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フォトグラファー
池谷友秀
SIDE STORY

α Universe editorial team

思わず息をのむ神秘的な瞬間をとらえた水中写真が国内外で評価をうけているフォトグラファ―池谷友秀氏。CDジャケット撮影からファッション、広告写真の分野で活動する傍ら、自身のライフワークとして「コントロール」をテーマに作品を撮り続けている彼に、α7S IIでの水中撮影の魅力を伺いました。

――「コントロール」をテーマに作品を制作している池谷さんですが、水中撮影のノウハウがあれば教えてください。 僕は45度、90度、180度、270度と、天地がわからなくなるくらいにカメラを回転させる撮影が好きですね。あと、モデルを複数にすると、縦のフォーメーションが組めるなど、水中ならではの構図ができあがるのも面白いですね。地上での撮影のように、細かいブレも出ないので、水中での大きい揺れもさほど気になりません。回転させる以外に水中撮影を面白くする効果テクニックといえば、豊かな泡を表現するために被写体に水中に飛び込んでもらったり、キラキラした波を表現するために、ビート板で仰ぎながら、わざと光源を入れたりします。ホワイトバランスに関しては結構難しいのですが、使用するプールによって全然違うので、最終的にはカラコレに頼っています。

――独特な色表現が特徴ですが、ライティングはいつもどうされているのですか? 基本的には水上に太陽があるような雰囲気をつくりたいので、自然光に近いライティングを心がけています。2kwのHMI(メタルハライドランプ)を使用して水面のゆらぎが体に映るようにしています。水中でライティングするよりも上から照らし出す光のほうが僕的には好みです。

――強い光か、それとも弱い光か。作品的にはどのくらいの光の加減が最適なのですか? 場合によっては逆光っぽくすることもあるのですが、作品ではなくCM撮影など、カラーフィルターを使った撮影では特にシャドウ部が潰れちゃうといけないので光を少し抑えめにすることはあります。

――いつも使用しているハウジングは池谷さんなりの仕様があるのですか? これはNauticam(ノーチカム)というブランドのNA-A7IIです。水中ではある程度コンパクトでちょっと重いくらいがちょうどいい感じです。お尻の部分がモニターの関係で重心が上がりバランスがとれなくなるものもあるのですが、これはわりと均一にバランスがとれます。でも何より大事なのはボタン位置。ジョグとボタンの間隔が近いと回しているうちに他のボタンをおしてしまったり。水中では陸上のように丁寧に扱えませんから操作性を重視しています。

――潜っている最中ではどのような機能を変えることが多いですか?また、オート撮影はしないのでしょうか? フレームレートを変えたり、画角を変えたりはします。でも特別にカスタマイズしてボタンを設定するなどはあまりやらないほうです。基本的にライティング設定も一度決めたら固定します。被写体が遠ければ遠いほど青かぶりし、近ければ近いほど青かぶりが少なくなるのでホワイトバランスもオート撮影に頼りきることはありません。魚などではなく人物撮影の場合は肌の色にはとても慎重になります。水中だから青みがかるのは当然なのですが、そのなかでも女性はより艶っぽくみえるようにします。水中に白い物体を入れて、それに合わせようとすると、青みが少なすぎてマゼンタ寄りになってしまうので、逆に人肌でちょっと青みがかっているくらいのイメージになるように、S-Logで撮影しておき、後編集で意図どおりになるようにグレーディングします。

――こういったノウハウは、水中写真家に教わったわけではなくて、ダイビング経験を踏まえたうえで培ったものですよね? 自分自身、底が見えないような深いところでダイビングをすることもあるのですが、そこで見た風景は鮮明に記憶として焼き付いています。構図に関してはそのときに肉眼で見た光景を再現している感じです。見たものを映像にしている感じですね。海底から太陽を見た時の感じや曇っているとき海底の感じなど、シーンはさまざまですが、この体験をせずに似たような表現を真似することはなかなか難しいのではないかと思います。

――池谷さんの映像表現は、これまでと比べて変化してきていますか?さらに目指している理想形があれば教えてください。 趣味のダイビングが高じて始めたので、撮影を始めて間もないころは水中で撮ること自体が何もかも楽しかったです。今はさまざまな経験を経て、自分のなかで少しずつテーマが絞られてきています。これまではファッション性の高い、カラフルな表現をすることが多かったのですが、だんだんとシンプルになってきている気がします。あらゆる余計なものを切り離している感覚です。僕の撮影では、被写体はほぼヌードか、衣装があっても布をまとう程度です。水中では、ハイスピードにしてゆっくり一コマずつ見せることによって髪の動きや泡のあがり方をより幻想的にみせています。そして、なるべくスチールに近い雰囲気を出したいと思っているので、高感度でハイスピード撮影ができるカメラが僕の理想とする映像表現の幅を豊かにしてくれるとうれしいですね。

いけや・ともひで
1974年生まれ。2001年 東京総合写真専門学校卒 2002年 キャラッツ勤務を経て独立 nomadica所属。広告、CDジャケット、ファッション雑誌を中心にスチル・ムービー両方で活躍。International Photography Awardsは過去に2度受賞。
tomohide-ikeya.com

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