事例紹介
大阪工業大学 様

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オンデマンド授業を「講義解析エンジン」で効率化・高品質化

ご担当者の紹介

大阪工業大学

情報科学部情報知能学科
准教授
越智 徹様

情報センター
事務室長
田添 司様

情報センター
事務室係長
原 健様

大阪工業大学は、大阪府の大宮(大阪市旭区)、梅田(大阪市北区)、枚方(枚方市北山)にキャンパスを持つ、理工系の総合大学です。「みらいを つくる つたえる まもる。」を理念に、実験や実習などの実践教育に重点を置いており、講義においても対面での授業運営を基軸としてきました。一方、近年は教育DXにも力を入れており、2027年度からはオンデマンド授業の本格化も予定しています。

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全学を挙げて推進するオンデマンド授業をより見やすいものに

田添様:社会全体のDXが加速する中、大学教育においてもメディア活用への取り組みは不可欠となっています。本学でも新型コロナウィルスが流行した2020年度から着手し、2025年度から全学部・研究科の80を超える授業科目でオンデマンド化を含むメディア授業の導入を開始し、補講や不在時にも柔軟にメディア授業を活用できる体制を整えています。

原様:ただし、オンデマンド授業のかたちは講義ごとに異なり、文科省の規定の範囲内で、各教員が柔軟に判断しています。全てをオンデマンドにする授業もあれば、半分程度、あるいは2〜3回だけという授業もあります。また、越智先生のように対面授業を収録して欠席者向けにフォローする使い方も広がっています。

越智先生:そうした中、オンデマンド授業最大の課題と言えそうなのが動画編集の大変さです。私の授業では新型コロナ禍以降、講義を一本撮りして配信しているのですが、それを見やすく編集しようとすると時間がかかりすぎてとてもではありませんが継続できません。結局、100分の授業をそのまま撮って出すかたちに落ち着いたのですが、それだと長すぎて最後まで観るのが大変です。また、どこでどんな話をしているのかも分からないので、学生の振り返り学習にも使いにくい問題がありました。

田添様:とは言え、情報部門としては、せっかくの授業をその場限りのものにはしたくありません。なんとか動画をうまく手軽に編集する手段を用意し、LMS(学習管理システム)などと組み合わせて活用できないか、という思いがずっとあったのです。

越智先生:そうした中、2025年夏の学会に出展していたソニーのブースで『A2 Production』の「講義解析エンジン」を知って「これだ!」と直感しました。フィラーワード(「あー」「うー」といった言いよどみ)を自動でカットしてくれたり、チャプターを自動で分割してくれたり、自分でやると大変なことを、AIが代わりにやってくれます。これなら効率的に授業動画を見やすく編集できそうだと、すぐに情報センターに提案しました。

田添様:大阪工業大学では、2027年度に予定しているオンデマンド授業の本格化に向け、学内に専用の収録スタジオを設ける計画があります。ただ、スタジオで照明を浴びながらカメラの前に立つとなると、緊張して話しにくくなる先生も出てくるでしょう。その点、講義解析エンジンを使えば、ご自身の研究室で手軽に撮影した動画を、AIが自動的に見やすく整えてくれます。そこでまずはトライアルとして、一部の先生に試していただくことにしました。

原様:2026年2月に実施した専任教員向けの説明会を経てトライアルへの参加を呼びかけたところ、もともとオンデマンド授業に興味を持たれていた先生やAIそのものを研究されている先生、合わせて16名の方々が手を挙げてくださいました。まずは7月まで試用していただき、何ができるか、どういう使い方が良いかを検証しているところです。

「講義解析エンジン」が授業動画を短く、見やすく自動加工

越智先生:これまでのオンデマンド授業ではビデオ会議ソフトの画面収録機能で授業内容を録画し、それをそのままYouTubeで限定公開していました。余裕のある時はタイムコードを書いたり、内容の要約をしたりしていましたが、忙しい時はタイトルだけ書いてそのままアップするなんてことも少なくありませんでしたね。

『A2 Production』導入後は、収録した動画を講義解析エンジンにアップし、チャプター分割や、内容のテキスト要約・キーワード抽出などをやってもらいます。その後、YouTubeにアップする流れは変わりませんが、自分でタイムコードを書くなどの手間がなくなったので、作業時間を大幅に削減できました。また、動画の管理も専用画面でできて便利です。2〜3回トライアルして、この流れで回せることは確認できています。

それぞれの機能の品質についても満足しています。チャプター分割機能については基本的にお任せで良いレベルですし、私自身もその分割を見て「この授業では4つくらいの内容を喋ったのか」とフィードバックを得られます。テキスト要約やキーワード抽出も申し分ありません。解決したかった動画の長さについても、フィラーワードや板書の時間をカットすることで、100分の授業を60〜70分くらいに短縮することができています。短縮されたと言っても授業の本質が失われるわけではありません。むしろ余計な部分がそぎ落とされ、明らかに動画の質は向上しているのではないでしょうか。

また、私の講義ではオンデマンド授業利用者には、ちゃんと最後まで観たか、内容をきちんと理解しているかを判定する小テストを義務づけているのですが、講義解析エンジンにはこの小テスト作成機能も用意されています。こちらも十分実用的なレベルに仕上がっており、少し手を入れるだけで使えるのがありがたいですね。

オンデマンド授業にとどまらない、今後の効率化にも期待

原様:もちろん、追加していただきたい機能もたくさんあります。すでにお願いしていることもあり、ソニー側の真摯な対応には感謝しています。

越智先生:私からは、チャプター分割した動画を再度一本につなぎ直してタイムコードを付与できるようにしてほしいという要望があります。YouTube上でチャプター機能を使うにはタイムコード付きの一本動画が必要なので、分割したものをそのままYouTubeに対応させるのが少し手間なんですね。これが解決するととても便利になるので期待しています。

原様:より将来的な展開としては、講義動画をベースに学生がAIと対話しながら復習できるような仕組みがあれば面白いのではないでしょうか。「この数式の意味が分からない」と聞いたら動画の該当部分を示してくれるとか、理解度に応じて補足説明をしてくれるとか。それによって能動的な復習の循環が生まれ、学生たちの学びがより深まるのではないかと期待しています。先生にとっても学生からの個別質問が減るメリットがあります。

面倒な作業はAIに任せ、本来やるべき講義の品質向上に注力すべき

田添様:今後は、トライアルに参加してくださった16名の先生方のフィードバックを踏まえ、さらに潜在的なユーザーへの周知を進めていきたいと考えています。本学が所属する学校法人常翔学園には複数の大学がありますし、グループ全体でオンデマンド授業を積極推進していく方針もあります。この仕組みがうまく軌道に乗れば、グループ全体に良い形で広まっていくのではないでしょうか。教育を取り巻く環境は文字通り日進月歩です。AIのような道具を最大限に活用して、先生方も、私たち事務方も、本来やるべきことに時間とエネルギーを注げる大学を作っていきたいですね。

越智先生:メディア授業・オンデマンド授業はこれからますます重要になります。ただ、頑張りすぎると、その分どんどん負担が増えていきます。私が新型コロナ禍の初期から言い続けていることなのですが、授業の内容はしっかりやる、でもそれをメディア展開する手間はなるべく省く。編集は本来の仕事ではないですからね。照明を整えたり背景をきれいにしたりすることに時間をかけるより、授業の中身に集中できる環境を整えることのほうがよほど大切です。力を入れるところと手を抜くところをきちんと見極めて、『A2 Production』のような使えるツールは遠慮なく使う。そういう姿勢で取り組んでほしいと思います。

本記事で紹介したサービスについて

  • A2 Production
    AI映像解析サービス。自社開発のAIエンジンで、映像・音声のAI解析、自動編集等を行い、業務効率を改善します。

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