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写真家 井上浩輝 氏から見たα7R Vの魅力

写真家 井上浩輝 氏

α Universe editorial team

井上 浩輝/写真家、早稲田大学非常勤講師 1979年札幌市生まれ。札幌南高校、新潟大学卒業、東北学院大学法務研究科修了後、北海道に戻り、風景写真の撮影を開始。次第にキタキツネを中心に動物がいる美しい風景を追いかけるようになり、2016年に米誌「National Geographic」の『TRAVEL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2016』ネイチャー部門において、日本人初の1位を獲得。また、北海道と本州を結ぶ航空会社 AIR DO と提携しながら、精力的に北海道の自然風景や生き物たちを撮影している。これまで発表してきた作品には、人間社会の自然への関わり方に対する疑問に端を発した「A Wild Fox Chase」というキタキツネを追った作品群などがある。写真集『ふゆのきつね』を2017年に刊行。また、2017年2月には様々な分野で活躍する人物を取材しその魅力に迫るテレビ番組「情熱大陸」に取り上げられた。

―― αを使い始めたきっかけを教えてください。 デジタルカメラを初めて買ったのは2001年で、大学生の頃です。そこから9年間はコンパクトデジタルカメラを使っていました。2010年頃に飛行機の写真や親友の結婚式を撮りたくなったのですが、望遠レンズが必要だったためデジタル一眼カメラを購入しました。そのときに選んだのがNEX-5でした。これがαとの出会いです。当時決め手となったのが、同価格帯での画質がずば抜けている点でした。写りがしっかりしていたことはもちろん、なんと言っても圧倒的にノイズが少ないことがとても魅力的でした。導入コストが一桁違うフラッグシップ機との勝負を長辺2000ピクセルのSNSの世界でやってみたかったので、高画質はとても大切でした。αという当時の選択を今振り返ったとき、その選択は間違いでなかったと確信しています。

―― 井上さんがプロフェッショナルとして大事にしているポリシーを教えてください。 「新しい表現」を模索することを大事にしています。新しいからこそ、目が集まる。まだ見ぬ光景を探し、写し止めていきたいと思っています。

―― 作品を撮るにあたり、撮影機材に求める機能・性能は何ですか? “壊れにくい”という信頼性はもちろんなのですが、性能面でいうと、やはり高速かつ正確なAF性能がとても大切だと考えています。これまで、これぞという瞬間にAFが期待通りに機能しなくて撮り逃した瞬間を思い出すと、とても残念な気持ちになります。この残念な気持ちを少しでも減らしたり、AF動作への心配を少しでも減らした状態で撮影に臨みたいと思っています。

―― 新商品α7R Vに関するお話を聞いた際、どのようなことに期待されましたか? なんと言ってもリアルタイム認識AFへの期待が大きかったです。数年前に、リアルタイム瞳AFの動物対応(キツネ瞳AF)の実装を懇願した頃に比べると、それが実現されて格段の進化がありました。しかしながら、被写体の動物がそこにいるものの瞳が見えていないときには、AFはその動物の奧やその周辺の目立つ物に吸い寄せられるように乗り移ってしまって、うまくいかないことが時々起きてしまい悔しい思いをしていました。被写体認識AFの概念は、この問題を払拭する革命的なアイディアです。その上、α7R IVで知ってしまった有効約6100万画素という超高画素機の楽しみも手に入るわけですから、大いに期待したことを覚えています。

―― α7R Vの高解像性能について、魅力を感じていただけたエピソードや作品がございましたら教えてください。

α7R V,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 88mm,F11,6秒,ISO125

FE 24-70mm F2.8 GM IIとの組み合わせで風景撮影をしたデータを拡大して見てみると、これまでの機材ではややぼわっと写っていた葉の一枚一枚がしっかり描画されていることに気づいたときは嬉しかったです。その高解像性能をしっかり受け止めてくれている感じでした。大きなトリミングにも耐える高解像性能は、焦点距離が足りないときの大きな味方になりそうです。

―― 続いて、α7R Vの階調性能の良さが感じられた作品やエピソードがございましたら教えてください。

α7R V,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 125mm,F2.8,1/3200秒,ISO320

動物の目線の高さにカメラを構えるとき、地面との角度はどんどん浅くなるので、背景が遠くなっていきます。背景のぼけはレンズ次第のところもあるのですが、それでもその豊かなぼけをきれいに捉えるためには、高い階調性能が必要です。有効約6100万画素というα7R Vならではの豊かな階調性能は、こういった構図のときに真価を発揮してくれます。大きなモニターやプリントで楽しみたい性能です。

―― α7R Vでは、新開発のAIプロセッシングユニットを搭載しており、被写体の認識性能が向上しました。α7R VのAF性能について、いかがでしたか?

α7R V,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/8000秒,ISO2500
α7R V,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/1250秒,ISO800

認識対象として、犬や猫のような動物の「頭」、「体」の認識が加わったことに加えて、一部の草食動物・小動物の認識も追加されたことで、キタキツネが撮りやすくなったことはもちろん、エゾシカやエゾリスにも素晴らしい認識能力を発揮してくれています。今回のAF進化でもっとも革命的な出来事は、なんと言っても「瞳」、「頭」、「体」の認識だと感じています。例えば、エゾリスがオンコ(イチイ)の実を食べるシーンで、実に手を伸ばしている瞬間に瞳が見えなくなっても頭や体をAFが認識してくれてピント位置をエゾリスがいる周辺に留めてくれているので、さっと頭が上がって瞳が見えてくると、頭、そして瞳へスムーズにピント位置が探られていきます。この機能がないカメラで撮影をすると、ピント位置は多くの場合、周囲のコントラストが目立つ葉などに、最悪なときには奧へ逃げていくことになっていたでしょう。この革命的進化は、撮影成功率向上に絶大な効果をもたらしてくれると感じています。また、この機能が、静止画撮影だけではなく、動画撮影でも有効に働くことがうれしいです。

―― α7R Vは新開発の処理エンジン搭載により、従来モデル(α7R IV)に比べ、露出制御と色再現性能の精度が向上しております。これらが活躍したシーンや作品がございましたら教えてください。

α7R V,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/8000秒,ISO200

スッと木漏れ日が落ちるところに顔を出したエゾリス。目まぐるしく露出が変わるシーンの静止画撮影では「ハイライト重点測光」が素晴らしい効果をもたらしてくれます。光の強さに合わせてハイライトが白飛びしないように露出を制御する機能なのですが、その精度の感度が良くなっていて期待とのズレが少なくなっています。その効果もあってのことでしょうか。エゾリスが光のあるところと影になっているとことを出入りしているというのに、エゾリスの瞳や頭、ときに体を被写体認識AFがトラッキングしていました。これはダイナミックレンジの広さ、露出制御の向上、リアルタイム認識AFそれぞれがリンクして機能していたのだと思います。α7R Vを手にしているときに感じるうれしい瞬間のひとつです。

―― α7R Vの手ブレ補正効果はいかがでしたか?

α7R V,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 134mm,F11,1/100秒,ISO100

こちらは、横着して三脚を展開せず手持ちで撮った一枚です。手ブレ補正機能を搭載している最新の純正レンズと組み合わせることで、α7R Vの手ブレ補正は最大の効果を発揮してくれます。とっさに撮った一枚も、後の現像時における大胆なトリミングに耐える写真になっているという点は、撮れ高やバリエーションを多く持ち帰りたいときに大きな安心材料になると思います。

―― 撮影後の写真のトリミングなど、使用されてみていかがでしたか?

α7R V,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/800秒,ISO1250

トリミング前

α7R V,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/800秒,ISO1250

APS-Cサイズでトリミング

高画素のカメラで撮影した写真のトリミングは想像以上に大胆にできるので、重宝しています。APS-Cモードでの撮影は、画角を意図的に狭くするもので、結果として構図の制限をしてしまうことになるので使わないのですが、撮影後に大胆なトリミングは躊躇なくできることにありがたみを感じています。こちらの写真は、α7R Vの9504ピクセルの写真から、これに対するAPS-Cサイズである6240ピクセルでトリミングをしています。6240ピクセルというと、有効約2420万画素であるα9 IIの長辺6000ピクセルより大きいのですから、このピクセル数でのトリミングでも十分に様々な媒体で使用可能です。

―― α7R Vで動画撮影していただきましたが、動画撮影性能に関して感じたことを教えてください。 8Kの世界へRシリーズも足を踏み入れたことがうれしいです。これから8Kという超高画質映像で素敵なシーンを残していきたいという方にはうってつけかと思います。また、4K60Pでの撮影もなんなくこなせるため、様々な撮影で使えるのでありがたいです。 また、リアルタイム認識AFによる動画撮影でのピント合わせに革命的な変化がもたらされたと感じています。これまで野生動物の動画撮影はMFでの撮影が多かったのですが、動物を認識してくれるようになったことで、被写体がこちらを向いて瞳を見せていなくても、頭をしっかりと認識させてくれない時でも、なんとか体には踏みとどまってくれて、確実にピントの位置を維持できるようになりました。しかもワンオペで!!ありがたいです。

―― 最後になりますが、ファインダーや液晶モニターの変化について、撮影されてみていかがでしたか? ファインダーの高精細化はうれしいです。やはり、EVFは「これから撮れるものが見えている」が重要ですから、よりリアルに見えるという点はとても大切だと思います。 ところで、動物の撮影では、動物の目線の高さかそれよりも低いところから撮影したいのですが、バリアングルだとレンズを保持していた左手を外して、液晶モニターを二軸分回転させる必要があって、そんなことをしているうちに被写体がいなくなってしまって、毎回絶望をしていました。4軸マルチアングル液晶モニターを搭載したことにより、良い方向に解決して良かったです。

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