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「カメラグランプリ2018」
贈呈式リポート

α Universe editorial team

2018年5月21日に「カメラグランプリ2018」の各賞が発表され、ソニーの『α9』が大賞を受賞。2016年に『α7R II』が大賞を受賞して以来、レンズ交換式カメラでは2年ぶり、2度目の受賞となりました。6月1日の「写真の日」に実施された贈呈式において審査員の方に受賞理由、開発メンバーに開発秘話を伺いました。

まず、審査員を代表して、カメラグランプリ 2018実行委員長の猪狩友則氏(アサヒカメラ)、カメラ記者クラブ代表幹事の福田祐一郎氏(CAPA)、特別会員TIPAを代表してJean-Christophe Béchet氏、の3人に受賞理由を伺いました。

左:福田祐一郎氏、中央:Jean-Christophe Béchet氏、右:猪狩友則氏

未来への可能性を感じさせる先進性が高く評価され「大賞」を受賞

――α9の大賞選考理由を聞かせてください。 猪狩氏:受賞理由はたくさんありますが、各選考委員からとくに評価されたのは積層型CMOSイメージセンサーによる高速読み出しやアンチディストーションシャッターの搭載です。これらにより、高速連写を実現し、画像が歪まないため、メカニカルシャッターがもう不要になるのではと感じています。この点を重視し、これからのカメラの方向性を体現し、さらなる未来をも予見させる、ということが評価されたのだと思います。 個人的に注目したのは、撮像素子のすばらしさです。あのセンサーをつくるのは本当に大変だったと思います。以前、ソニーの開発の方から、新しい撮像素子を開発する作業はとてつもなく時間がかかるけれど、時間をかけてその撮像素子を突き詰め、開発した自信作だとも聞いてそのすごさを感じていました。高い壁があっても、それを実現してきたのは、すばらしいと思います。 福田氏:αではAマウントの上位機種に“9”という数字がついているので、Eマウントのフルサイズでもいつか“9”を掲げたモデルが発売されると思っていました。今回、予想以上のスペックを持って、“9”の名にふさわしいEマウントのフルサイズモデルが出てきたという印象です。外部選考委員、特別選考委員のみなさんも、予想以上の製品が出てきて、猪狩さんがいうような『未来への可能性』を感じさせるところを評価したようです。 Béchet氏:私自身フォトグラファーとして長い間写真業界に携わっていますが、実際に使ってみて、とてもよくできているカメラだと思いました。カメラは洋服と同じです。見た目は良いけど、洋服の場合は着てみたら(カメラの場合は使ってみたら)実はイマイチということがよくあります。しかしα9は思っていた通りのカメラで、搭載されている機能もすばらしい。そういった部分も審査員の心に響いたのではないでしょうか。

フルサイズミラーレスの技術を熟成させたα9にしか撮れないものがある

――現場で実際に使われているプロカメラマンからの評判を聞かせてください。 猪狩氏:α9でしか得られない機能に惚れ込んで購入した人が多くて、みんな気に入って使っているようです。例えば「瞳AF」。以前からαに搭載されている機能ですが、α9で進化して、より実用的になりましたね。瞳を認識してパッと撮れるため、モデル撮影でもとても便利だよね、という話もよく聞きます。 福田氏:つい先日、レースカメラマンの方と話をする機会がありまして、動体の追従性に関してα9はとにかくすごい、といっていました。操作性に関しては慣れもあると思いますが、動体捕捉性能は撮影するとそのすばらしさをすぐに実感できるようです。 猪狩氏:「ブラックアウトフリー連続撮影」の連写も、このカメラでしか撮れませんから。実際、20コマ/秒程度の連写は似たような性能を持つカメラもありますが、アンチディストーションシャッターで20コマしっかり撮れる、しかもブラックアウトフリーで撮れるというのは動体撮影には非常に有効です。高速で動くものでなくても、そこが重要になることはとても多い。例えば、表情が瞬時に変化していくポートレート撮影など、最高20コマ/秒の連写が生きてくる被写体は絶対にありますから。「瞳AF」も含めて、チャンスや可能性を手に入れることができるカメラなんですよね。 Béchet氏:プロの世界でも、いまやソニーのフルサイズミラーレスは有力な選択肢のひとつです。今までは他社の一眼レフにこだわっていた人も考え方が一転したと思います。αの良いところは、プロカメラマンのいろいろなレンズを試したがるその気持ちに応えられるところです。

勢いはそのままに、革新のモデルをつくり続けて欲しい

――αの技術を踏襲した第3世代フルサイズミラーレスモデル(α7R III、α7 III)やαシリーズ全体についての印象、今後ソニーに期待することなどがあれば聞かせてください。 猪狩氏:昨年α9を発売してから怒濤の勢いですよね。Gマスターレンズも続々と発売していますし、「システムとしてフルサイズミラーレスに注力していくぞ!」という気合いが感じられます。フルサイズミラーレスはずっとソニーが努力して引っ張ってきた市場だと思います。これからは各社がミラーレスに力を入れていくことを表明していますから、ミラーレスがメインストリームになることは間違いないという印象です。今の勢いが衰えることなく、進化を続けて欲しいと思います。 福田氏:αは後継機が発売されても併売し続けているものが多く、ユーザーの層が厚いというイメージがあります。選択肢という意味では、専用レンズも拡充してきて、マウントアダプターを使えば他メーカーのレンズも楽しめる。そういった拡がりを含めてのシステムなんだと実感しています。 カメラは感性と感覚の道具です。個人的にはメカニカルシャッターが切れる、ミラーが動く、という伝統的なカメラのメカニズムの良さも大いにあると考えています。フィルムからデジタルの時代に変わってだいぶ経ちますが、現像を待つことなくすぐに画像を確認できることが当たり前となり、しかも、ミラーレスの登場で、ファインダーを覗くだけで撮影する前に仕上がりを確認できるまでに進化した。その優位性は、いまや揺るぎないと感じています。その優位性に甘んじることなく、もっと選択の幅を広げる革新的なカメラを開発し続けてくれるよう期待しています。

贈呈式で語られた受賞の喜びと開発秘話

カメラグランプリ2018実行委員長の猪狩氏から授与されたのは「大賞」の賞状と盾。ソニーイメージング・プロダクツ&ソリューションズ株式会社 デジタルイメージング本部 第1ビジネスユニット シニアゼネラルマネジャーの田中健二は、受賞の喜びをこう語りました。

未来へのポテンシャルを信じてつくり上げたα9

α9の開発が始まった3年以上前。当時の私達がミラーレスに対して感じていたのは未来へのポテンシャルです。ここ数年でミラーレスの認知度は上がりましたが、当時を思い返してみると被写体の追従性を高める、撮影可能枚数を増やすためのバッテリー容量アップなど、いろいろなチャレンジが必要でした。“新しい素敵な商品をお客さまに届けたい”という思いで高いハードルを乗り越え、ひとつのカタチとしてつくり上げたのがα9です。 開発にあたり、フルサイズで初めてメモリー内蔵積層型CMOSイメージセンサーと進化した高速処理できるエンジンを完成させ、さらに高速性を生かすためにソフトウェアもチューンアップしました。非常に高速な映像のプラットフォームをつくり上げて、その上に「瞳AF」や「顔認識」といったAIライクな機能を搭載。さまざまな苦労を乗り越えてつくり上げたα9が、お客さまに喜ばれ、さらにこういった賞を受賞できたことを大変嬉しく思っています。また、ソニーはチャレンジが大好きな会社です。常に進化するプロフェッショナルの表現や撮影要求に応じた性能や信頼性を追求し、チャレンジし続けることによって、これまでになかった写真が撮れるカメラを生み出すことで、これからも写真・映像の文化に貢献していきたいと思っています。

可能性を追い求めて、さらなる進化を約束

贈呈式後のパーティーで『α9』の開発秘話を披露したのは、開発のプロジェクトリーダーを務めた町谷康文。希望と同時に不安もあったという当時の思いを語りました。

究極のスピード性能を目指したカメラ

α9はミラーレス構造を生かした、究極のスピード性能を目指したカメラです。そのためには被写体の動きよりも速く、イメージセンサーから膨大な情報量を一気に読み出さなければなりません。このため新しいアプローチが必要となり、世界初となる35mmフルサイズ積層型CMOSイメージセンサーの開発が不可欠になったわけです。 開発期間の多くをイメージセンサーに費やしました。さらに、イメージセンサーをα9に組み込んだ時にしっかりとパフォーマンスが出せるかどうか、といった調整にも膨大な工数と時間がかかりました。 また、α9の象徴的な機能のひとつに「ブラックアウトフリー連続撮影」があります。これは従来の一眼レフの構造では原理的に避けられないミラーやメカニカルシャッターによるブラックアウトを完全になくし、常に被写体を見続けながら撮影ができるのが特長です。この「ブラックアウトフリー撮影」はいままでにない新しい撮影体験になります。 早く世に出してみなさんに使っていただきたいという思いもありましたが、それと同時に、まったく新しい体験であるがゆえに、受け入れてもらうためにはどうすれば良いか開発関係者で悩み、議論を重ねました。そのため、事前に国内外のさまざまな方にα9を使用したフィードバックをいただき、最終製品に落とし込むという作業を徹底的に行いました。 今回、大賞受賞の選考理由として、カメラ記者クラブから“今後のカメラの可能性を感じさせる歴史的な一台”といったコメントをいただきましたことを非常に光栄に思います。可能性という言葉を受けて、我々はもっともっと進化していかなければいけないと改めて思っています。カメラグランプリの大賞の名にふさわしいカメラの開発をさらに続けていきたいです。

<カメラグランプリとは>
写真・カメラ雑誌の担当記者の集まりであるカメラ記者クラブが主催し、カメラグランプリ実行委員会の運営のもと、1984年から開催されており、組織された選考委員が1年間(毎年4月1日から翌3月31日まで)に日本国内で新発売されたスチルカメラ・レンズ・カメラ機材の中から各賞に値するカメラや撮影機材を選出します。各賞は、最も優れたカメラ1機種を選ぶ「大賞」、交換レンズの中からも最も優れた1本を選ぶ「レンズ賞」、一般ユーザーがWebサイトから投票する「あなたが選ぶベストカメラ賞」、大賞を受賞したカメラを除くすべてのカメラと写真製品・機材を対象に大衆性・話題性・先進性に特に優れた製品を選ぶ「カメラ記者クラブ賞」の4部門があります。

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