一度好みのクリエイティブルックとカスタム値を決めてしまえば、撮影時に意識するのは露出とフォーカスだけで良いという手軽さが最大の利点。RAWとS-Logで撮影した後は現像やカラーグレーディングに多大な時間を費やしますが、クリエイティブルックはそういったPC作業よりももっと被写体やアングルといった「撮影」に使える時間が増え、結果スキルアップにも繋がると感じました。
クリエイティブスタイルから進化したクリエイティブルックは今までのスタイルに加え独特の色味をもつ【FL】が私のお気に入りです。FLで撮影した画像はレタッチを必要としません。どことなく青みを帯びた絵作りはフィルムで撮影したかのような風合いを備えています。例えば何箇所か移動して撮影する場合、シーンごとにクリエイティブルックを変更して撮影すると、組写真としても組やすくなることは間違いありません。
ソニーのカメラで好評な全10種類のクリエイティブルックがカメラ内にプリセットされており、インスタントにシネマのようなルックを再現する事も可能、ユーザーの好みに合わせた画づくりを選べるほか、選択したモードをベースにさらに独自の画づくりを楽しむこともできるので使ってみてかなり楽しかったですね。
全10種類搭載されたクリエイティブルック。今回はその中の、FL、IN、SHを使用。普段はRAWで撮影、編集ソフトで好みの色味に仕上げるのだが、自身で編集する仕上がりに一番近いものがFLだった。コントラストや彩度、ハイライトなどを細かく設定できるので、編集ソフトを使用せずとも好みの色味に仕上がるのは非常に嬉しい。
すぐれない天候の時や背景色に変化を付けられない時などのイメージが湧きづらいシチュエーション。そのような場合でもクリエイティブルックを使うと、新たなイメージが湧いたり、思いがけないイメージで撮れることがある。細かな設定も変えられるので、より自分らしい一枚に仕上げることもできる。