ZX500 Project Member’s Voice ストリーミング時代に、高音質で放つ存在感。新たな音楽体験を拓き続けるハイエンドモデル

  • 田中 光謙 商品企画田中 光謙 商品企画
  • 関根 和浩 商品設計関根 和浩 商品設計
  • 松崎 恵与 音質設計松崎 恵与 音質設計
  • 石崎 信之 メカ設計石崎 信之 メカ設計
  • 原田 紀 ソフト設計原田 紀 ソフト設計
  • 横山 寛明 デザイン横山 寛明 デザイン

いま、スマートフォンといった通信デバイスとの相性の良さから、音楽市場ではストリーミングサービスが加速度的に利用者を増やし、音楽の楽しみ方は大きな過渡期を迎えています。そのような背景の中で登場したのが、ハイエンド・ストリーミングウォークマン「NW-ZX500」。先代機や上位機種から受け継ぐ圧倒的な高音質を、ストリーミングでも楽しんでいただくために、開発チームが注いだ努力や工夫、そしてユーザーや音楽にかける思いを聞いてみました。

ユーザーの支持や評価の声を力に、独自の世界観や高音質をAndroidでも

──音楽再生用のアプリケーションは、どのようなものになりますか

田中 光謙[商品企画]

ZX500で基本となる音楽再生用アプリケーションが「W.ミュージック」です。これは以前からウォークマンに搭載してきたミュージックプレーヤーで、絶えず進化を続けきており、最新のユーザーインターフェース(以下“UI”)を今回はAndroid OS上で実現しました。特に、ZX300と比べて、アプリケーションがとてもスムーズに動作するようになり、画面遷移はもちろんリストの操作感など、過去のモデルを上回るレスポンスを実現しています。

田中 光謙[商品企画]

原田 紀[ソフト設計]

W.ミュージックは、WM1シリーズで大きくリニューアルしてからこれまで約3年、ZX300などでも同じ世界観を提案して評価をいただいてきました。それは、仮想空間のソファに腰かけて音楽を聴くようなイメージです。再生画面を中心に、音響処理を加えたいときは人が屈むようなイメージで画面を下へ遷移させる。すると、各種の音質設定ができる画面が出てきます。左に遷移すれば聴いているCDのターンテーブルがあり、右にブックマークリスト、上にはライブラリー、といった操作感です。ユーザーアンケートはもちろん、ソニーストアのスタイリストや、イベントでお話ししたユーザーの方などから「直感的で分かりやすい、使いやすいです」といった評価を直にお聞きしてきました。

この世界感をZX500でも再現できないかという要望があったわけです。ただ、ストリーミングが中心となる中で、W.ミュージックがミュージックプレーヤーとしてどうあるべきか、そこは悩みどころでした。例えば、W.ミュージックの縦に画面を遷移させる操作は、横の画面遷移が基本であるAndroidアプリケーションの世界観ですと異質なんですね。半年くらいかけて議論し、最終的にはAndroidになってもこれまでと同じ世界観を実現しようということになりました。

──その世界観をAndroidで再現することは難しかったのでしょうか

原田 紀[ソフト設計]

ZX300のように組込用のソフトウェアとして自分たちで自由に組める環境と、Android OSを使ったアプリケーションとして稼働しなければいけないという環境だと、アプローチはかなり違うものになります。その一つが、マスターボリュームです。これまではステータスバーをタップするとW.ミュージックのUIでボリューム調整が出てきたのですが、ZX500ではAndroid標準のボリュームUIが表示されるため、操作感は違うものになります。また、好評だった機能のボタンもありません。そこで、Android標準のボリュームUIの中でUIをカスタマイズして、同じ世界観を体験できるようにしました。ボタンを認知されやすい動線や、操作の一貫性という考えの下で、UIを進化させています。

原田 紀[ソフト設計]
──高音質に関しても、ソフトウェアが果たした役割は大きかったのでは

原田 紀[ソフト設計]

「なぜ自分の好きなアプリケーションの音をDSEE HXにかけられないんだ」というZX2ユーザーの声が大きかったんです。ですので、ZX500を開発するとなった時から、ユーザーが好きなアプリケーションで音響処理できるようにしようと考えていました。ZX300から継承するDSEE HXやバイナルプロセッサーといった音響処理をストリーミングサービスで効かせることは、そう難易度の高いものではありませんでした。ただ、1つのアプリケーションで設定した音質と、他のさまざまなアプリケーションでの音質が異なると、ユーザーに違和感を与えてしまうかもしれません。そこで、アプリケーションやストリーミングサービス間で同じ音質設定を共有できるようにしています。これは、Androidの仕組みを利用してできたことです。大切なことだと思いましたので、使命感をもって取り組みました。

原田 紀[ソフト設計]
NW-ZX500

ウォークマンZXシリーズ

NW-ZX500シリーズ Hi-Res AUDIO 64GB

あらゆる音源を、高純度の描写力で。
ハイエンド・ストリーミングWALKMAN

商品詳細 ソニーストア