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写真家 桃井一至 氏×FE 24mm F1.4 GM
常識を覆すほど小さく軽い。
多彩な広角表現に挑める高性能レンズ

α Universe editorial team

各メーカーから発売されるカメラやレンズのレビュー、開発者インタビューなどを数多く手掛け、「撮影業界の今」に精通している写真家・桃井一至氏。今回、桃井さんが使用したレンズは2018年10月に発売された「FE 24mm F1.4 GM」。撮影した作品を紹介しながら、レンズの印象や特性、おすすめの被写体などを語ってもらった。

桃井 一至/写真家 1968年生まれ。3年間のアシスタント生活のあとフリーランスカメラマンに。現在、写真撮影をはじめ、カメラ関連書籍の執筆、テレビ出演などでも活躍。(社)日本写真家協会会員。撮影ジャンルは、人物・海外風景など多彩。

幅広く撮影できる万能レンズ。
画面の隅まで鮮明に描き出す解像力は圧巻

――まずはFE 24mm F1.4 GMで撮影した、印象から聞かせてください。

撮影した作品を改めて見返してみると、本当によく写っていると思います。どこがどうというより、すべてレベルが高い。解像感、ぼけ味、階調、ボディとの合わせ技になりますが、どれも撮って出しのJPEGでも驚くほど美しい描写力ですね。 広角の単焦点レンズというと、風景や星空を撮る人向けというイメージがありますが、これはオールマイティに使えるレンズです。ハイスペックなのに小さくて軽いし、最短撮影距離も24cmと短く、F1.4という明るさも担保されている。いろいろな意味で幅広い撮影ができますから、被写体を選ばずに楽しむことができます。

――今回、桃井さんにはこのレンズで撮影した作品を持ってきてもらいましたが、これらを見ていてもオールマイティーさを感じられますね。 ここからは作品を見ながらFE 24mm F1.4 GMの魅力を紹介していきましょう。

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F8,1.6秒,ISO100

上の作品はポルトガルのポルトという街にあるレロ・イ・イルマオン書店で撮影したもので、これを見れば解像力の高さは一目瞭然です。拡大すれば天井の装飾の木目まで見えますし、本のタイトルまでわかります。階調もきれいに出ていて、点光源も悪さをしていない。とにかく圧巻の高解像に目を奪われます。 僕は古い建物を好んで撮影しますが、時間経過によって建て付けが歪んでいることも珍しくありません。広角レンズで撮影すると微妙なズレが大きく影響するので建築の技術もシビアに見てとれます。でもこの書店は手すりの曲線もシンメトリーで建物にもまったく歪みがない。だからこそ、高解像と相まって気持ちのいい写真を撮ることができたのだと思います。撮っていてレンズと建築、ともに職人の技術はすごいな、と感動しました。

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F1.4,1/40秒,ISO100

上の作品も高解像を実感した1枚です。現在はポルトガルを拠点に活動している画家、ロッカクアヤコさんのアトリエで撮影したもので、画面の隅に置かれている絵の具のチューブの文字までくっきり読めるほどの解像力。現場で画像を拡大した時に「ここまで写るのか」と驚いたことを覚えています。

左下を拡大すると、絵の具に書かれた色名まではっきりと読める。

開放F1.4で楽しめる美しいぼけ味。
柔らかく滑らかなぼけが主題を際立たせる

――下の作品もロッカクさんのアトリエで撮影したものですよね? ロッカクさんは筆などを一切使わず、手で直接キャンバスや段ボールに絵を描きます。その指先にフォーカスし、ほぼ最短距離の24cmぐらいから開放のF1.4で撮影しました。当然被写界深度(ピントの合って見える範囲)が浅くなるので、マニュアルフォーカスでシビアにピントを探り、画面の一部を拡大してくれるMFアシストで確認しながら進めた感じです。

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F1.4,1/25秒,ISO200

爪の先だけにピントが合い、そこから柔らかく滑らかにぼけていく描写が心地よい。広角レンズは本来ぼけないというか、ぼけを活かすのは本来得意でないレンズですが、F1.4というスペックでこうした表現ができるのがおもしろいところ。高解像とぼけを両立しているのもこのレンズの魅力です。

――ぼけ描写では、下の作品も負けていないと思うのですが。

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F1.4,1/60秒,ISO100

これは、先ほどお見せした書店近くの雑貨屋で撮影しました。かわいらしいレトロな三輪車をぼけ表現で際立たせた1枚です。三輪車のネジの部分を拡大してみると、ゴミが挟まっています。よくみると塗色のムラまでわかるし、ネジ部分に撮影スタッフの姿も映り込んでいるのもわかる。もう、「こんなに写らなくてもいいよ!」と思うくらいの描写力です。 このレンズは、超高度非球面XAレンズが贅沢に2枚も使われていますよね。非球面レンズを使うと、製品によっては違和感のあるぼけも見受けられますが、これは高い技術が用いられているため美しいぼけ味が得られていますね。

背景の情報を整理してまとめ上げることが
広角レンズでポートレートを上手に撮るコツ

――ポートレート撮影でこのレンズを使用した感想を聞かせてください。 ぼけがきれいですし、顔検出、瞳AFなどαの機能も活躍して、撮影までのプロセスは本当に楽でした。レンズの性能はもちろん、ポートレートではボディを含めたシステムが大いに役に立ちます。

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F1.4,1/1000秒,ISO100

この作品は狭い路地で撮影したので、広角レンズが力を発揮してくれました。おそらく上の作品は、この場に同じカメラとレンズを持っていけば誰でも撮れると思いますよ。レフ板で光を当てる程度で、特別なことは何もやっていませんから。ただ周辺の壁、一面が黄色で、色の反射を抑えるのに苦労しました。 ――ポートレート撮影では中望遠から望遠レンズを使うのが定番ですが、広角レンズで上手に撮影するコツはありますか?

やはり、周辺の様子をどう取り入れるかだと思います。広角になればなるほど、いろいろな情報が画面に入ってくるので、それをどのように取捨選択するかが大切です。 望遠なら背景をぼかして処理できますが、広角では情報がたくさん入ってきますし、アップで撮ると遠近感も誇張されがち。広角レンズでセオリー通りに撮るなら、人をどこに配置し、周辺の情報をいかに整理してまとめて上げるかが上手に撮るコツですね。 そのため、先に背景を決めてから人を配置するのがおすすめです。24mmの座りのいいところに納まるように背景を絞ってから、一番いい位置に入ってもらう。人は動けるので、後からの微調整はいくらでもできますから。風景込みのポートレートを撮るなら、極端に広すぎないこのぐらいの画角が使いやすいと思います。 広角レンズでポートレートという発想はあまりないかもしれませんが、このレンズは背景を含めたポートレートも美しく撮ることができます。ある意味、センスが問われるので望遠レンズより難しいかもしれませんが、ぜひポートレートにもチャレンジしてみてください。

こんなにきれいに写るのに小さくて軽い!
スナップにも最適な革命的レンズ

――24mmという画角は、桃井さんにとってどのような存在ですか? 実は、24mmは大好きで、とてもよく使う画角です。24mmのレンズを付けっぱなしでスナップ撮影に出かけることもあるくらいですから。20mmだとたくさん情報が入り過ぎる印象ですし、28mmや35mmはもちろん広角ではありますが自分の中ではもう少し広い方が嬉しいな、と思うので。きっと24mmが一番心地いいのでしょう。 ――FE 24mm F1.4 GM でもスナップ撮影をしましたか? もちろんです。FE 24mm F1.4 GMの最大の魅力は、「G Master」という最高峰のシリーズながら驚くほど小さくて軽いこと。ふつう、このくらいのスペックになるとサイズや重さは妥協しなければならない部分です。でもこのレンズは他社の同等のレンズよりも軽量コンパクトですからね。

多くの大口径単焦点のレンズは複数持って行こうと思わないくらい重たいけれど、これは軽いから鞄の中に入れても、苦にならない。今までは、「写りの良いレンズ=高い、重い、大きい」と三拍子揃っているのが当たり前でしたから、FE 24mm F1.4 GMの小ささと軽さは革命的です!

α7R III,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F5.6,0.62秒,ISO200

例えば、このポルトの橋の上から撮影した夕暮れの作品。空や川面の描写が非常に美しいですよね。とくに夕方から夜にかけてぷらぷらと街を散歩する時、このレンズは最高です。第2世代以上のαにはボディ内手ブレ補正も入っていますから、薄暗いシーンでも安心です。軽快に幅広い撮影ができるので、これ1本を付けっぱなしでもスナップを楽しめます。

勝負レンズも小さく軽く高性能に。
趣味性の高いユニークなレンズにも期待

――24mmはさまざまなズームレンズでも可能な画角ですから、FE 24mm F1.4 GMはかなり贅沢なレンズと言えます。桃井さんとしてはこのレンズはどのような立ち位置だと思いますか? 単焦点レンズは不便さも含めて楽しむための製品、研ぎ澄まされた撮影のためのレンズなので、撮影の時はズームレンズよりも気合いが入ります。レンズの明るさや描写能力など一芸に秀でた部分がありますから、勝負レンズの極みというイメージですね。 その勝負レンズを携帯できるのが今の時代です。高性能レンズは大きく重たいことが宿命でしたが、これからどんどんこういうレンズが増えてくると思います。とにかく僕ら撮影者にとっては「軽さが正義」みたいなところがありますから。FE 24mm F1.4 GMはその先駆的な存在ということですね。 ――今後、ソニーのレンズに期待していることはありますか?

ミラーレス機のレンズは一眼レフ機のレンズより自由度が高く、高性能にできるはずなので、そこは頑張って欲しいところです。フルサイズミラーレス機においてソニーには5年間のアドバンテージがあってたくさんのレンズが揃っていますから、そこを生かしながら今後どう展開していくのかとても期待しています。 性能面でいうと、正直なところ最近のレンズは描写能力、ぼけ味などが無味無臭に感じますね。突き詰めていくとそうなってしまうのかもしれませんが、ぼけにこだわったSTFレンズのようにひと味加えたような、一風変わったスペックのレンズが増えるとより楽しくなると思います。 メーカー各社はみんな真面目につくっているので、いいレンズが揃っているのは確かです。でもカメラは趣味のものですから、少しぐらい的外れでもおもしろいレンズがあってもいいのでは、と個人的には思っています。その部分は、ラインアップがひと通り揃っているソニーに先陣を切って頑張って欲しいと思っています。

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