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最高約20コマ/秒の高速連写と
高精度AFが捉える
海鳥たちの「真の姿」
〜α9のさらなる可能性に迫る〜 自然写真家 寺沢孝毅 氏

α Universe editorial team

北海道の日本海側に浮かぶ小さな島「天売島(てうりとう)」を拠点に多くの海鳥を撮影し続けている、自然写真家の寺沢孝毅さん。天売島は世界でも有数の海鳥の繁殖地で、ケイマフリ、ウミスズメなどの希少な海鳥たちが多く集う場所。そんな鳥たちのさまざまな姿を捉えるために、新たな挑戦として寺沢さんが選んだカメラはα9だった。α9を手にしたことで撮影スタイルがどう変わったのか、どのような機能が鳥たちの美しい一瞬を捉えたのか、カメラに対する思いを含めて語ってもらった。

寺沢 孝毅/自然写真家 1960年北海道生まれ。4歳から野鳥観察を始め、中学1年からカメラを手にする。1982年に新卒の教師として天売小学校に赴任し、すぐに天売島で繁殖する海鳥の保護を手がける。10年間の勤務の後も天売島に居を定め、自然写真家として独立。『海中を飛ぶ鳥 海鳥たちのくらし』(福音館書店)、『ケイマフリ 天売島の紅い妖精』(文一総合出版)、『北極 いのちの物語』(偕成社)など著書多数。

今までのカメラとの違いに衝撃を受け
α9の導入を決めた

――今までにあらゆるカメラを使ってきたと思いますが、今、αを選んだ理由を聞かせてください。

1年ほど前までは、ずっとデジタル一眼レフを使っていました。私は鳥を中心に動きの速い野性の生き物たちを撮影しているので、動く被写体を見たままの美しさで伝えていく道具としてはデジタル一眼レフが最適な機材だと思っていたんです。でもα9を手にして、コンパクトさと秒間約20コマという連写性能に驚きを隠せませんでした。こんなに小さな機材の中にどれだけの機能が詰まっているのかと興味を持ち、α9を使うようになったわけです。

100-400mmのズームレンズをつけて撮影してみると、それまでデジタル一眼レフで撮影してきた場所、被写体、光、シャッタースピードと、ほぼ同じ条件で撮っているにも関わらず、まったく違う仕上がりに衝撃を受けました。使っているパソコンもソフトも同じなのに、こんなに違うものかと。そこで初めて「もしかするとミラーレス時代が来る。時代は変わるのではないか」と実感しました。その頃はちょうど北海道が春めいて動き始める時期だったため、α9はどこまでのことができるのか、夢中になって撮影し始めたのです。

圧巻の連写性能が見せる
海鳥たちの美しい「真実の姿」

――αを使い始めて、撮影スタイルは変わりましたか?

α9の前に僕が使っていたカメラは、せいぜい秒間10コマ程度の連写性能でした。でもα9では最高約20コマ/秒で切り取ることができるため、今まで見えなかった被写体の動きが見えるようになりました。秒間10コマと秒間20コマを比べると、コマ数が倍に増え、鳥が羽ばたいている様子を連写すると、動きをより細かく見ることができる。つまり被写体の美しさや、「真実の姿」がより鮮明に見えてくるのです。そうすると「もっと違う瞬間があるのではないか。まだ見ていない美しいフォルムが動きの中に潜んでいるのではないか」と思い、貪欲に真実の姿を追求するようになって撮影意欲も格段に増しました。

僕は北海道の小さな島に住んでいますから、やはり海に関わる写真が多いです。どんなに身近にあっても、人類にとって海は未知なる世界。その世界で生きている海の生き物たちもまだまだ未知な部分が多いですから、これからはα9をどんどん海に連れ出して、船の上から鳥や哺乳類たちのあらゆる姿を撮影したいと思っています。

動きの中に潜む、目には見えない瞬間を撮る
ブラックアウトフリーの高速連写

――秒間約20コマで撮影した時の印象や感想を聞かせてください。

これはケイマフリという海鳥が水面から飛び立つ瞬間を追い続けたものです。水面に浮かんでいるケイマフリが動き始めた瞬間からシャッターを押し、動きに合わせてカメラを動かさなければならないので、実に難しい撮影といえます。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 2X Teleconverter 800mm相当,F11,1/2000秒,ISO6400
約20コマ/秒で撮影したベストカットと、直前のカット4枚。

ケイマフリは1秒間に約10回、羽ばたきます。羽ばたきは振り下ろしと戻しで1回になるので、秒間10コマだとすべて同じ羽の形しか撮れないことがあるのです。だから撮影画像を見ると意外とつまらなくて、もっといろんなバリエーションを撮りたかったと思うことがありました。しかし秒間20コマで撮れれば、より細かな動きを撮ることができ、見たことのなかった印象的な瞬間も切り取ることができます。

連写時はブラックアウトフリーなので、鳥の姿をずっと見続けることができるのもα9の特徴です。シャッターが下りて暗くなる瞬間があると、その一瞬で見失ってしまうことがあるため高速の鳥は追うことができません。連写中、すべてのコマでフレーム内にきちんと鳥を納め、ノートリミングで作品に仕上げることができるのはブラックアウトフリーのおかげです。

さらに、優秀なのがAFの追随性です。コンティニュアスAFに設定すれば、一度フォーカスを合わせた被写体をずっと追いかけてくれます。α9で最初にケイマフリを撮影した時、動き始めから飛び立つまでの約3秒間、つまり60コマを連写しましたが、ずっとピントを合わせ続けてくれました。これには本当に驚きです!

上の作品群の中で驚いたのは一番下の1枚です。水面滑走してから飛び立つわけですが、まさに宙に浮く一歩手前。ケイマフリはたくさん撮影してきた被写体ですが、水を蹴り上げる足や翼の動きは、今まで見たことがなかったので「こんな動きをする瞬間があるのか」と感慨深く思いましたね。

こんなに簡単にいい作品が撮れてしまうので、α9をたくさんの人が使うようになると、自分の写真家としての価値は下がってしまうのではないかと少し怖くなりましたよ(笑)。それくらい、僕にとっては衝撃的なカメラだったということですね。

コンパクトで取り回しが良いから
素早い鳥もしっかり追うことができる

――「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」のレンズを多用していますが、性能やサイズ感について聞かせてください。

このレンズは他の同じ焦点域のレンズと比べると、コンパクトにつくられている印象で、連写で鳥を追うような撮影で使うことが多いです。基本的には被写体の動きに合わせてレンズを振るので、少しでもレンズが長いと振り幅が大きくなり、その分、レンズ先端の動きも遅くなってしまいます。動きのある被写体を撮影する時は、わずかでも小さくて軽いことが大きなアドバンテージになることを、α9とこのレンズの組み合わせで実感しました。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 1.4X Teleconverter 560mm相当,F8,1/1600秒,ISO3200
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 1.4X Teleconverter 560mm相当,F8,1/1600秒,ISO2500
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 1.4X Teleconverter 560mm相当,F8,1/1600秒,ISO2500
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 1.4X Teleconverter 560mm相当,F8,1/1600秒,ISO2000

上の作品群もケイマフリですが、この鳥は時速80 kmという高速で空を飛びます。断崖にある巣で待つ子どものために、エサとなる魚を運び込む瞬間です。高速な動きでもα9と「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」の組み合わせなら、驚くほど簡単に被写体を捉えることができます。鳥をしっかり追ってファインダーに納めてさえすれば、あとはカメラとレンズがきちっとピントを合わせて撮影してくれるので、被写体を追うことに集中できるのもありがたいことです。

小型軽量で、そこから生まれる機動力の高さも、僕がデジタル一眼レフからミラーレスに切り替えた理由のひとつです。さらに機能性の高いα9を選んだことで、今までは難しいと思っていたシーンにもどんどん挑戦しようという撮影スタイルに変わってきました。素早く被写体にレンズを向けられ「この性能があれば間に合う、撮れる」という感覚になりましたからね。

――テレコンバーターも使われているようですが、印象を聞かせてください。

ケイマフリなどの比較的小さな鳥は、なるべく大きく写すためにテレコンバーターを使います。鳥の大きさや環境によって使い分けるため、1.4倍、2倍と2種類のテレコンを使いましたが、作品にはほとんど影響がありませんでした。一般的にはテレコンを装着するとピントが甘くなると言いますが、αではそんなこともなく、レンズの優れた性能や描写はそのままに撮影できます。

高精度なAFが鳥をしっかりと捉え
今までは諦めていた作品も撮れるようになった

――α9を使い始めたことで、撮影の幅が広がったりしましたか?

今までは撮れなかったものが撮れるようになった、という感覚はありますね。下の作品も、今までは「撮れない」と諦めていた1枚です。太陽が昇ってくる東の方角にカメラを向けて飛んでいるウミガラスを撮ったものですが、これまでのカメラではこういうシーンをAFで撮影すると絶対と言っていいほど背景の明るい空にピントを持っていかれてしまっていました。いくらやっても手前を飛んでいる小さい鳥にはピントが合わなかったんです。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 330mm,F5.6,1/2000秒,ISO100

でもα9で挑んでみたら鳥にしっかりピントが合ったので、それからはこういう場面も積極的に撮るようになりました。目的の場所より少し手前から被写体の鳥にピントを合わせ、レンズを振っていって背景が明るくなっても、かなりの高確率で手前の鳥に合わせ続けてくれます。

α9を使ってからは諦めてしまうシーンがなくなり、自分の中で新たな写真が生まれているという感じがしますね。α9を導入してからの去年1シーズンで、5〜10年分の写真を撮ったと感じるくらい、撮影生活が充実しています。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 2X Teleconverter 734mm相当,F11,1/2000秒,ISO6400
断崖から降りてきて着水する瞬間のケイマフリ。この作品も一瞬の動作を素早く捉えるα9だからこそ撮ることができた1枚だと語る寺沢さん。最高約20コマ/秒の連写で片足だけが着水した絶妙な瞬間を見事に捉えている。

被写体の動きを止めるために高感度を常用。
個人的にはISO6400でも違和感なし!

――高感度も多用されていますが、印象はいかがですか?

前までは発色に影響が出たり、ザラッとした写真になったりして高感度撮影はあまり良くないと言われていましたが、α9の場合、僕の中ではISO6400程度は、もはや常識になっていますね。鳥や動物を撮る時は動きを止めて見せるのが自分の撮影スタイルなので、基本はシャッタースピード優先で撮影します。明るい条件で撮れることが少ないので、絞りが厳しくなると感度を上げざるを得ない。そのためISO感度はオートに設定しています。時にはISO6400まで上がってしまうこともありますが、それでも画質への影響はあまり感じません。まだ試していませんが、きっとISO12800くらいまでは個人的に常用できるのではないかと思っています。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 2X Teleconverter 800mm相当,F11,1/2000秒,ISO6400

上の作品もISO6400で撮影したものです。海から急上昇してきたケイマフリを、断崖の上から見下ろした状態で狙いました。下にいる時からコンティニュアスAFでピントを合わせ続けていましたが、被写体が画面の端にきてしまっても逃さず捉えてくれました。α9はAFエリアが広く、主役である鳥を自在に配置できるのも魅力です。

鳥の撮影ではサイレントシャッターも便利です。やはり生き物はシャッター音を警戒しますし、自然の中で撮影している時は鳥の声や波の音などが聞こえたほうが気持ちいいので、常にサイレントシャッターで撮影しています。さらに5軸ボディ内手ブレ補正も常にオン。いつだったか、知らないうちに手ブレ補正がオフになっていたことがありました。100-400mmの望遠端でファインダーから被写体を覗いた時に「なぜこんなに揺れているんだろう」と思い、確認したら手ブレ補正がオフになっていて。この時はずいぶん手ブレ補正に助けられているんだな、と思いましたね。

極寒地でも頼れる耐寒性能。
厳しい場所にこそ美しい被写体がある

――北海道の冬は寒さが厳しいと思いますが、カメラの耐寒性能はどうでしたか?

下の写真は今年の2月、−30℃くらいの厳しい環境にぜひともα9を連れて行きたいと思い、北海道の東側、いちばん寒い土地に持って行ってオオハクチョウを撮影したものです。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 2X Teleconverter 600mm相当,F11,1/1600秒,ISO1250

しかも早朝ですから、かなり寒い。それでもなんのトラブルもなく撮影できたので、耐寒性能は非常に高いです。温泉が湧いている場所なので水面は凍らず、蒸気がうっすらと白く立ちこめている状況で、羽を広げた瞬間を撮影しました。ハクチョウや蒸気の微妙な白が、とても繊細に表現できていますよね。僕は「厳しい場所にこそ美しさがある」と思っているので、今後も積極的にα9を極寒地に連れ出したいと思います。

極寒地ではバッテリーの持ちが悪くなると聞きますが、まったく問題ありませんでした。スペックでは1回の充電での撮影枚数が約480枚(※)となっていますが、僕の感覚ではそれ以上にまだまだ撮れる印象です。デジタル一眼レフと比べてもまったく遜色なく使えましたし、充電器もバッテリーもコンパクトなので持ち運びにも便利です。 ※ファインダー使用時(CIPA規格準拠)

写真展では海鳥の生命力あふれる写真を
トークショーでは撮影の裏話を披露

――今年8月に写真展を開催するそうですが、どのような作品を展示する予定ですか?

昨年の春からこれまで、「αの性能を存分に引き出そう」という姿勢で撮影してきた作品をたくさんお見せしたいと思っています。海鳥や野生動物が見せる瞬間の美しさや、力強さを作品の中から感じ取っていただけるとうれしいです。

期間中、1日だけですがトークショーも行います。作品だけでは表すことができない、αを使ってきた僕だからこそ語れる裏話もたくさんお話したいですね。もちろん、最高約20コマ/秒のすばらしさについても連続写真をお見せしながら伝えたいと思いますし、α9の一番の魅力ともいえるAFの追随性能についても具体的にどのようなシーンで活躍したのか詳しくご説明できればと思っています。

疑問に思ったことはその場でいろいろ聞いていただければ、僕のα体験談を余すことなくお話しますので、ぜひ気軽にご参加ください!

■寺沢孝毅 作品展「THE MOMENT of Bird」

【写真展スケジュール】 ※入場無料 事前予約不要 ・αプラザ(札幌)※ソニーストア 札幌内:
2019年8月17日(土)〜2019年8月29日(木)
詳しくはこちら ・αプラザ(名古屋)※ソニーストア 名古屋内:
2019年9月21日(土)〜2019年10月4日(金)
詳しくはこちら ・αプラザ(福岡天神)※ソニーストア 福岡天神内:
2019年11月22日(金)〜2019年11月27日(水)
詳しくはこちら ・αプラザ(大阪)※ソニーストア 大阪内:
2020年2月15日(土)〜2020年2月28日(金)
詳しくはこちら 【ギャラリートーク】 ※入場無料・事前申し込み制ですが、満席の場合は立ち見可能 αプラザ(札幌)※ソニーストア 札幌内:
2019年8月18日(日)13:00〜14:00
2019年8月18日(日)15:00〜16:00
詳しくはこちら ・αプラザ(名古屋)※ソニーストア 名古屋内:
2019年9月22日(日)13:00〜14:00
2019年9月22日(日)15:00〜16:00
詳しくはこちら ・αプラザ(福岡天神)※ソニーストア 福岡天神内:
2019年11月24日(日)13:00〜14:00
2019年11月24日(日)15:00〜16:00
詳しくはこちら ・αプラザ(大阪)※ソニーストア 大阪内:
2020年2月16日(日)13:00〜14:00
2020年2月16日(日)15:00〜16:00
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