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動物写真家 小原玲 氏×α7R III
特集:この一台で、挑む。すべてに応える。

〜撮る楽しさを想起させるカメラとレンズのベストマッチ〜

α Universe editorial team

長年、アザラシの赤ちゃんを中心とした野生動物を題材に、独自の視点で写真表現を続けている小原氏に、α7R IIIを使用していただきました。極寒の地でα7R IIIがアザラシの赤ちゃんの新たな魅力を引き出しています。

小原 玲/動物写真家 1961 年、東京都生まれ。茨城大学人文学部卒。『フライデー』専属カメラマンを経て、フリーランスの報道写真家として国内外で活動。中国・天安門事件の写真は『LIFE』の「The Best of LIFE」に選ばれた。アザラシの赤ちゃんとの出会いを契機に動物写真家に転身。シロクマ、マナティ、プレーリードッグ、日本のホタルなどを撮り続け、テレビ・ラジオ・雑誌などで活躍。28 年間に及ぶ流氷の取材から、地球温暖化の目撃者として環境問題の講演会も行っている。著書・写真集に『アザラシの赤ちゃん』(文春文庫)、『流氷の伝言』『ほたるの伝言』(教育出版)、『シマエナガちゃん』『もっとシマエナガちゃん』(講談社ビーシー/ 講談社)など。
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――はじめに、今回の撮影背景を聞かせてください。

被写体は私が1990年から撮影しているタテゴトアザラシの赤ちゃん。カナダ東海岸のセントローレンス湾に浮かぶ流氷で生まれて、親離れするまでの約4週間を流氷の上で過ごすため、流氷が少ないとヘリコプターで着氷して撮影できません。近年は温暖化の影響で流氷ができにくくなっており、今回は実に3年ぶりの撮影になりました。 近年は流氷の出現状況がどんどん悪くなっているので、次はいつ撮影できるかわかりません。だから、今、撮れるベストな画を残したいと思って、α7R IIIとGマスターのレンズを選びました。高解像のセンサーと高速で高精度のAF、そして圧倒的な描写力を誇るレンズ。この3つのバランスがもっとも優れているのがソニーなのですね。結果29年間、この場所で撮影してきましたが、中判フィルムカメラで撮影した以上のクオリティーを実現してくれました。

――撮影現場は寒冷地ですが、α7R IIIの使用感はいかがでしたか。

気温はだいたいマイナス15〜20度くらいでしたが、バッテリーのもちが非常に良かったですよ。カメラ2台持ちの撮影で、一日の撮影で一度もバッテリー交換することはありませんでした。新しくなったバッテリー<NP-FZ100>の容量は、従来の2.2倍とのことですが、実感として3倍近くは撮影できたと思います。 あとEVFと液晶モニターが見やすいのも助かりました。流氷の上の撮影は、レフ版の上に乗って撮っているのと同じ状況で、とてもまぶしいんです。そこで、EVFと液晶モニターは最も明るい設定にしましたが、しっかり画を確認することができました。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 391mm,F8,1/640秒,ISO100

――この作品はどのように撮影しましたか。

氷の上を這いながら近寄ってくるアザラシの赤ちゃんの写真ですね。これはFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSで撮影しました。アザラシは氷の上では目が良く見えていないので、赤ちゃんは寝転がってカメラを構えている私を親と間違えて匂いを嗅ぎに寄ってくるんです。これは動物写真全般にいえることですが、こっちから近づくのではなく、向こうに寄ってきてもらうのがコツです。動物に警戒心があると、良い表情を撮れませんからね。 このカットは簡単にみえて、実は撮るのがとても難しいんです。赤ちゃんはモゾモゾ動いていますから、AFで追随すると瞳ではなくて大きな鼻にピントが合ってしまいます。でも、フォーカスエリアをフレキシブルスポットの<M>に設定し狙ったら完璧でした。最高約10コマ/秒の連写で撮影しましたが、どのカットもうるっとした瞳にピントはバッチリ合っていました。α7R IIIのAF追随の速さと精度は申し分ありません。 描写力は、赤ちゃんが爪で引っ掻いた氷粒や毛の一本一本まで鮮明に写っているのがすごさを物語っています。普通、望遠ズームレンズの400mm側ではこのシャープな画は撮れません。まるで単焦点の望遠レンズで撮ったような解像力で、高解像度モデルのα7R IIIとの相性はとても良いです。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/800秒,ISO100
α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 291mm,F8,1/500秒,ISO100

2枚目と3枚目も、赤ちゃんがかなり動いていましたが、AFがしっかり追随していました。やはり望遠はヌケがいいですね。色合いもきれいで、背景のブルーが気持ちいいほど良く出ています。さすがの階調力と感じました。3枚目は、Facebook上で一番「いいね!」が付いた写真です。

α7R III,FE 16-35mm F2.8 GM 16mm,F9,1/500秒,ISO100

――ひげの細部までしっかり描写されていますね。

FE 16-35mm F2.8 GMで撮影したものですね。画がシャープで驚きました。ズームレンズなのに、雪の結晶のひとつひとつをしっかり再現している。これほど細部まで描写できる広角ズームレンズはほかにないと思います。背景のぼけ味もきれいです。

――望遠、広角の作品を見せてもらいましたが、標準ズームはどうでしたか。

標準ズームレンズは「これ一本でどうにかなる」という雰囲気があって、確かに便利なんですが、私は画質にどこか物足りないものを感じてしまって、今までは敬遠していました。ところが、<FE 24-70mm F2.8 GM>はただの標準ズームレンズとは違いましたね。さすがGマスター。これはもうワンランク上の作品を撮るのに最適なレンズだと感じました。

α7R III,FE 24-70mm F2.8 GM 26mm,F11,1/320秒,ISO100
α7R III,FE 24-70mm F2.8 GM 24mm,F9,1/320秒,ISO100

この作品は半逆光の条件で撮りましたが、立体的でシャープに写っているだけではなくて、やわらかさも表現されています。色はjpegそのままですが、空の澄んだ青色のグラデーションがすばらしい! 普通、こうした画づくりをすると、アザラシの顔まで青っぽくなってしまいます。それが顔は顔でしっかり白く表現されています。この自然な感じの色の再現性はαならでは。とても美しいと思いました。 2枚目はとても気に入っているカットです。こうした光の条件が良い時間帯はほんの一瞬ですが、α7R IIIは機動性が良いので、私はコロコロ転がりながらすばやく撮影できました。そして、すばらしい描写力。赤ちゃんの毛のやわらかさや、氷の美しい形と色合いを見たままに表現できていますし、ハイライトの階調表現も見事としかいいようがなく、白飛びしているところがありません。ちなみに、ホワイトバランスはオートに設定してずっと撮影していましたが、まったく問題ありませんでした。

α7R III,FE 24-70mm F2.8 GM 31mm,F9,1/500秒,ISO100

同じところで撮ったのが3枚目です。こちらは立ち上がって、向こう側のまだ誰ひとり足を踏み入れていない雪原の美しさを撮りました。雪が砂のようにさらさらしている感じまで伝わってきますよね。アザラシの赤ちゃんは、私が立っていていつもと違う様子なので、どこか表情がきょとんとしていてかわいいですね。

――他になにか印象に残っていることはありますか。

今回の撮影で、使っていて一番楽しかったのがPlanar T* FE 50mm F1.4 ZAです。明るいレンズの開放で撮影するとピントが甘くなりやすいんですよね。だからF値が1.4でもF2までしか開けないとか。ところが、α7R III は位相差AFとコントラストAFを併用する高速で高精度な「ファストハイブリッドAFシステム」方式なので、Planar T* FE 50mm F1.4 ZAは開放でもピントがしっかり合うし、コントラストのあるシャープな画になるのですね。50mmレンズを開放で撮影することは一見すると当たり前のような技法ですが、作品レベルの描写が実際にできるのはα7R IIIとPlanar T* FE 50mm F1.4 ZAの組み合わせくらいではないでしょうか。写真家人生のなかでも貴重な体験でした。

α7R III,Planar T* FE 50mm F1.4 ZA 50mm,F1.4,1/8000秒,ISO100
α7R III,Planar T* FE 50mm F1.4 ZA 50mm,F1.8,1/8000秒,ISO50

親子がキスしているカットは、赤ちゃんの瞳にピントを合わせています。キスするタイミングはほんの一瞬なので、高速連写で撮影していたなかのひとコマしかありませんが、その瞬間をα7R IIIなら撮影できるんですよ。とても楽しかったです。寝ている赤ちゃんのカットはF1.8でしたが、繊細でやわらかい毛もくっきり写っています。こんなにもやさしくてすこやかな表情は初めて撮れました。普通のアザラシの赤ちゃんなのですが、「自分の赤ちゃん」になった気がして、とてもうれしくなりました。

新たな表現にチャレンジしたくなるカメラとレンズ

アザラシの赤ちゃんをずっと撮っていますが、実はここ10年前くらいからちょっとマンネリ化している気がしていたんです。でも、今回は違いました。氷についた雪の結晶までクリアに撮れたり、50mmレンズの開放で撮ったりと、良いカメラと良いレンズのおかげで、新しい表現が追求できるようになったんです。「あのレンズで撮ったらどんな画になるだろう」と、レンズを取っ換え引っ換えしていろいろな表現を試してみるなど、写真を撮る楽しさを思い出させてくれた気がします。本当に撮っていて楽しかった。撮影枚数をみたら一目瞭然でしたよ。今まではフィルム時代に200本撮ったのが最多でしたが、今回はフィルムに概算すると1000本相当、しかも滞在期間は半分。フィルム交換の手間などがないことを差し引いても、いかに夢中になってシャッターを押していたのかがわかりますね。仕上がった作品も、私の写真の古くからのファンからは「小原さんが昔のように楽しんで撮っているのがわかります」とコメントをくれました。うれしいことです。 フルサイズミラーレスでもカメラとレンズの専用設計の強みというのを改めて感じましたね。間違いなく、α7R IIIと今回使用したレンズの組み合わせは自分にとってベストです。この組み合わせで撮影していれば、今後10年は自分の思いを表現した作品撮りができる。プロの世界で生きていける。そんな安心感を与えてくれましたね。

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