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クリエイターの珠玉の映像表現や想いを、ご自宅へ。 新しいコンセプトのオンラインギャラリー
「Creative Gallery on BRAVIA」
第2弾 写真家 市橋 織江 氏

α Universe editorial team

Android TV機能搭載テレビ ブラビア(BRAVIA)で、プロ写真家・映像クリエイターの作品をインターネットで視聴いただけるオンラインギャラリー「Creative Gallery on BRAVIA」は、一般的な写真展と異なり、ご自宅で、ブラビアならではの大画面・高精細な表現力で時間を気にせずお楽しみいただけます。さらに、音声(BGM)を交えた写真や映像作品など、多種多様な表現が可能。作家の趣向をこらした表現や、想いも含めて、ご自宅のリビングに感動をお届けします。※ネットワークに接続されたAndroid TV 機能搭載のブラビアをお持ちの方であれば閲覧無料。 第2弾は写真家の市橋織江氏。主な写真集「TOWN」、 「PARIS」、「Gift」や、個展『IMPRESSIONNISME』、『Interlude』からセレクトされた作品と、今企画のために「α7C」で撮り下ろした映像作品が展示されます。写真集や展覧会が作品の主な発表場所である写真家にとって、BRAVIAでの展示がもたらす新たな可能性とは?映像制作への思いや、自身の表現についてお聞きしました。

市橋織江 / 写真家 1978年生まれ。数々の広告や雑誌、アーティストの写真を手掛ける。映画『恋は雨上がりのように』(主演 小松菜奈、大泉洋)の映像撮影、TVCMなどムービーカメラマンとしても活動。また、写真展や写真集での作品発表も行い、主な写真集に『TOWN』、『PARIS』、『Gift』、『BEAUTIFUL DAYS』など。

interview photo by Koichi Doyo

まとめる行為の面白さ
作品にすることで気づいた感覚

――今回は『GIFT』『PARIS』と『IMPRESSIONNISME』、『Interlude』、『TOWN』の5つのシリーズをお見せいただきます。それぞれの作品について順を追ってお聞きできればと思いますが、まずは1作目の『GIFT』について。こちらはどのようなきっかけで制作されたのでしょうか?

 
『GIFT』より

市橋: 『流行通信』という雑誌の連載がきっかけですね。毎回どこか1つの国や都市をテーマに自由に撮ってひと月8ページで構成する連載をしていて、それをまとめたのが『GIFT』です。完全な作品というよりは、『流行通信』の仕事から派生した作品でした。 その頃はまだ、作品集を作りたいという意思があまりなくて。そもそも、コンセプトを持って作品を撮ることをしていなかった。でも、撮ったものをまとめてみたら、とても面白かった。まとめて、一回そこで区切りをつけることで、次のステップに向くことができたり、自分が撮っているものや作品はこうなんだと考えるきっかけを与えてくれました。ある一定の期間で1つまとめるという行為は面白いなって、この『GIFT』を作って初めて思ったんです。

――まとめる面白さに気づき、その後『PARIS』を発表されました。

 
『PARIS』より

市橋: 初めて写真集を作ろうという意思で撮りに行ったのが、パリですね。それも出版社の方から写真集を作りませんかと言われたのがきっかけではありました。何をテーマに撮ろうかと考えて、パリに思い当たった。多くの写真家が撮ってきた、歴史のある街を自分が撮るとどうなるか、見てみたかったのです。 結局、私の場合は場所なんです。そこに行って、自分が撮りたいと思ったものを撮っている。何か特別なコンセプトがあるわけではなくて、それは常にそうです。その時の自分の状況や気分で撮りたいものを撮っていたらこうなっていったという、記録ですね。

“間”を撮りたい
揺るがない1つの基準

――その場所をテーマに定めた時に、シャッターを押す瞬間は何に反応されているんですか?

市橋: シャッターを押すのは本当に感覚的なんですよね。ただ、自分の中ではその感覚に1つ基準があります。それは、「偏らないこと」。すごく難しいのですが、ジャンル分けできない写真を撮りたいと思っています。風景でも人でもなく、スナップでもなく、かっこいい写真や可愛い写真、ポップな写真でもない。1つのジャンルにくくれない、そういう「狭間」を撮りたい。「間」に収めたいと思って撮っています。

『IMPRESSIONNISME』より

――確かに感覚的ですね。まさに言葉に定義されないものをやろうとされているから。その中で、市橋さんの言葉に説得力があるなと思うのは、選ばれてここにある作品はやはりどれも市橋さんという感じが強くある。言葉にしにくい感覚的なものを、揃えていくという作業を瞬発的にやってらっしゃるんですね。『IMPRESSIONNISME』という作品では「Impressionnisme=印象派」というキーワードが出てきていますが、場所をテーマとするというところから何か心境の変化があったのでしょうか。

市橋: 『IMPRESSIONNISME』辺りから感覚的なものに寄り添った写真を撮りたいなと思い始めていました。印象派は、もともと宗教画のようなものがあった時代から、実際に絵具や画材を外に持ち出せるようになり生まれたという過程がある。空想の世界を描いていたところから、目の前のものを見ながら自分の印象に引き寄せて描くことができるようになった。そんな絵画的な感覚で写真を撮っていたんだと思います。完全な心情を撮ろうとしているわけではなく、絵画的なものでした。

――その後の4作目となる『Interlude』では、その絵画的な感覚に変化はありましたか?

『IMPRESSIONNISME』より

市橋: 『Interlude』は前作から少し進化していますね。だんだん心情に寄り添っていきたいという思いがありました。内面ははっきり映らなくてもいいということも含めて、絵画的なものから離れて行こうとしている感じがありました。「Interlude」は間奏曲という意味で、そういう題名をつけたのも、その変化のためなのかなと思いました。「間」が好きなんですよね。「間」を撮りたいとずっと思っていた。

――そういう意味で言うと、『IMPRESSIONNISME』以前の作品と『TOWN』以降の作品とのまさに狭間、移り変わりみたいなところかもしれないですよね。

市橋: 徐々に徐々に心情的な部分を撮ろうとしている。それまでのものは割とはっきり写っているものが多かったのですが、この辺りでは何を撮っているかはっきりしないものも含まれるようになってきました。

写真はこうあるべき、からの解放 動画が転換点に

――そういった撮りたいものの変化は、何か転換点があったのでしょうか?

市橋: やはり動画をやるようになったのが大きいかなと思います。2012年ぐらいから、仕事の量で言うとバランスが動画寄りになりました。作品としては写真を撮っているのですが、仕事では動画の方が多いです。

――『TOWN』では市橋さんのシリーズで初めて写真が横位置になりますが、これも動画の影響ですか?

『TOWN』より

市橋: 完全にそうですね。目線が横になり、機材もスタジオ用の中判フィルムカメラから35mmレンジファインダーになって、より軽くて瞬発的に撮れるものに替わりました。あとは、時間軸を撮りたくなっているというのもあります。以前は静止画なんですよね。止まった絵を収める。このシリーズからは、静止画ではなくなってきている感じがする。写真なので止まってはいるのですが、動きがあって時間を感じる写真のように思います。動画を経て、だんだん写真に対する考え方、気持ちが楽になっていきました。何を撮っても楽しい。こう撮らなきゃいけないというものから解放されて、何を撮ってもいいんだと感じるようになりましたね。

――広告、作品、動画と経験されて、撮りたいものや考え方も変化されたと。その中で、市橋さんが変わらずに大切にされていることはありますか?

市橋: 自分の感覚をどれだけ信じられるかということですね。素直になれるか。単純にいいと思うものを、本当にいいと思い続けられるかということ。いいと思うものに関してははっきりしていて、そこでブレたことは今まで写真を始めた時からないと思っています。ただ、仕事の時はまた違います。自分がいいと思うものを、他人もそう思うかどうか。良いと思わないこともあると知っているので。今、求められていることはこれでいいのか、とは常に考えます。

自分が見ている世界
日常の断片を映像で切りとる

――今回のCreative Gallery on BRAVIAでの展示では、構想から撮影、編集までのすべてを初めて市橋さんご自身で行った映像作品を制作していただきました。

市橋: ソニーの「α7C」を使うのも、自分で編集するのも初めてで、私にとっては大挑戦でした。とても勉強になりましたし、やってよかったなと思いました。 今までコマーシャルで映像を作ってきましたが、それとは全く違いますね。ここまで個人的なものをやったことはなかった。この企画のご依頼をいただいた時には、ちょうど忙しい時期で、企画から編集を自分でするイメージができなくて、企画をお受けするか迷いました。 でもある時、スチルのように撮ればいいんだと思って。普段からカメラを持ち歩いて、動画だけど、スナップしているような使い方で出会う風景をちょこちょこ撮っていく。それを後で繋げるという方式で作品を作ってみたら面白いものができるかもしれない。それならできるかもと思って、お受けしたんです。あとは、夫がミュージシャンなので、1つ曲を決めてミュージックビデオにしてしまおうと。1曲借りてそのミュージックビデオをやればいいなと思ったのが始まりです。

――この2カ月間、市橋さんが見てきたもの、その断片が映っているんですね。カットを決めて並べていく時の順番は、どうやって選ばれたのですか?

市橋: 撮った量が膨大だったので、それをまず自分の記憶と照らし合わせながら全部見て、切り出して。最初はとにかく1曲分の曲をまず入れて、ちょっとずつはめ込んで、気持ちいいように順番を入れ替えていくうちに、だんだん出来ていきました。初めに構想があったというよりは、やりながら組み替えていく。本当に手探りで、地道な作業でした。

――時間がかかっているんですね。断片、断片なんですけど、本当に市橋さんが見ているものを見ているっていう感じがすごく心地よかったです。初めて使われたソニー 「α7C」はどうでしたか?

市橋: もともと「α7」は使ってみたかったので、挑戦させていただいてありがたかったです。買おうかなとも思っています。「α7C」を選んだ理由は、一番軽いものの方が負担を感じずに持ち歩けるだろうなと思ったから。本当に全部手持ちで撮ったので、この小ささと軽さは助かりました。今回はどれだけいつも持ち歩けるかを優先しました。手持ちでかなり動いたり歩いたりしながら撮っていたのですが、それにも耐えうるカメラでした。

今回、レンズはもともと持っていたオールドレンズを使わせてもらいました。ずっとやってみたかったので、それは本当に嬉しかったです。デジタルだけど、フィルム感覚で撮れる。その手触り感とか、親しみをもって撮ることができました。そういうぬくもりを人は求めると思います。

――今まで使われていたレンズも生かしながら、それを新しいボディで使って映像表現をしていただいたんですね。最後に今回の映像作品を作られた感想を教えてください。

市橋: 自分が見ている世界を、カメラを通して動画で切りとるという面白さに気づくことができました。コマーシャルだと撮ろうとする絵が先にあって、それをどう撮るか。時にはそのものを作ってしまったりすることすらある。でもそうではなくて、普段の生活の中では、被写体も自分も、光も動いていく。目に入るものは多分、私も他の人も変わらないですが、その中で何を見て切りとり繋げるか。それを映像として表現することに面白さを感じました。

――広告ではない、純粋な市橋さんの作品と呼べる映像はこれが初めて。ぜひ、皆さんに市橋さんの見ている世界を楽しんでいただきたいです。

「Creative Gallery on BRAVIA」では、この記事で紹介された作品をはじめ本作品展をソニーのAndroid TV ブラビアでご覧いただけます。閲覧無料、クリエイターの趣向をこらした表現や、想いも含めて、ご体感ください。

ご自宅のブラビアおよび、東京・札幌・名古屋・大阪・福岡の全国5カ所にあるソニーストア店内のブラビアでも作品をご覧いただけます。

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