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自然写真家 寺沢孝毅 氏から見たα7R Vの魅力

自然写真家 寺沢孝毅 氏

α Universe editorial team

寺沢孝毅/自然写真家 1960年北海道生まれ。自然写真家。4歳から野鳥観察を始め、中学1年生からカメラを手にする。1982年に新卒の教師として天売小学校に赴任し、すぐに天売島で繁殖する海鳥の保護を手がける。10年間の勤務の後も天売島に居を定め、自然写真家として独立。『海中を飛ぶ鳥 海鳥たちのくらし』『ケイマフリ 天売島の紅い妖精』『北極 いのちの物語』など著書多数。

α7R Vの研ぎ澄まされた解像性能の魅力

私は、野鳥や哺乳類など野生生物の撮影を通して、私たちと共に地球に生きる仲間としてその美しさや逞しさなどを伝えています。そのための道具として、αに全幅の信頼を置いて使っています。野生生物は時として素早く動き、思い通りに近づくことができないことも多く、望遠レンズを装着したα1をメイン機材のひとつとして使用しています。α1は、秒間30コマの連写が可能なうえ、リアルタイムトラッキングを使えば俊敏に動く被写体の瞳や体を捉え続けることができます。この機能は、被写体の一連の動きの中の決定的瞬間を大きく写すことを得意とします。 一方で、α7R Vには標準域をカバーするズームレンズを装着して、生き物と周囲の環境を同時に撮るような場合に使っています。α7R Vは、有効約6100万画素という高画素で、撮影した画像の細部まで緻密に解像する能力を備えています。下の作例は、亜南極に浮かぶ無人島のスネアーズペンギンで、FE 24-70mm F2.8GM IIの焦点距離24mmで撮影しました。

α7R V,FE 24-70mm F2.8 GM II 56mm,F8,1/1250秒,ISO2000

写真をモニターで拡大して検証すると、どのペンギンも、そして岩肌や低木も、すべてが細やかに描写されているのを確認しました。高画素かつ高解像であるがゆえに、トリミングを含めた多様な表現を想定しながらの撮影が可能となります。このようにα7R V + 標準ズームレンズと、α1 + 望遠レンズの2組の機材は、私の撮影の両輪を担っています。 α7R Vの高画素と高解像を活かすには、レンズの性能も重要です。作例で使用したズームレンズでは、ワイド端24mmでの撮影でしたが、隅々まで高精細に描かれていて驚かされます。これはレンズの性能があっての結果であり、αの性能を最大限引き出すために、純正レンズとの組み合わせをおすすめします。

α7R Vの高い感度特性

先のペンギンの作品を含め、ニュージーランド亜南極海域がα7R Vとの初めての取材旅でした。二週間近い船旅の途中、南緯60度近くの夏至の大海原で、オーロラが出たのには驚きました。不意の出来事にα7R Vを握りしめ、船の甲板に出て手持ちで撮影したのが次の作品です。

α7R V,FE 24-70mm F2.8 GM II 24mm,F2.8,3/5秒,ISO16000

船自体が揺れる中、シャッタースピード0.6秒で撮影しましたが、星が止まって写った写真を見た時は、最高8.0段分の補正効果のある光学式5軸ボディ内手ブレ補正の効き目であると確信しました。また、ISO16000に設定した高感度撮影にもかかわらず、ノイズの少ない綺麗な画像が得られていて驚きました。カメラの初期設定では、「高感度ノイズ低減」が「標準」になっていて、この効果の現れだと思います。なお、他に「弱」「切」を選べます。α7R IVでは、RAWのみでの撮影時にこの設定ができなかったので、α7R Vの大きな進化点だと思います。

現場の色を忠実に再現するオートホワイトバランス性能

私は、屋外の自然環境下での撮影がほとんどですが、多くの場合ホワイトバランスはオートに設定して撮影しています。α7R Vは現場で見た色を正確に再現してくれるので、RAW撮影での現像時に色温度を調整することはほぼありません。また、晴天の日に大きな断崖を撮影した時、直射日光が当たる部分と日陰の部分、黒い岩場と緑の草地が混在する複雑な条件でしたが、まるでコントラストや色調を調整した後のような撮影結果が得られました。これらの経験から、α7R Vのオートホワイトバランス性能の信頼度はとても高いと感じています。

高解像撮影をサポートする優れた操作性

洋上で暮らすアホウドリの仲間は、船を見るとおこぼれを期待して近づいてくることがあります。そんなとき小型船の縁から、α7R V + FE 24-70mm F2.8GM IIを両手で持って海面へ近づけ、ファインダーを覗かずに撮影してみました。チルトにした液晶モニターで構図を確かめ、水面に浮かんだアホウドリにレンズを向けてシャッターを押します。ピントはα7R V任せです。最高8.0段分の補正効果のある光学式5軸ボディ内手ブレ補正と4軸マルチアングル液晶モニターが役目を果たし、鳥の瞳AFが正確に動作して得られたのが次の写真です。こうして水面の鳥が見ている目線で撮影することができました。

α7R V,FE 24-70mm F2.8 GM II 70mm,F8,1/640秒,ISO100

同じ方法で、北海道の凍てついた湖畔で、望遠ズームレンズFE 70-200mm F2.8GM IIをα7R Vに装着して、湖面すれすれから撮影してみました。さすがに重くて手ブレを起こすだろうと思うかもしれませんが、この組み合わせは重さを感じさせないほどバランスがよく、しっかり止まる感覚なのです。焦点距離105mmで撮影し、氷上で羽ばたくオオハクチョウをシャープに捉えることができました。

α7R V,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 105mm,F6.3,1/2000秒,ISO320

小型・軽量で信頼できるスタミナ性能

α7R Vを使っていて、NP-FZ100のバッテリー持ちに不満を感じたことがありません。撮影枚数によってバッテリー交換が必要なのは当たり前で、むしろ小型で充電器も小さいので、その恩恵は計り知れないと感じています。是非、今後もこのスタイルを維持してほしいと願っています。

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