ソニーのαレンズにおいて、カールツァイスレンズと双璧を成すのがGレンズである。Gレンズは、コニカミノルタ時代より長年培われてきたレンズ技術を継承し、さらにソニー独自の設計技術、品質管理技術が注ぎ込まれた高性能レンズ群。つまり“G”の刻印は、光学テクノロジーの粋を極めた高性能レンズのみに与えられる称号なのだ。さらにこの“G”には、ハイレベルな写真表現を追求した3つの開発コンセプトが込められている。Gレンズが“G”たる所以(ゆえん)でもある、その3つのこだわりをここにご紹介しよう。
高性能なレンズとは、筐体のデザインや使い心地までも、他のレンズとは一線を画しているものである。Gレンズのデザインもまた使い心地を追求し、各部材は操作性に長けた配置と形状が徹底的に吟味されてい る。もちろん描写性能や信頼性などのあらゆる品質基準がワンランク上を目指してつくられており、すべてを研ぎ澄ますことで完成した1本のレンズの姿からは優美ささえ感じられる。Gレンズでとらえた1枚には、美しい描写が宿るといわれている所以がそこにある。Gレンズは、レンズ本体のデザインからその描写性能に到るまで「Grace = 優美」というコンセプトが貫かれているのだ。
“明るく、かつシャープ”なレンズであることは、ハイレベルな写真表現には欠かすことのできない条件の一つ。そのためGレンズの多くは、開放F値の明るいレンズとなっている。しかし「明るいF値で使う」ことは「ぼけ像を作画に利用する頻度が増える」こととイコールでもある。そのためGレンズでは、単に高性能なだけでなく、綺麗なぼけ像を作り出す技術力も結集している。なぜなら、高いシャープネスと綺麗なぼけ味の両方がそろって初めて、写真表現の幅を広げることができるからだ。そうして生まれたのが、開放F値1.4を誇る大口径35mm広角レンズやF2.8の大口径 300mm望遠レンズであり、さらに定番の70-300mmズームレンズでもGの名に恥じない高精細な描写を実現した。これらレンズ群が写真表現の新たな境地を広げてくれる。
「カメラはレンズで選ぶ」というが、自分が気に入ったレンズは何があっても手放せない宝物となる。そんな「手放せない1本」であるために、Gレンズは設計においても、生産過程においても重要視しているポイントがある。一つは、高コントラストな描写を確保するためのレンズ鏡胴内でのフレアの極小化である。そしてもう一つは、レンズを構成する部品一つひとつを実際に組んでみることで、最適な組み合わせを選択し製造する“現物合わせ”による組み立て工程だ。Gレンズを選んでくれた人の期待に応えるために、一本一本丁寧に、人の手で最高のレンズを作り上げる。だれもが満足のいく描写性能をお届けしたい、その強い想いがGレンズには込められている。
Gレンズならではの高画質を堪能できる望遠ズームレンズです。ソニー独自の技術である「ナノARコーティング」を採用し、内面反射によるフレアやゴーストを抑え、黒が締まったヌケのよいクリアな画質が得られます。
中望遠から望遠までをカバーする大口径F2.8の高性能望遠ズームレンズ。ソニー独自の「ナノARコーティング」を採用し、フレアやゴーストを抑え、黒が締まったヌケのよいクリアな画質を実現。さらに、動体追尾性能は従来の約4倍※の速度を達成。
※70-200mm F2.8 G SSMとの比較