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機動力×AIプロセッシングユニットで捉える野生動物の世界

写真家 井上浩輝 氏

α Universe editorial team

井上浩輝/写真家、早稲田大学非常勤講師 1979年札幌市生まれ。札幌南高校、新潟大学卒業、東北学院大学法務研究科修了後、北海道に戻り、風景写真の撮影を開始。次第にキタキツネを中心に動物がいる美しい風景を追いかけるようになり、2016年に米誌「National Geographic」の『TRAVEL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2016』ネイチャー部門において、日本人初の1位を獲得。また、北海道と本州を結ぶ航空会社 AIR DO と提携しながら、精力的に北海道の自然風景や生き物たちを撮影している。これまで発表してきた作品には、人間社会の自然への関わり方に対する疑問に端を発した「A Wild Fox Chase」というキタキツネを追った作品群などがある。写真集『ふゆのきつね』を2017年に刊行。また、2017年2月には様々な分野で活躍する人物を取材しその魅力に迫るテレビ番組「情熱大陸」に取り上げられた。

あらゆる撮影に対応できる強い味方

2014年に登場したα6000。このカメラで多くの思い出深い撮影をしてきました。あまりにも気に入ってしまい、α6000は三台使っていました。その後、米誌National Geographicのフォトコンテストの賞品として贈呈されたα6300、さらに性能が向上したα6400やα6600を手にしてきました。35mm判換算値で約1.5倍の画角を得ることができるAPS-Cセンサー機は、野生動物を望遠で撮影するときに魅力的でした。そろそろ新モデルが出ないかなと期待していたところ、静止画撮影でも動画撮影でも強い味方になる認識AFを搭載したα6700として登場したことがうれしくてなりません。 野生動物を望遠レンズで撮影をするときに35mm判換算値で約1.5倍の画角を得ることができるAPS-C機ですが、フルサイズ機に比べてセンサーサイズは一回り小さいです。このことからその描写力が気になるところ。実際に夏の朝霞の丘々を撮影してみると、素晴らしい描写力を見せてくれます。動物も風景も撮りたいという方の一台目のカメラとして、α6700は強くおすすめできると確信しました。

α6700,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 105mm相当,F11,1/250秒,ISO100

1マウントだからこそ、Eマウント・FEマウント両方使って楽しめる

α6700,E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 525mm相当,F6.3,1/1600秒,ISO1250

E 70-350mm F4.5-6.3 G OSSとの組み合わせは軽くて小さくて便利です。タンチョウの親子をクルマの窓からそっと狙ったのがこの一枚です。まず、このレンズの描写性能は価格や重量も含み、期待を大きく上回る印象です。また、最大350mm、35mm判換算値だと約525mmという焦点距離だというのに、その重量は約625gで、全長は約142mm。軽量かつ小型の超望遠ズームは、狭い車内でありがたいものです。コンパクトで機動力が高いE 70-350mm F4.5-6.3 G OSSは、ネイチャー撮影でも強い味方になることと思います。

α6700,E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS 525mm相当,F6.3,1/640秒,ISO320

小型軽量のレンズE 70-350mm F4.5-6.3 G OSSは、同じく小型軽量なα6700と抜群の相性だと感じています。たとえば、移動中の車で見つけたエゾシカたちを車内からサッと撮るにも、この組み合わせは非常に使い勝手が良いです。これだけのAFと描写性能、小型軽量さ、そして何よりこれらの価格は、現段階におけるコストパフォーマンスが最高なレンズとカメラのひとつと言うことができると思います。何度も言いたいです。これから野生動物撮影をはじめてみようと思う方はぜひ、この組み合わせもご検討ください。

α6700,FE 400mm F2.8 GM OSS 600mm相当,F2.8,1/1000秒,ISO800

野生動物の撮影では、被写体となる野生動物たちにとの関係で、その空間を共有することを許容されることをはるかに超えて観察圧や撮影圧となってしまうことを避けたいものです。北海道内での野生動物では、その明るさと使い勝手の良い焦点距離から400mm F2.8のレンズを多用するのですが、初夏になって多くのことを経験して警戒心が強くなりはじめた子ぎつねを撮るには少々焦点距離が短い印象があって、「もう少し近づくことができたら」という気持ちと、「こちらを意識しない程よい距離でシャッターを切りたい」という気持ちがせめぎ合うようになりがちです。このときに、“1.5倍クロップ”、35mm判換算値で約1.5倍となるAPS-Cセンサーでの撮影はありがたいもので、より自然な表情で撮影ができます。そして、そこに加えて、これまでのα6000シリーズで最高の画質ですから、うれしくてなりません。

動画で野生動物をとらえることで表現の幅が広がる

なんといっても、4K 60p、4K 120pの4:2:2の10bit。そしてハイライトの階調が豊かでシャドウの沈み込みがかっこいいS-Cinetoneを使うことができるのがうれしいです。60pや120pといった高速フレームレートで撮影できるので、今回の動画で言うと、サクラマスの滝登りやタンチョウが羽ばたいて飛び立つシーンを美しくスローモーションで表現できて、表現の幅がぐっと広がるのを感じます。これから動画にも取り組みはじめようという方だけでなく、さらに一歩進んだ撮影をしようと思われている方々にもオススメできる動画性能を有していると思います。

最新の性能が小型軽量なAPS-C機に

正直なことを言うと、フルサイズ機のα1、α7やα9シリーズに大きな400mm F2.8のレンズをつけて撮影するにつれて、蝶々のように小さくてひらひらと舞う被写体を追うのが億劫であまりレンズを向けなくなった自分がいました。大きな単焦点レンズは、ものすごく画質は良くてAFもバシバシ決まるのですが、さくさくと撮りまわるにはやはり重いのです。一方、先に紹介した小さくて軽量な望遠ズームレンズのE 70-350mm F4.5-6.3 G OSSと組み合わせると、ヒラヒラと舞う蝶々をレンズで追う余裕が生まれていて、難なく撮影ができるのです。「ああ、小さくて軽いことも悪くないな」なんて思うくらい。重いレンズやカメラを運び込むことができてじっと撮影できるようなシーンではなく、撮影地まで歩く距離が長かったり、素早く動き回る被写体を狙うシーンなどでは、機動性を重視した機材で臨みたいものです。

α6700,FE 400mm F2.8 GM OSS 600mm相当,F2.8,1/1000秒,ISO1000

今回、α7R Vにはじめて搭載されたAIプロセッシングユニットがα6700にも搭載されたことで、走る子ぎつねの身体や瞳にもしっかりと追従するリアルタイム認識AFが、撮り逃してがっかりするという悲劇を一気に減らしてくれました。たとえきつねの瞳を見失っても、頭や体を追いかけてくれます。周囲のコントラストの強いものや、似たようなパターンのものにAFが惑わされたり、AFが被写体の奧へ抜けてしまうことが大幅に軽減されたことを感じます。このシーンでは、左から走ってきた子ぎつねが右から来た子ぎつねとすれ違うのですが、すれ違いの瞬間にAFは「認識」を瞳から体へと判定して追従するものの、1秒もしないうちにすぐにこれまで追いかけてきた瞳を見つけ出して追従してくれました。この安心感は筆舌に尽くしがたいほど大きいのです。 また、α6700のスタミナ性能はとても高く感じました。α6000やα6300などは、容量が小さなWバッテリーを採用していましたが、大容量のZバッテリーを搭載した今は、まったく別次元のスタミナ感だと思います。フルサイズのαに採用されて信頼が高まっているこのZバッテリーであれば、低温下での使用も大きな懸念を持たずに臨むことができそうです。

α6700,FE 400mm F2.8 GM OSS 600mm相当,F2.8,1/1250秒,ISO100

逆行気味のシーンでの一枚。ダイナミックレンジが広くて後の自由なデジタル現像にも耐えるのがこのα6700といえるでしょう。

α6700,FE 400mm F2.8 GM OSS 600mm相当,F2.8,1/1250秒,ISO100

撮って出しのJPEGがこちらです。耳の後ろの毛が白飛びするかしないかのギリギリで撮影して(ハイライト重点測光にするのがオススメ)、のちにRAW現像でシャドウを起こしたのですが、ここまで豊かに暗部から色と階調が浮き上がってくるRAWデータを得ることができる点が素敵です。

リアルタイム認識AFと描写性能の高いセンサーの組み合わせがAPS-C機となってリリースされたことは、野生動物を被写体にしている方はとても気になっていると思います。また動画性能も大幅に向上し、ハイライトの階調が豊かでシャドウの沈み込みがかっこいいS-Cinetoneを搭載。もはや動画機としても素晴らしい性能を有していると感じます。実は、この記事を書いている直前に自身でα6700を購入してしまいました。小型軽量で使い勝手が良く、描写性能もなかなか良いこのα6700を存分に楽しもうと思っています。

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