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商品情報・ストアデジタル一眼カメラ αもっとαを楽しむ [スポーツを撮る]フォトグラファー 石島道康の撮影テクニック
[WEB版]αセミナー フォトグラファー 石島道康の撮影テクニック スポーツを撮る

#07 情景

緊迫した空気の漂う競技場。青い空、緑の芝、暮れなずむ夕景、朝日のサーキット場。躍動するアスリートや真剣な表情の他にも、それをとりまく情景もまた心ひかれるものがあります。ライブでしか味わえない感情を残す。そこにその時間にいなければ写す事ができない情景ばかりです。競技している写真だけがスポーツ写真ではありません。お目当ての選手や子どもを追いかけるあまり見落としてしまいがちな情景にも注目してみてください。あなたにしか撮れない1枚がきっとそこにはあります。望遠レンズだけでは見つける事のできない写真も撮ってみてください。

 

手持ちレンズが望遠も広角もなく、標準系の1本だったとしても、あなたの1枚はあなたにしか撮れないのです。そこに青い空があるように、雲が造形をつくっているように、あなたの気持ちがそこになければ絵は産まれません。まっすぐ撮らなくても、露出が適正と呼ばれるものでなくても、実際にそこにいるのはあなたです。あなたの1枚をあなたが見たまま、心の感じたままにシャッターを切ってみてはどうでしょうか。
また同じ場所に同じ季節に同じ時間に行ったとしても「今」の1枚は2度と撮る事はできないのですから。

雲の造形が、パッティングの緊張感を印象的に伝える。
写真
撮影のポイント
<天候>
屋外でのスポーツ撮影では、天候と仲良くなることが大切。雨が降ったら雨の写真を、雪が降ったら雪の写真を心がけてみよう。気持ちで落ち込んでいたら良い絵は撮れません。気分を変えてチャレンジしてみてください。雨が降りそうな時は大きなビニール袋(45リットル以上)を持参すれば、機材を覆うことや、カメラバックを濡らすこともなく、また傘をさせない状況でも濡れずに済みます。
写真
+ 豪雨の試合こそ感動を呼ぶシーンを撮るチャンスだと考えるべきだ。
真夏の状況を撮りたいならば、DレンジオプティマイザーをOFFにして、逆光で黒くつぶしてみるのもひとつの技法です。何にしろ決まり事などないのですから、与えられた状況を楽しみ、チャレンジしてみるのも撮影の面白さです。
写真 影が強過ぎる? それならあえてDレンジオプティマイザーはOFF。焼けつくような真夏の日差しが強調される。
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