商品情報・ストア Feature いつもの音楽に驚きや発見をもたらしてくれる「音楽を聴くための特別なもの」
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いつもの音楽に驚きや発見をもたらしてくれる
「音楽を聴くための特別なもの」

作詞作曲編曲家/音楽プロデューサー
丸谷マナブとウォークマン「NW-A100シリーズ」

『NW-A100シリーズ』製品画像

アーティストとして音楽業界でのキャリアをスタートし、名だたる人気アーティストへの楽曲提供やプロデュースワークで活躍する丸谷マナブさん。そんな丸谷さんにウォークマン「NW-A100シリーズ」を体験していただき、音質や機能性に対する印象にふれながら、ご自身の求め続ける“良い音”の定義、そして「NW-A100シリーズ」で実現できる音楽体験について語っていただきました。

PROFILE

作詞作曲編曲家・音楽プロデューサー
丸谷マナブ

Sony Music Publishing所属(https://smpj.jp/songwriters/manabumarutani/)。
2005年に宅録ユニット「sunbrain」としてメジャーデビューし、2009年の活動休止後よりソロアーティスト活動と作詞・作曲・プロデュース活動をスタート。AKB48や大原櫻子、Little Glee Monster、三代目J Soul Brothersといった数多くの人気アーティストやグループのヒット曲を手掛けるなど多数の実績を持つ。2018年 第60回 Little Glee Monster「世界はあなたに笑いかけている」で日本レコード大賞・作曲賞を受賞。

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一つのドキュメンタリー作品が
音楽への道を開いてくれた

― はじめに、丸谷さんが音楽の道へ進んだきっかけについて教えてください。

丸谷:原点という意味で大きなきっかけになったのが、1995年に発表されたドキュメンタリー作品『The Beatles Anthology』との出会いですね。僕が音楽好きと知っていた親戚が、その年の大晦日にテレビ放送されたものをビデオテープに録画して渡してくれたんです。曲の制作過程やメンバーの人間性の裏側を捉えた映像に触れて、一気にThe Beatles(以下、ビートルズ)にハマりましたね。それ以降、フェーダーが付いてバランスも調整できるMDマルチトラックレコーダーを手に入れ、本格的に曲作りを始めました。

― ビートルズのどのような部分に惹かれ、影響を受けたのでしょうか?

丸谷:ビートルズは60年代に彼らが録音した曲のテープを切り刻んで、ランダムに並べて再生したり、逆再生したりと実験的な取り組みもしていました。そういったアイデアを思いついたとしても、それを採用して、ポップスに落とし込み世界観を確立するには、作り手自身にそもそものセンスや音楽的素養がないと無理だと思うんです。曲作りにおける実験性やデモを作るワクワク感、そして作り手としてのスタンスを学ぶ意味でも、ビートルズの影響は大きかったですね。

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ソニー製品との出会いは
MDウォークマン

― 作曲を始めた頃は、どのように音楽を聴いていましたか?

丸谷:当時は、ソニーのMDウォークマンで音楽を聴いていました。MDはその頃の音楽再生機器としてはとても画期的でしたね。再生機本体だけでなくディスクもカセットテープやCDよりも小さくなって、それを持ってさえいれば、いつでもどこでもいろいろな曲が聴ける。それがすごく気に入って、今で言うサブスクのプレイリストみたいに自分の好きな曲をMDにバンバン入れては肌身離さず持ち歩いていました。

― ソニー製品についてどのような印象をお持ちですか?

丸谷:MDウォークマンに出会った当初から、とにかくスタイリッシュで品がある印象でした。サウンド面では、すごく明るくて元気、それでいて上品さも兼ね備えている。他にはない、“ソニーの音”を聴き手は体感できるんですよね。たとえば、キレがあって明るくて、日本語の発声をはっきりと捉えてくれるプロ用マイク「C-800G」も、ちゃんとソニーの音なんです。プロ向け、コンシューマー向け製品問わず、メーカーとしてのビジョンやこだわりが細部にまで行き届いていると、音楽を仕事にするようになって初めて気付きました。

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製品選びの基準は、
製作者の意図を
そのまま届けてくれる
“信用できる音”

― 丸谷さんにとって、曲作りのどのような部分に魅力ややりがいを感じますか?

丸谷:僕の場合、自分が表現したいものを具現化できるツールが、音楽しかないんですよね。いろんな人の手が加わっているとは言え、自分の頭で発想したものがかたちになって、聴き手の耳に届く。そして、聴いてくれた人や楽曲を歌ってくれるアーティストさんに影響を与えられることに、この仕事の魅力とやりがいを感じます。

― どのように曲を作り上げていくのでしょうか?

丸谷:「次に作る曲はこういう人たちが聴いて、こういう風に思ってもらえるようなものにしよう」という最終地点があり、そこに向かっていくのが僕の作曲スタイルです。だから、曲の構想を練るところから始めます。「リズムはこうだな」とか「ギターのリフから入るのがいいな」など、何か取っ掛かりが一つあれば、あとはゴールを意識しながら連想していけるんです。アイデアが“降ってくる”というよりは、構想を先に練ることで“降らせている”んですね、きっと。

― 誰かに影響を与えるための音楽を作り上げるためには、音へのこだわりも欠かせないと思います。お仕事で使用している音響機器を選ぶ際の基準やこだわりについて教えてください。

丸谷:まずは、「製作者の意図をそのまま届けてくれるかどうか」ですね。少し概念的な話になりますが、楽曲を提供したアーティストさんの魅力をより忠実に、広く深く世間に届けるのが僕の仕事なので、それを過不足なくアウトプットしてくれるものが望ましいと考えています。だから、普段仕事で使用する機器には、フラットで誇張していない音や最低限の解像度を求めています。自分のリファレンス用の曲をかけて、帯域バランスや高音の出方などをチェックして、求める音が実現されているかを判断しています。

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― 具体的にどのような部分に注目して機器を比較されますか?

丸谷:「下ハモが聴こえるか」が一つの基準かもしれません。たとえば、アカペラがメインのLittle Glee Monsterの楽曲の場合、僕は全部が主線と考えて作っています。彼女たちの声だけでレンジを広く使う上、ハモリの数も多く、追いコーラスまでハモるので音の入り込む隙間があまりないんです。だから、楽器の音が声を邪魔しないように、音をあまり入れずに調節しています。それでも、低音の下ハモが一番聴こえにくくなるので、そういう部分がパッと聞こえる機器を選ぶようにしています。ウォークマンなどの音楽再生機器でも下ハモが聴こえると解像度が良いんだなと思えますね。

― 楽曲の作り手だからこそ気付ける基準があるのですね。

丸谷:そうですね。それから、作曲時に自分の判断ミスを防ぐために「信用できる音か」ということも、機器選びの基準として大切にしています。曲作りの過程では、ベースの音をシンセで立ち上げたり、ドラムのキック音をサンプルから持ってきたりと、小さな作業でもそれぞれにとても重要な判断が必要なんです。常に音の最終形をイメージしきっているわけではありませんが、「これかな、これかな」と自分の求める音に近づける過程で、間違った音色を選びたくない。たとえば、スピーカーから鳴っている音が本来のキック音とかけ離れ過ぎていると、判断を誤ってしまう。こういうキックの音ならインスピレーションが湧くはずなのに、違う音を選んでしまったら最終的に楽曲全体が破綻をきたしてしまいます。そうした細かな判断を正確に行える、それが”信用できる音”です。

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良い音の定義は
”心地良い“かどうか

― 丸谷さんの音へのこだわりについて伺ってきましたが、実際に「NW-A100シリーズ」を使ってみて、どのような印象をお持ちになりましたか?

丸谷:自分が作りかけのデモと、Little Glee MonsterやBTSの楽曲をサブスクのストリーミング再生で聴いてみましたが、とにかく音質が良いですね。中低域が濁ってない、高域に広がった空気感を纏っている、低域がタイト、ほどよく歪んでいるなど、良い音の定義はケースバイケースで説明が難しいのですが、結局は”心地良い”と感じるかではないかと思っています。「NW-A100シリーズ」は、とにかくその心地良い音ですね、保証します(笑)。音楽再生機器もここまで進化しているんだと驚きましたし、スマホで聴くのとは全然違います。

― 音質以外でスマートフォンとの違いを感じた部分はありますか?

丸谷:僕は音楽を聴くときはボリュームをいじりたくなるんですけど、スマホだとどうしても音量の調節が極端で不便だと感じていました。「NW-A100シリーズ」は、120段階で細かく音量調整できるし、上げても下げても音が良い。特に、音量を上げた時に全体のバランスが崩れないのは特筆すべき点だと思います。

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マスタリング時の
空気感が蘇る感覚

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― 普段はストリーミングで音楽を聴くことが多いそうですが、圧縮された音源をアップスケーリングする「DSEE Ultimate※1」機能はいかがでしたか?

丸谷:いろいろ機能がある中で、これが一番気に入りましたね。音楽制作ではマスタリングが終わるまで24bit〜96bitなど、ハイビットで曲が作られますが、最終的にはCDや配信用にデータが圧縮されます。でも、作り手としてはどうしても圧縮前の音の感覚が残っている。この機能をONにした瞬間、その圧縮前のにおいがするんです。具体的に言うと、音の天井がポンと開いた感じがして、OFFにするとあっという間に物足りなくなってしまいました。

多くのJ-POPではサビでたくさんの音が入ってきて、そこで音圧レベルが頂点に行くように作られています。たとえば、サビの頂点まで行って音が飽和しているところに、後半に追いコーラスが入ってくると聴きづらいなと感じるんです。だからそうならないように、被っている帯域を下げたり定位をずらしたりと工夫するんですが、この機能をオンにすると「もうちょっとレンジあったんだ」みたいなことに気付きます。飽和していたはずなのに、後から来た音が聴き取れるんです。
※1 ソニー独自のAI技術で、圧縮音源をハイレゾ相当(最大192kHz/32bit)にアップスケーリングする機能。有線接続時かつW.music再生時に働く【ZX500/シリーズA100シリーズ】

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― それ以外にもライブ会場にいるような臨場感を味わえる「360 Reality Audio※2」や、ハイレゾストリーミング再生機能も備わっていますが、試されましたか?

丸谷:はい、これも初めての体験で、とにかくすごいと思いました。Little Glee Monsterのライブ音源を聴きましたが、本当に目を瞑ったらもう、ライブ会場にいる感覚です。

ステレオヘッドホン「IER-M7」との組み合わせで聴いたのですが、ハイレゾ再生もとても良いですね。レンジ的に余裕があって、音がギュウギュウに詰め込まれた状態ではなく「まだまだ大丈夫」という感覚です。
※2 ソニーの空間音響技術を駆使した、まるでアーティストがライブで演奏している場にいるような臨場感豊かな音場を実現する方式。

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― お仕事で使う機器にも解像度の良さを求めていらっしゃる丸谷さんにとって、「NW-A100シリーズ」の音の解像度はいかがでしたか?

丸谷:「ここも聴こえるんだ!」という驚きがありました。「この曲では声をここに置いている」という定位も良くわかるし、ハーモニーの左右への振り切りやハイハットの角度や位置、そういった微妙な違いにも気付けます。「音の分離が良い」とよく表現されますが、それぞれの音がバラバラという意味ではなくて、これは個々の音がしっかりと聴き取れます。テレビで言うと、小さな画面の映像を60インチくらいに引き延ばしたときと、最初から4K、8Kで見ているときとで見え方が違いますよね。それくらいの違いがあると思います。この軽くて小さなものから、そんな解像度の高い音が飛び込んでくる。すごい時代になったなと思います。

― どのようなシーンで利用することをおすすめしたいですか?

丸谷:ポケットに収まるサイズなので、もちろん日常的に持ち歩いて音楽を楽しむのもおすすめですが、僕はこれを「音楽を聴くための特別なもの」として捉えてもいいのかなと思っています。こういうものを手にして、知っている曲や好きな曲の中に驚きや新しい発見を見つけられるのは、すごく素敵なことですよね。

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ワンタッチで
さまざまな音質が楽しめる
充実感

― 「NW-A100シリーズ」には音楽を聴くことに特化した機能が数多く備わっています。自動で音質設定してくれる「Clear Audio+※3」機能はいかがでしたか?

丸谷:この機能は、押した瞬間にソニーらしさを感じる、ソニーの技術が集結されているようなイメージを持ちました。ただガツンとリミッターをかけて音圧を上げたのではなくて、もう一度マスタリングされたような感じで、より個々の楽器が立って前面に来るように処理されている印象です。ワンタッチでそれが行われるため、手にした人が一番驚く要素だと思います。

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― 「Clear Audio+」だけでなく、イコライザーもワンタッチで調整ができます。お気に入りのものはありましたか?

丸谷:僕は基本的に他の再生機ではイコライザー機能を使わないんですが、これは自分が普段仕事で使っているような、プロクオリティーのイコライザーだと感じます。たとえば、昔の機材だったらブライトにすると、耳が痛くなって僕は聴けなかったのですが、「NW-A100シリーズ」ではそうならず、その名の通り歯切れが良い、明るいブライトな音になります。エキサイティングはテンションを上げたい時に、メロウは、いい感じでhigh落ちしていてlowがオシャレな感じになってるのが疲れた夜にちょうど良くて。そもそもプリセットの完成度が高いですよね。カスタムもいじりましたが、プリセットのどれかを選ぶだけでも十分かもしれません。

― 「DCフェーズリニアライザー※4」機能では、デジタルアンプでありながらアナログアンプの立相特性を再現しているんです。

丸谷:そうなんですね、たしかに低音のアタック感が良い意味でマイルドで、丸まって押し出されていて、聴きやすくなっている印象を受けました。曲を作る時、ヴィンテージのコンプレッサーを通した時には、心地良い歪みが加わるんですが、それを少し付加させるアプローチなのかなと感じています。極端に言うと、パチンパチンというようなダンス系のキックが、良い具合でパチンの一瞬のピークが取れて、取れた分全体が仕上がって、低音が安定しているイメージです。だからといって低音が上がっている感じでもしない。すごく絶妙な効果ですね。モバイル機にこの機能が入っていることに、ソニーの職人さん達のこだわりを感じます。

※3 1回の操作で楽曲ごとに自動でソニーおすすめの音質設定にしてくれる機能。
※4 低周波帯域での位相のずれを調節して、アナログアンプの位相特性を再現する機能。

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音の進化は、
心の豊かさを生む

― スマートフォンで簡単に音楽が聴ける今、敢えてウォークマンで音楽を聴くことについて、どんな価値があるとお考えですか?

丸谷:たとえば、毎日電車に乗って窓から見える見慣れた景色があったとして、休日に敢えて一駅分歩いてみる。そうすると、同じ景色なのに違う見方ができたり発見があったりすることってありますよね。「ここにこんなお店があったんだ」とか、今まで意識していなかった小さなことにも気付けると、新しい気分になれます。これはとても価値があることだし、それが心の豊かさに繋がると僕は思うんです。

それと同様に、普段使っているスマホではなく、「NW-A100シリーズ」のように音楽を聴くことに特化したものを使うと、音楽のいろんな要素が発見できて、新鮮な気持ちになれると思うんです。ひと昔前はこれだけ良い音で音楽を聴くためには、結構な設備投資が必要でしたが、今はこんなに小さなもので実現できて、その上サブスクで好きな曲を良い音で聴ける。今まで好きだった曲を違う角度から捉えることができたり、もっと好きな曲が増えたり、そういう体験がこんなに簡単にできるようになったんだとあらためて思いましたね。

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― たしかに、今まで聴いてきた音楽が一味違って聴こえる感覚がありますよね。最後に、どんな方に「NW-A100シリーズ」をおすすめしたいかなど、読者の方へメッセージをいただけますでしょうか。

丸谷:もし、日常の中で新しい刺激や喜びを得たいと思っている人がいたら、この「NW-A100シリーズ」に手を伸ばしてもらいたいですね。常に好きな音楽を手にしている喜びを与えてもらえるだけでなく、すでに身の周りにあるものをより輝かせてくれると思いますよ。

僕としてはより多くの人に、音楽の素晴らしさが少しでも伝わればと思って仕事をしているので、ウォークマンのような機器とタッグを組んで、人の音楽体験をもっと向上させていけたらいいですね。良い音で聴いてもらえる技術をもっと一般化させて、「音楽っていいものだよね」という基準を上げていくことが、「NW-A100シリーズ」の役目のような気がします」

編集:都恋堂 取材・文:久我裕紀 撮影:鈴木愛子 ヘアメイク:藍野律子


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