広がるαプロフェッショナルフォトグラファー

α Photographer’s Voice

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Phtographer 清水 朝子
Photographer

清水 朝子

「レンズは作り手の想いやこだわりが入る
ことにより、数値で説明できない違いが出る」

清水 朝子(しみず あさこ)

1969年 東京生まれ。1993年 日本大学芸術学部写真学科卒業。出版社マガジンハウス勤務(1993年−2007年)を経て独立。2006年キヤノン写真新世紀2006で優秀賞受賞。フランス、ベルギーなど海外展示も多数

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すべての写真が作品になるカメラだと思います

α99 + Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM 1/90 F1.7 ISO800

私は雑誌とカタログに掲載する写真の撮影が主な仕事です。被写体はタレントを中心としたポートレートや美容、料理や旅の写真がメインです。その他にファインアートを中心とした作品撮りもしています。フィルム時代から様々なカメラで撮影を行っており、フィルム時代は中判カメラを中心に、デジタルカメラではフルサイズを中心に撮影してきました。今はα7R II、RX1R、一眼レフ機をそれぞれ被写体によって使い分けています。私は基本的に単焦点レンズしか使わないので、ツァイスレンズの50mmの単焦点レンズ Planar T* 50mm F1.4 ZA SSMをつけたα7R IIとRX1Rの2台を持ち出して使っています。どちらも軽いので、体力を消耗しないところがありがたいです。私がソニーのカメラを使う理由としては当然軽さや小ささもあるのですが、それ以上にツァイスレンズとカメラによって生み出される画質に惹かれています。

私はカメラ選びにおいて、ボケの部分のテクスチャーの豊かさを非常に重視します。ピントの合ってない部分にはこだわりがあり、α7R IIと50mm/85mmの単焦点レンズ Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM / Planar T* 85mm F1.4 ZAの組み合わせと、RX1Rは描写もボケも本当にきれいでした。個人的にツァイスレンズは発売するメーカーによって撮れる画の性質が少し異なると思います。基本性能の上に作り手の想いやこだわりが入ることにより、数値で説明できない違いが出るのではと思っています。私にとって、その数値で説明できない部分が非常に重要で、その部分で自分に合うカメラ、レンズであるか否かが決まります。先日ソニーのレンズ開発者の方とお話する機会があったのですが、描写に対して非常に深いこだわりをお話しいただきました。そのこだわりはシビアな環境で使えば使うほど撮影者に伝わってきます。プロは厳しい条件下で撮ることも非常に多いので、その環境下で使えるレンズが私にとっていいレンズです。 これらのツァイスレンズはスキッという抜け感もある部分がソニーらしい気がして、肉眼では見えない何かを感じさせる表現力に非常に魅力を感じています。そのレンズとα7R IIの高性能なイメージセンサーにより、非常に美しい写真が撮れます。特に4000万画素を超えるフルサイズセンサーながらこれだけ高感度がきれいなのは驚きでした。ISO感度1000を越えても全く気になりません。先日雑誌の取材でパン屋での撮影があったのですが、そのパン屋が高架下にあり、とても暗い室内での撮影だったのですが、ISO感度を上げて充分な写真が撮れました。

※マウントアダプター LA-EA4を着用

ソニーのカメラとの出会いで
新たな発見がありました

RX1R 1/800 F2.5 ISO400

もう1つ、私がカメラに求める重要なポイントとして、ピント合わせのしやすさがあります。私はすべてマニュアルフォーカスで撮影をするのですが、α7R IIのファインダーは最高でした。私はフィルムカメラ時代からα7と出会うまで長年光学ファインダーでピント合わせをしてきましたが、α7R IIのファインダーは光学ファインダーとまったく変わらない感覚でピント合わせができます。まったく違和感ないです。ファインダーの感想を聞かれるまで電子ビューファインダーであることを忘れていたくらいです。ボケの描写、ピント合わせのしやすさを満たしたαは私に合ったカメラです。 RX1Rもたいへん重宝しています。2014年にソニーイメージングギャラリーにて個展を開催させていただいた際には、RX1Rで撮影した写真を展示させていただきました。このカメラはこんなに小さいですが、写真展示用に長辺1m50cmまで引き伸ばしてもとてもきれいでした。まだ引き伸ばせますよと言われるほどでした。RX1Rは被写体まで約20cmのところまで寄れるので、今までにない世界観の写真が撮れるようになりました。 新しいカメラに出会うと、作風も新しいものが出てきます。ソニーのカメラとの出会いでここ数年新たな発見がありました。すべての写真が作品になるカメラだと思います。今後もソニーのカメラやレンズに期待していいます。