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スタパ斉藤さんのインタビューを見る
宇宙を切り開いていきたい!
――AIBOのイベントにはたくさんのお客様が足を運んでくださいます。メガスターも人を集めるモノという部分で共通していますよね。その他にもAIBOとメガスターが向いている方向性が似ているように思うのですが。

大平:近いと思います。モノは全然違いますけれども、マインドが同じだと思います。
AIBOは限りなくみんなの生活に近い存在ですよね。それに反して限りなく遠いものをメガスターは目指していく。
ある面対極ですが、その裏ではつながっている。。という感じがしますね。
子供たちに夢・・・というような作られたような言葉はボクにはしっくりこないですけど、エンジニアの夢は叶っていますよね(笑)。
作るのは大変ですけど、こういうAIBOのようなものを仕事として作れるなんて最高に恵まれていると思います。AIBOの部署っていいところですねぇ(笑)。
そして何よりもたくさんの人に喜んでもらえる。そんなところもメガスターと似ているかもしれません。
「こだわり」をもって作っている姿勢もメガスターと似ていますね。

――――メガスターの「こだわり」はどこにありますか?

大平:やはり星の表現力ですね。
普通はプラネタリウムって1等星から6等星(*1)まで、多くて7等星くらいまでしか表示できません。
11等星まで表示、さらに星の数は100万個というのはプラネタリウムの業界ではあり得ないことでした。

僕は高校生のときにオーストラリアでハレー彗星を見に行ったのですが、空全体が非常に奥行き感があるなぁと感じました。
帰国後、プラネタリウムに行った時には、そのときの星空との違いに愕然としたことを覚えています。。
プラネタリウムでは真っ黒な中に星が光っていて、星と星の間には何も無い。
でも実際には暗い星も見えているし、その奥にも何かあるような感覚があります。
その時はピンホール式しか作っていなくて、レンズ式を目標にしていたのですが、本当の目標はずっと先にあるんだなぁと感じました。

今の自分のこだわりというのは肉眼で見える星にこだわらないで、できるだけ暗い星まで表現することが星空のリアルさにつながっていくんだという想いですね。

肉眼で見えない星まで映すことに意味があるのか、というようなご意見もいただくことがあります。星と星の間にはもっと暗い星があって、それが密集しているのが天の川で・・・天の川と天の川じゃないところなんてはっきりとした境目ってないんです。空全体がうっすらとした天の川みたいなものの中で、その中で特に濃い部分を天の川と呼んでいるだけなんですね。
そういう空全体のうっすらとした明るさ、これがメガスターにあって、普通のプラネタリウムに無いものだと思います。

でも、普通のプラネタリウムのように背景は真っ黒であるべきという意見もあります。
また、暗い星が多すぎると、星座の説明がしにくくなるというご意見もあります。
いろいろな価値観や考え方があるので、メガスターだけが答えということはありません。
我々は街明かりの中で暮らしているからわからないですけど、その宇宙のうっすらとした明るさが夜の宇宙の奥行き感を作り出しているんです。それを僕ら人間が感じることができる。そんな空間をメガスターでは表現していると思っています。

メガスターのもうひとつの特徴は移動できるということです。
仮に100%の実力が出せない環境であったとしても、普通はコンサート会場にプラネタリウムの環境を持ち込むことはできません。コンサート会場では照明環境の問題もあり、完全な夜空を作ることは難しいと思います。
しかし、「星空の下でコンサートを楽しみたい」というニーズを満たすことができるのであれば、それは貴重なことだと思うんです。

メガスターがあることによって今までできなかったことができるのであれば、僕はなるべく使い方とか見せ方には制限をつけない。なるべくいろんなことをやっていきたいですね。


――最後に、大平さんにとっての「夢」を教えてください。

大平:宇宙に向かいたいですね。
宇宙に自分で行きたいというのもありますが、宇宙開発。宇宙を切り開きたいという夢があります。
AIBOの月面探査っていうのも面白いと思うんですけど。どうでしょうか(笑)

自分と近い存在のものが行くっていうのは面白いと思いますけど。
たとえば他社の2足歩行ロボットは大きいじゃないですか。宇宙に送り込むのはせいぜい1体が限界ですけど、AIBOだったらたくさんつれていけるかもしれませんよ。
たくさんのAIBOたちが月面を歩くなんて楽しくないですか?(笑)
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profile
大平貴之さん
1970年神奈川県川崎市生まれ。数々の自作プラネタリウムに取り組み、大学時代に、個人開発では前例のないレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」を完成。
1996年ソニー(株)入社、生産技術の業務に携わる。
1998年には恒星数100万個の「メガスター」を、2003年には更に改良しパワーアップした「メガスターII」を完成。
同年、ソニーを退社。フリーとなり、プラネタリウムクリエイターとして活躍中。
著書に『プラネタリウムを作りました。〜7畳間で生まれた410万個の星〜』(エクスナレッジ)

大平さんのホームページ
MEGASTAR-online
(*1)1等星から6等星・・・星の明るさを「等級」といいます。古代ギリシャで、特に明るい星を1等星、肉眼でやっと見えるような暗い星を6等星と定めたことに始まります。
「等級」は5等級違うと明るさが100倍違うように設定されているので、1等星と6等星には100倍の明るさの差があるのです。
ちなみに一番明るい恒星といわれる、おおいぬ座のシリウスはマイナス1.6等星です。メガスターで表示できる11等星というのは望遠鏡でようやく確認できるくらいの明るさしかない星です。


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