法人のお客様リモートカメラシステム 事例紹介 株式会社デンソー 様

株式会社デンソー 様

株式会社デンソーは、先進的な自動車技術、システム・製品を提供する、グローバルな自動車部品メーカーです。世界初製品や技術の提供を通じて、企業の社会的責任を果たしていきます。インフォテインメント機器、電子制御機器、衝突安全・予防安全機器、テレマティクス機器の製造、販売および関連サービスを主な事業としています。「環境負荷の低減」「交通事故のない安全な社会」「社会から共感いただける新たな価値提供」をめざし、地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会を実現に向け、新たな価値を創造し続けていきます。

株式会社デンソー
電子システム技術部
UXイノベーション統括室長
博士(工学)
崔 晋海 様

株式会社デンソー
電子システム技術部
UXイノベーション統括室
UX戦略企画課長
博士(工学)
岡本 圭司 様

「UXリサーチ」の効果を高めるリモートカメラの導入

崔様:デンソーは現代社会が求める新たな価値の提供をめざしています。それを実現するためには、実際に使用する人が抱く真意を少しでも正確に理解することによって、私たちメーカー側とエンドユーザーの間にある認識の違いを解消し、より質の高いUX(ユーザーエクスペリエンス)を追求することが必要不可欠です。その取り組みの一環として、UXイノベーション統括室は、東京の室町事業所内に最先端の手法や技術を駆使した「エクスペリエンスラボ(リサーチルーム)」を開設しました。このエクスペリエンスラボは、エンドユーザーをお招きし、さまざまな調査・分析にご協力いただくことで、そこで得られた結果をよりよい製品やサービスの開発などに活用することを目的に整備しています。

岡本様:エクスペリエンスラボにお越しいただいたエンドユーザーには、インタビューに答えてもらったり、製品の操作性を試してもらうなどして、その様子を隣室からマジックミラー越しに直接確認するのですが、それと同時にカメラで撮影した映像を別室のディスプレイにて遠隔でモニターしたり、録画を何度も繰り返しチェックすることで、細かな表情の変化や行動の違いといった、より緻密な分析結果が得られるようになります。そのため、この室内に設置するカメラは非常に重要な役割を担います。さまざまなリモートカメラで検討を重ねていたところ、ちょうどタイミングよくソニーの『PTZオートフレーミングカメラ』が発売されるという情報を知り、4Kの高画質で被写体の手元までしっかりズームできる点と、被写体が動いても自動で追尾してくれる点に魅力を感じましたので、発売後にいち早く導入しました。

天井にPTZオートフレーミングカメラを設置した「エクスペリエンスラボ(リサーチルーム)」

AIによる高精度な追尾を可能にする「PTZオートフレーミング機能」

崔様:リサーチルームでの調査の対象は、大きく2つに分けられます。1つは、エンドユーザーの「行動」の調査です。とある環境下で人物のしぐさや振る舞いの微妙な変化を繊細に捉え、なぜそのような行動をしたのかを分析するものです。もう1つは、「考え方」の調査です。たとえばエンドユーザーにさまざまな課題に取り組んでもらい、そこにどのような思考が潜んでいるかを心理学的なアプローチから読み解きます。しかし残念ながらこれらの手法を用いても、その調査結果をどれほど信頼できるかの議論が度々発生します。エンドユーザーから得られる情報が完璧でないため、収集した結果も完璧では無いからです。そこでデンソーのUXチームでは、ラボでエンドユーザーが自己報告する情報とカメラを利用した観察手法を同時に行い、エンドユーザーの理解度をより高めようとしています。

岡本様:今回、3台のリモートカメラを導入しましたが、1台につき1人ずつ操作する人員を配置するのは現実的ではありません。そこで、2台はカメラに自動で撮ってもらい、1台は別室のリモートコントローラーにて手動で操作すれば、人的リソースの観点からもより効率の良いオペレーションの実現が見込まれたところも、導入の1つの決め手になりました。

また、インタビューなどを行う際、いかにもカメラで撮影していることがインタビュアーに伝わると、つい身構えてしまい、自然な表情が撮影できなくなる可能性があります。そういった意味でも、天井に設置できるこのカメラはサイズ的にもあまり目立ちませんので、参加者にリラックスして調査に臨んでもらえるのではと期待しています。

天井設置可能で空間に溶け込みやすいサイズ

高い信頼性で新時代のモビリティの実現に貢献

崔様:クルマの新たな技術開発や安全や安心といった直近の課題はもちろんですが、これからのモビリティは「楽しい」「ワクワクする」といった、既存の期待を超えていかなければいけない時代に差し掛かっていると感じています。そのニーズに応えるためにも、このラボで今後さまざまな施策を行い、その内容をソニーのリモートカメラを活用して分析することで、新たな体験価値をエンドユーザーとともに共創していきたいと思っています。

岡本様:このカメラは動画を配信する際も驚くほど高画質なので、そこも導入してよかったと思うポイントです。ラボの本格的な運用はまだこれからですが、もし仮にその過程で映像に何か課題があったとしても、このカメラの性能なら柔軟に対応できるに違いないと思える安心感があるところは、ソニーならではの高い信頼性の証といえるかもしれません。

別室のリモートコントローラーで遠隔制御も可能

システム概要

PTZオートフレーミングカメラ
『SRG-A12』×3台
リモートコントローラー
『RM-IP500』×1台

リモートカメラシステム

リモートカメラシステムは、カメラ操作をリモートコントローラーで行うカメラシステムです。少人数でのオペレーション、カメラ設置が困難な場所、ホールや会議室などを広範囲に撮影する利用ケースに適しています。特にオンライン講義やウェビナー(オンラインセミナー)の重要性が増す中、従来の放送設備、映像制作用途以外にも、教育設備、各種ホール、会議室、Web会議(ビデオ会議)システム、ライブ動画配信や動画コンテンツ制作など、さまざまな用途にご利用いただけます。

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sony.jp/remote-camera/

PTZオートフレーミングカメラ
SRG-A12

商品情報

リモートコントローラー
RM-IP500

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