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「グランツーリスモ」シリーズの実景表現を支えるαシリーズの解像感とリアリティー
自動車フォトグラファー 北畠主税 氏
ポリフォニー・デジタル 神崎浩 氏

α Universe editorial team

世界中で人気を博しているPlayStation®4用ドライビングシミュレーター「グランツーリスモSPORT」。現実に迫る圧倒的なリアリティーのある世界観を、実はαが支えている。なかでも特筆すべきは、世界各地で撮影された風景の中にクルマを配置し、フォト撮影が行える機能「Scapes(スケープス)」(以下「スケープス」)。その実景写真においてフルサイズミラーレスαシステムが活躍し、撮影クルーとともに世界各国を旅している。そのクルーの先頭に立ち、息を呑む一瞬を追い求めてきた自動車フォトグラファーの北畠主税氏と、グランツーリスモの制作会社「ポリフォニー・デジタル」の神崎浩氏に、世界中のグランツーリスモユーザーを虜にする「スケープス」の魅力や、実景撮影にフルサイズミラーレスαシリーズを選んだ理由、撮影時のエピソードなどを語ってもらった。

左:神崎 浩/株式会社ポリフォニー・デジタル 「グランツーリスモSPORT」スケープス制作チーム所属 右:北畠 主税(ちから)/写真家 1957年、日立生まれ。1983〜1990年にレースカメラマンとしてWEC、WRC、F1を取材。1991年より車のカタログの仕事をメインして、国内メーカーの数々カタログを担当。2016年より「グランツーリスモSPORT」のスケープス用ワールド撮影ツアーを開始。 「グランツーリスモ」シリーズ 1997年の第1作以来、全世界のシリーズ累計で8040万本以上の実売本数を誇るPlayStation®用カーライフ&ドライビングシミュレーター。最新作「グランツーリスモSPORT」では、FIA(世界自動車連盟)と連携して「FIA GTチャンピオンシップ」を開催。新たなモータースポーツの姿を提案している。先日、PlayStation®5用「グランツーリスモ7」の発売(発売日未定)を発表。 https://www.gran-turismo.com/jp/

「スケープス」はクルマ好きの心理を考えて開発を始動。
今では世界中のレーシングゲームユーザーが楽しむ
熱狂的コンテンツに

――まずは、グランツーリスモに「スケープス」というコンテンツを搭載した背景から聞かせてください。

神崎 「グランツーリスモ(以下GT)」のファンはクルマ好きの人が多いですから、自分の愛車を美しい場所でかっこよく撮影したい、という欲求は自然の流れなので、そのニーズに応えられるコンテンツとして「スケープス」を用意しました。 「スケープス」は光学情報、空間情報を持つ実景写真の中に、リアルに再現されたクルマの3Dモデルを配置し、思いのままに撮影を楽しめるフォト機能です。実写として使われるのは、モンサンミッシェル、グランドキャニオン、京都など、世界各地の「絶景」。今も世界中のプレイヤーたちが、絶景の中に溶け込み、よりスタイリッシュな雰囲気や「色気」のようなものを纏(まと)ったクルマの撮影を楽しんでいます。 また、どんなにカーレースが好きな人でも実際のサーキットで自分の好きなクルマを絶好のタイミングで撮る、ということは難しいですが「スケープス」ではそれが可能です。こういった「クルマ好きがクルマの写真を撮る」という本質的な楽しみを、ひとつのコンテンツとして取り入れたいと思ったのが開発を始めたきっかけです。

「スケープス」は実際のロケーションとタイミングでの撮影をバーチャルで再現しているので、構図、露出、ピント位置など、カメラの設定を自在に変えることができます。まるで実際に現地でカメラを持って撮影しているような感覚です。自動車を実景の中に置いたキメ写真に加えて、背景を流して疾走感を表現できる「流し撮り」もできます。実際には良い機材と高いテクニックが必要な撮影手法ですが、「スケープス」なら簡単に撮り始められるし、納得いくまでとことん撮り直しができる。だから「スケープス」では、多くのユーザーが非常に上手に撮っています。

北畠 僕より上手に撮る人もたくさんいますからね(笑)。「スケープス」はカメラがクルマの動きと同期しているので、僕が現場で流し撮りをするよりも上手に撮れます。そこで僕が実際に「スケープス」を使ってみてびっくりしたのは、制作チームが追求する表現力です。現場で流し撮りをする時はクルマを追いかけながらカメラを振って撮るので、完全に同期することはあり得ません。同期率はせいぜい90〜95%くらい。その5〜10%の、ほんの少しの「ブレ」を反映させたところは非常に画期的でした。完全に同期させてしまうと不自然な部分が出てきてしまうというか、つくりものっぽく見えてしまいますからね。制作チームが追求したこのわずかな「ブレ」が圧倒的なリアリティーを生んでいます。

神崎 僕らは「本物に見える」ことを基本としているので、人間の見た目になるべく近づけたリアリティーを目指しています。完全同期でなく90〜95%の同期を出すまでにも、チームでああだこうだ言い合いながら決めていきました。1人の主観ではなく、意見を出し合って表現を突き詰めていった感じです。

北畠 ブレ幅の調整もできますよね。僕も「スケープス」で何度か撮ってみましたが、「これはブレすぎだな」と思ったらスライドバーでパーセンテージを調整しましたよ。「こんなこともできるの?」と思いながら細かく調整していたら、気が付いたらすごく時間が経っていました(笑)

神崎 あくまで自然に見える表現をイメージしているので、そこをデフォルトにしています。あとはユーザーの好みに合わせて細かく調整できるということですね。

――背景をCGではなく実写にしたのはなぜですか?

神崎 「GT SPORT」の前作「GT6」では「スケープス」の前身となる「フォトトラベル」というコンテンツでしたが、当時は5箇所ほどのロケーションしかありませんでした。しかも背景はすべてCGでつくっていたので、道路から建物からすべてを細かくつくり上げなければならない。これは正直に言うと非常に時間と制作コストがかかる作業でした。そこで「スケープス」では実写にチャレンジしたわけです。 結果、遥かにたくさんのロケーションから選べるようになったのは大きな収穫でした。「GT SPORT」には1400箇所ものロケーションが収録されていて、「GT SPORT」のユーザーが「スケープス」を楽しんでいます。撮影枚数はなんと6000万枚以上。お気に入りの愛車にペイントしたり、自分がデザインしたデカールを貼ったりできますから、表現は無限大です。さらには「スケープスフォト」を世界中の何百万ユーザーと共有できるので、今までにない全く新しい写真コミュニティーができているのではないでしょうか。

北畠 でも最初は「これ本当に面白いと思ってもらえるのかな?」と不安でしたよね。

神崎 そうでしたね。ユーザーのみなさんが実際にどのように楽しんでくれるのか、僕らはまったく予想できませんでしたから。考えられるリアリティーは追求したものの、発売するまでは「ただの合成写真じゃないか」と言われるのではないかと不安でした。でも実際にユーザーが使い出したら予想以上にみなさんとても喜んでくれて、感慨もひとしおです。

北畠 僕も神崎さんと同じように撮影しながらも迷いがありましたね。個人的にも昔からGTシリーズが大好きでゲームのこともよく知っていましたが、果たしてユーザーがゲームの中で写真を撮ることに喜びを感じるのだろうか、と。「もし否定されたらどうしよう」と思いながらスタートしましたが、「GT SPORT」が発表されて「スケープス」が好評だと聞き、僕のモチベーションも一気に上がりました。もっといろいろなロケーション、もっと良いタイミングで撮りたい、という思いが強くなりましたね。

撮影時はそこにクルマがある風景を想像し
ユーザーが切り取りやすい構図を意識する

――「スケープス」のロケーションはどのような基準で選んだのですか?

神崎 自動車の雑誌広告やカタログ写真に長年携わり、クルマをカッコよく撮れる場所をたくさん知っている北畠さんのお知恵を十二分にお借りしました。「スケープス」で撮影するためには、クルマを風景の中に実際に置けなければいけない、という前提があります。世界の絶景でも、実際にその場にクルマを置けるかどうか、つまりその場にスペースがあるかどうか行ってみないと分かりませんから、まずは現地の知識が豊富な北畠さんにお聞きするのが一番だと思ったわけです。

北畠 実際、クルマを置ける地面を探すのが一番大変でした。「こんなに美しい場所なのにクルマを置くところがない」という名所もたくさんありますからね。「CGでクルマが置けるちょっとした台をつくってよ」みたいな冗談を僕か言ったこともありますが、制作チームは「自然に」というリアリティーへのこだわりが強く却下になりました。まあ、当然ですよね(笑)。

――ロケ地は北畠さんに一任されていたようですが、制作サイドからのオーダーはなかったのですか?

北畠 GTプロデューサーの山内一典氏に「好きな時に、好きな場所に行って、好きな写真を撮ってください」と言われて、最初は冗談かなと思いました(笑)。「本当にどこに行ってもいいんですか?」と聞き直したら、「北畠さんが、クルマを撮りたいと思うところに行って撮ってきてください」とのオーダーでした。始まりは、そんな感じでしたね。 特に場所の指定がなかったので、最初は僕が一番行きたい場所に行くことにしました。それが下の写真、アメリカのアリゾナにある「ザ・ウェーブ」です。「どうしてもこの地層を見てみたい」という思いが強かったですし、今後のためにも1発目はモチベーションが上がるところに行きたかった、という理由からこの場所を選びました。

Arizona - USA / ザ・ウェーブ
アメリカ・アリゾナ州北部にあるバーミリオン・クリフ国定公園にある秘境。層を成した赤茶色の砂岩層がダイナミックな曲線を描き、神秘的な景観をつくり出している。

北畠 ここは自然保護のために1日20人しか立ち入ることができず、入るためには抽選に当たらなければなりません。僕らは当日朝に行われる抽選会に連日挑みましたが、とにかく当たらない(笑)。6日間当たりを引けず、とうとう移動日になってしまいました。時間もないので逆に「当たったらどうしよう」という感じだったので、当たったらすぐに出かけられるように、抽選会には地元で知り合ったかたに行ってもらうことにしました。そのかたの旦那さんがGTファンで、「私が代わりに行きます」と言ってくれて。そして、見事当たりを引き当ててくれたのです。 写真のクオリティーは1枚目にレベルが揃っていくものですから、「まあこんな感じかな」で終わらせることなく、高いレベルのところからスタートするように心掛けました。そういう意味では最初の1枚は絶対に外せない緊張感がありましたね。 この場所に関しては行く前に写真を見ていて、クルマが置ける地面があることはわかっていました。ただ、クルマのサイズと背景のサイズがどういう感じに納まるか、というのは想像するしかなかったのでその場に立ってみたら思ったより狭く感じましたね。行く前から「どんなふうに撮ってやろうか」と空想し、意気込んでいましたが、地層の曲線をうまく見せられる場所があまりなくてとても苦労しました。当時は限られた時間の中で撮ったので、できればもう一度チャレンジして、さらにいい写真を撮りたいです!

――すべてのロケーションが揃うまでにはかなり時間がかかったのではないですか?

神崎 「GT SPORT」は 2017年秋の発売で、撮影を始めたのが2015年。ですから2年間で1400シーンを撮影していることになります。そして、今現在も撮影は進行中なので、北畠さんには5年もがんばってもらっている感じですね。

北畠 当時、撮影は1年に10回くらい行っていました。1回の撮影期間は2週間くらいです。まだ世に出ていないものも含めて、今までに60ヵ国ほど回っています。基本的には2週間ほどで1つの国を巡るスタイル。時には地図のスケールを見誤って、1日1200kmを撮影しながら走行することもありました。 自動車メーカーのカタログ撮影の場合は現場が良い光加減になるまで最低3日ぐらいは滞在しますが、「スケープス」の撮影ではバリエーションも求められるので、そんなことをしている時間はありません。そのため最初に制作側と話し合い「雨でも曇りでも決められたスケジュールで動く」と決めました。「GTというのは旅でもあるから、そういう形でもいいんじゃないでしょうか」と制作の人からも言ってもらえて。だから最初のころは雨でも何でもスケジュール重視で動いていました。できる限り朝夕の光がきれいな時間帯に個人的に優先度の高い場所を撮影できるスケジュールにしました。思い通りにいかないことも多かったですが、それもユーザーの表現の豊かさにつながったと分かり、安心しました。 実は「GT SPORT」の発売で撮影はひと段落したので、ポリフォニー・デジタルさんからは「もう少し狙ってもいいですよ」と言われています。ですから、直近の撮影では少しスタンスを変えて「ここぞ」という場所では3日使うこともありますよ。

――「スケープス」での使用を見据えて、撮影時に気をつけていることはありますか?

北畠 「スケープス」で最終的にでき上がる写真は、風景写真ではなくクルマの写真ですから、常にクルマが置かれていることを想像しながら、クルマがきれいに写るように意識して撮影しています。あと、ユーザーが気持ちよく構図を動かせるように「フレーミングは多少緩く、広く」するのも大事なこと。一般的にプロとしてはフレーミングの甘さは許されませんが、あまり詰め過ぎてしまうとユーザーにとっては使い勝手が悪くなってしまいますからね。

神崎 構図が決まり過ぎているとユーザーの狙い通りにクルマをかっこよく切り取れないのです。ですから北畠さんには気持ち緩めに切り取ってもらって、あくまでユーザーの表現自由度が上がるようにしています。

――撮影にはフルサイズミラーレスαシリーズを使っているとお聞きしました。「スケープス」以外でもGT制作でαを使うことはありますか?

神崎 現在社内で使用しているカメラはほぼ100%、α7のシリーズやα7Rのシリーズです。ですからCGをつくるためにクルマのディテールを撮影するのもαですし、ロケハンもα。GTシリーズの制作に必要な撮影はαです。GTシリーズの制作で使用するためにαに対応する独自のアクセサリーやアプリを開発しているくらい、あらゆるシーンで活躍してくれています。 とにかく軽量コンパクトで、高い解像力が魅力です。ミラーレス一眼カメラの中では、αはいち早く高解像度化を進めているので、我々はとても助かっています。クルマのディテールなどはしっかり解像してくれないと、細かい部分まで確認できませんからね。このGTのリアルな世界観をつくるためには、αはGTシリーズになくてはならない存在と言えます。

CGとの馴染みの良さがαの魅力。
階調豊かな美しい風景がクルマを輝かせる

――「スケープス」の撮影で使用したαの率直な印象を聞かせてください。

北畠 僕が使ってきた今までのカメラと比べると、図抜けて透明感が高い印象です。画像チェックの際に4K HDR 対応モニターで画像を見た時にびっくりしました。とにかく階調が豊かで解像感が素晴らしく、まるで違う世界に見えました。

神崎 制作サイドとして感じたαのアドバンテージは、CGとの馴染みがいいことです。解像度が高く非常に綺麗なエッジを描きますし、色味もクセがなくニュートラルな感じで、 CG には一番合うのではないかと思っています。なかでも下の廃墟の写真などは、CGで制作したクルマが空間に溶け込んでいるように見えますね。

Ibaraki - Japan / 日本加工製紙高萩工場跡地
茨城県高萩市にある製紙工場跡。複数の建物が朽ちるままに残されており、寂寞(じゃくまく)とした美しさに満ちている。映画やテレビドラマのロケ地としても人気を呼んだ。

神崎 あと下の写真、フランスの海岸線で撮影した逆光シーンも素晴らしい。このような光だとシルエットがぼやけてしまうこともありますが、αはシャキッとはっきり出してくれます。

北畠 僕はカタログの撮影をずっとやってきたので、逆光で撮ることはほとんどありませんでした。でも制作チームがこういうシーンを意外と好んで使うので、逆光で撮ることが増えましたね。実際に逆光で撮ってみると、αは本当にフレアの出かたがきれい。しかも制作チームはクルマにかかる霧の表現までつくっていますからね。だから風景に馴染むわけです。

Normandie - France / エトルタ
ノルマンディーのリゾート地、エトルタに広がる海岸線。風雨に曝された石灰岩の断崖と砂浜が織り成すコントラストが古来数々の芸術家に愛された。

神崎  そのままCGのクルマを置いてしまうと、その部分だけ鮮明に表現されてしまいます。そうならないよう、霞をかける機能を開発してもらいました。下のホワイトサンズで撮った写真も似たような処理をしています。クルマを風景に馴染ませるための工夫が必要な場合も多々ありますから、北畠さんが撮ってきたものを見て、それに必要な機能を洗い出す、という感じで進めました。正直なところ大変な労力が必要ですが、写真表現は無限なので、そこはこれからもひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたいと思っています。

El Paso - USA / ホワイトサンズ
ニューメキシコ州にある広大な砂丘地帯。河川のない盆地状の地形によって石膏(せっこう)が結晶化し、およそ710平方キロに渡る真っ白い景観をつくり出した。

――なかでも撮影に苦労したロケーションはありますか?

北畠 ノルウェーのプレーケストーレンの撮影はいろいろな意味で大変でした。巡っているロケ地の中でもここが一番のメインだったので、絶対に晴れた状態で撮りたいと思っていました。でも、訪れた年は50年ぶりの冷夏で天気が悪く、連日空は真っ白。さらにホテルから現地までは山道を2時間くらい歩かなければならない。ホテルのオーナーが「明日の朝は天気が良さそうだ」と言うので朝3時にホテルを出たのですが、山道に時間をとられて日の出に間に合わず、しかも出ていた太陽が雲の中に入ってしまいました。「また明日も来るのか〜」と汗だくで現地に着いたところでダメ押しの光景が待っていました。なんと、上からこの岩を見ると、100人くらいの観光客が寝袋で過ごして朝日を待っていたわけですよ!これはかなりショッキングで「これはどうしようもできない」と正直、諦めかけました。 呆然としていたら、再び太陽が雲から顔を出し、光の状態も良くなってきました。この状況になった瞬間、「これを逃してなるものか」と俄然やる気に。同行スタッフに持っているお菓子をすべて持って下の岩に行かせました。寝袋の人たちを起こして「日本から撮りに来たので協力してください」と懇願してお菓子を配りました。まずは全員岩の右半分に動いてもらい、その後左に動いてもらって、1分ほどで撮らせてもらいました。それを半分ずつ合成して誰もいない風景をつくり上げました。

Rogaland - Norway / プレーケストーレン
ノルウェー南端のリーセフィヨルドにそびえる断崖絶壁。海抜600mの高さに屹立する一枚岩の絶壁の頂きには柵もなく、ここでしか見ることができない絶景が広がる。

神崎 「スケープス」ではクルマを置くために、結構なスペースを確保して撮影しなければなりません。でも世界遺産などの有名な観光地には必ずと言っていいほど人がいるので、「すみません、ちょっとだけ移動してもらってよろしいですか」とお願いすることがよくあります。人だけでなくゴミがあったら掃除することもありますから、絶景とクルマだけを表現したいこの撮影では切り離せない話ですね。

クルマを回して光を的確に捉え、
背景とのマッチングも考えながら撮影を

――北畠さんご自身も「スケープス」を楽しんでいると聞きました。クルマをかっこよく撮るコツがあれば教えてください。

北畠 まず撮影する画面を隅々まで見ること、あとはクルマをくるくる回して光をうまく捉えることですね。車体には必ず空や地面などの「映り込み」がありますが、クルマを回すとどの状況でどう映るのかを理解できます。ですから、まずはクルマを回して光を捉える。その後はクルマを移動させながらクルマのサイズと背景が気持ちよくマッチングする場所を探す。それがうまく撮るコツだと思います。 それでも物足りなければ、流し撮りをしてみるのもおすすめです。シャッタースピードを変えることによって背景の流れかたが変わり、多彩な表現を楽しめます。これができるのは本当に素晴らしいことです。僕はカタログ撮影でも流し撮りをしますが、現場ではリグと呼ばれるクレーンのようなものを使うなど、クルマとカメラを同期させるための大がかりな機材が必要です。実際は一回100万円ほどかかるような手の込んだ撮影が「スケープス」では簡単にできて、びっくりするほどきれいな写真が撮れますからね。これを楽しまない手はありません。 「スケープス」は、実際の撮影と限りなく近いことが簡単にできる素晴らしいコンテンツです。僕でも使い切れないほど機能が満載で表現は無限大なので、ぜひカメラの設定を変えながらベストな1枚を撮ってほしいと思います。カメラの勉強にもいいですよ。

――自分がかっこいいと思う写真をユーザーと共有できるのもいいところですよね。

北畠 僕の夢としては、いつか「スケープス」のロケーション撮影も世界中のユーザーができるようになって、共有できればいいな、と思っています。近くに住んでいる人ならば天候や時間も狙って撮影に行けますからね。制作チームが撮った写真だけでなく、ユーザーの参加度が上がって共有し、ユーザー間で繋がっていければ、「スケープス」のさらに楽しい広がりが生まれそうな気がします。

――そう考えると「スケープス」はまだまだ進化していきそうですね。

神崎 今後は、写真表現以上の「スケープス」らしい表現を突き詰めていければと考えています。それには美しいロケーションが豊富にあることが大切です。雑誌などのカーメディアでは実際にクルマを置ける場所、クルマが走れる場所でしか撮影できず、表現の可能性には限りがあります。でも「スケープス」はクルマを置くスペースさえ確保できればいいので、ロケーションも表現もかっこよく見せる可能性は無限にある。ですから、これからもクルマをかっこよく見せることができる場所を探す旅を続けていきたいと思います。 当然、その旅にもαを連れて行きます。「GT SPORT」でのロケーション撮影ではα7R IIIを使いましたが、今は有効約6100万画素のα7R IVも発売されていますからね。「スケープス」では1枚の画からフレーミングして切り取るので、高画素になればより自在にクルマと絶景の構図を切り取ることができるようになる。そうなれば僕らも世界中のGTユーザーも嬉しいですし期待感もあるので、いずれはα7R IVで撮るようになると思います。ぜひ今後の「スケープス」の進化にもご注目ください。

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