法人のお客様ラージセンサーカメラ 事例紹介 EFPスタイルビルドアップキット導入による釣り番組の制作

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EFPスタイルビルドアップキット導入による釣り番組の制作2015年8月掲載

株式会社 釣りビジョン 様

PMW-F55に機動力をプラスするEFPスタイルビルドアップキットを組み合わせ、
過酷な自然環境における釣り番組の4K撮影を実現。

海・湖・川などの過酷な自然環境下で長時間の撮影・収録を行う釣り番組では、機動力と柔軟性に富んだ撮影スタイルが求められます。CBK-55BK はこうした条件を叶えるアクセサリーとして評価されています。写真は、長野県山岳部での渓流釣りのロケ風景。

株式会社釣りビジョン様は、年間700本を超える釣り番組を制作し、BS、CS、IPTVなどで放送、配信しています。撮影・収録から編集、完パケまでを自社で行うとともに、常に高画質で臨場感に富んだ映像を提供し、釣りファンや一般視聴者から高い評価と支持を得ています。2014年に、CineAlta 4KカメラPMW-F55を導入し、年末にはEFPスタイルビルドアップキットCBK-55BKを3セット導入したことで、機動力に富んだEFPスタイルを確立し、4Kでの釣り番組制作に果敢に挑戦されています。
同社 取締役 管理部長 岩崎信夫様、制作部 ディレクター小野貴晃様、編成制作管理部 カメラマン 氏江大祐様に、カメラ選定の経緯、運用状況と成果、今後の4K制作への期待などを伺いました。なお、記事は2015年4月初旬に取材した内容を編集部でまとめたものです。

過酷な自然環境下での長時間撮影に合致する機動性が必須要件

当社では、SDからHDへの移行期にもそうでしたが、時代が求める高精細な映像制作に常に前向きに取り組んでおり、4Kについても2013年から撮影システムを含めた検討、検証を行う社内プロジェクトをスタートしました。早めに取り組むことで、多くの4K制作の知見やノウハウを蓄積することも目的の一つでした。

結果的に、カメラはPMW-F55が適切であると判断しました。HDから4Kまでをカバーし、番組制作のトータルワークフローに向いているXAVCフォーマットが決め手の一つです。もちろん、スーパー35mm相当の4K CMOSイメージセンサー搭載のデジタルシネマカメラならではの高精細かつ多彩な映像表現力に対する期待感もありました。

一方で、課題もありました。それは釣り番組を専門とする当社ならではの撮影・収録条件への対応です。海・湖・渓流などの自然環境の中で撮影・収録を行いますので、温度や湿度、雨や風、時に雪などの過酷な環境下で撮影を強いられることも少なくありません。また、いつ釣れるのか分かりませんから、長時間の撮影が求められます。さらに足場の定まらない場所が多いことや、魚を警戒させない意味で、大勢のスタッフを投入することもできません。従って、ディレクター1名とカメラマン1名で、1日で平均10時間を超える撮影を行うことになり、EFPスタイルでの機動性に富み、柔軟かつ安定した状態で撮り回しできることが必須要件となります。

PMW-F55+CBK-55BK を3 セット導入し、2015 年1月から本格運用を開始しました。4K コンテンツ制作から、ダウンコンバートして通常のHD 番組としても放送、配信されています。

実際、検証テストの中でPMW-F55にコンパクトシネズームレンズと純正肩パッドを装着し、さらにワイヤレス音声受信機を装着してみましたがバランスが悪くなり、単体で使用するには、カメラマンの体力的な負担だけでなくストレスの大きさも課題でした。

こうした悩みを解決してくれたのが、EFPスタイルビルドアップキットCBK-55BKです。キット後部のオー ディオインターフェース部が適度な重量で安定したバランス保持に貢献し、入出力端子の位置や、ゲイン、ホワイトバランスといったスイッチの配置も従来のショルダータイプのENGカメラと同様のレイアウトになっており、ストレスを感じることなく、撮影・収録に集中することができます。

安定した状態で4K/HD番組制作に本格稼働中

PMW-F55とCBK-55BKによる4K撮影・収録は、キューバでのボーンフィッシュ、ターポンのフライフィッシング、国内でのバスフィッシング、ボートでのソルトルアーフィッシングなどの番組制作で運用しています。4KコンテンツとしてCS 試験放送の「Channel 4K」で配信している「ニッポン釣り四景(4K)」で放送しているほか、要望に応じてIPTVなどへの配信も行っています。また、ダウンコンバートして従来のHD番組としても活用しています。

主体となるショルダースタイルでの撮影では、感度設定をISO 1250〜ISO 1600程度にして、絞り込みを意識することで画の破綻を抑えるようにしています。いつ釣れるのか分からない状況でフォーカスストライクを逃さないための配慮です。もちろん、高精細な4K撮影ではフォーカス合わせの難度が高く、特に激しい動きをする被写体では難度もさらに上がることになりますが、これまでの撮影経験と運用を通して蓄積しつつあるノウハウによって対応しています。

SxSメモリーカードに収録した素材は、ノンリニア編集機を使って編集、完パケまでを一貫して社内で行っています。この後処理工程では、データ量の多い4Kコンテンツを扱うため、従来よりも多くの時間と手間を要しますが、XAVCフォーマットによるトータルワークフローの構築で得られる安定性や信頼性は評価できます。また社内ですべての制作作業を行うことで、知見やノウハウの蓄積と共有化が可能になると期待しています。それにより、今後、より効率的で、付加価値の高い4Kコンテンツ制作と当社ならではの4K制作のワークフローを構築していきたいと考えています。

4Kの高精細な映像美は、撮影の舞台となる自然の美しさを表現する上でも威力を発揮します。より臨場感に溢れる映像を視聴者に提供することで、釣りを楽しむ感覚をより身近に、そして臨場感豊かに疑似体験することができる点も大きな魅力となっています。写真は、鹿児島県屋久島でのロケ風景。

4Kでより迫力と臨場感にあふれた釣り番組を視聴者に提供

当社が制作するコンテンツの目的は、視聴者に釣りの楽しさ、奥深さを可能な限りリアルに疑似体験していただくことです。釣る場所はもちろん、餌釣り・ルアー・フライなどさまざまな釣り方やなかなかお目にかかれない希少種などを紹介して、映像を通して貴重な体験を味わってもらいたいと思っています。その意味で、4Kの高精細な映像美、PMW-F55による迫力のある画は、視聴者にとっても臨場感を増してくれる可能性を秘めています。

鱗の1枚1枚のディテールまで映し出してくれることもそうですが、舞台となる自然の色彩・情景、新緑・紅葉、四季の花々などを、空気感を含めてよりリアルに再現できることで視聴者の皆様に新しい発見や、映像を通して釣りの楽しさ、没入感を味わってもらえるのではないかと期待していま す。

今後の本格運用を通して、そうした思いを実現するための創意工夫を重ねていきたいと思っています。たとえば、S-Log撮影もその一つです。トータル14stopの広いラチチュード、広色域を使ってどんな映像表現が可能になるのか、検証作業を進めたいと考えています。

また、スロー&クイックモーション機能も魅力的です。すでにタイトルバックでスローモーション映像を使っていますが、PMW-F55のXAVC HD収録でのハイスピード撮影は、HD番組制作で多種多様な映像表現をサポートしてくれるものとして非常に魅力的です。どんなシーンで威力を発揮してくれるか、これから具体的にテスト、検証していきたいと考えています。

ほかにもローリングシャッター歪みやフラッシュバンドのないクリーンな映像表現も、そうした点を意識することなく撮影でき、ドキュメンタリーの撮影で有効だと評価しています。

ソニーには、これからもファームウェアのアップグレードなどでPMW-F55の機能や操作性を向上させてもらいたいと思います。同時に、大判イメージセンサーに対応した高性能ビューファインダー、4K対応機器のラインアップ、アクセサリーの拡充を図っていただけるよう期待しています。

  • 取締役 管理部長
    岩崎信夫 様

  • 制作部 ディレクター
    小野貴晃 様

  • 編成制作管理部 カメラマン
    氏江大祐 様

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