時間のロスが発生してしまいます。また、学生が卒業したあとのデータも検索可能な形で保存する必要がありますし、機微な個人情報を取り扱う上では、データの紛失も考慮しなければなりません。

こういった背景があり、個人ごとにデータを管理する分散的な管理方法に課題を感じておりました。

クラウドサービスによるデータ保存にも課題が存在

当研究グループではクラウドサービスを利用することがありますが、先ほどの「元データ」については、クラウドサービスを利用するには課題があります。データが重たいため、データのアップロードに時間がかかるという回線の問題です。また、細胞情報の取り扱いがあるため、情報セキュリティーについても厳しく管理しなければなりません。これまでの経験上、データ管理に関する基準も変化していく可能性があります。クラウドサービスに保存したデータを、また別の場所に保管しなければならなくなると、大変な移行作業になってしまいます。

論文を発表後、10年後、20年後にも外部機関から研究に関する問い合わせが来ることもありえるため、元データを長期的に管理する必要があります。

研究データ資産を「マッサージ」する

さらに、精密なデータが取得できるようになってくると、これからの研究データは資産になると捉えています。解析するスキルの向上や新しいテクニックを取り入れることで、「元データ」から新たな発見が生まれます。海外ではデータを「マッサージする」とも言われていますが、取りつくしたと思ったデータを将来的に進んだ手法で再解析すると、隠されていた構造が見えてくるのです。そのため、研究データは一元的に管理し、研究グループの資産として保存することをルールにしました。

ODAの第3世代「ODS-D380U」を導入


専用のPCとODA第3世代のドライブユニットODS-D380U

当研究グループの解析手法の確立が進むにつれて、おのずとHDDによるデータ管理に課題が生まれたわけですが、クラウドサービス、磁気テープなどと比較し、最終的にODAの第3世代を導入しました。

運用では専用のPCを1台準備し、2台の共焦点顕微鏡システムからデータをアーカイブしています。独自のプログラムを作成し、週末にまとめて保存することで、運用上の手間を省きました。カートリッジはラベル管理や、台帳管理をしていく予定です。研究室レベルでも、保管環境を選ばないことは、ODAのメリットでした。

研究開発にむけた環境整備

研究分野においては、最新の解析機器や装置はもちろん重要です。しかし、今後は、データ管理のようなバックヤードへ投資することが大事だと考えています。最先端の科学は装置が生み出すのではなく、結局は、人の知恵や行動で進んでいくものです。したがって、データ管理に関する手間や労力を減らし、担当者が研究に集中できる環境整備に投資をしていく考えです。

データ保存、アーカイブには安定性が最も重要と考えておりますので、ODAには世代間の再生互換を保ちながら、継続して機器をサポートしていただきたいです。ODAが末永く利用できるように、業界スタンダードとなり、ますます普及することを願っています。

2020年4月掲載

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