川島 小鳥氏 講評
白と黒を基調とした詩情溢れる視点で切り取った、とても印象的な作品でした。正面から人物を見つめるまっすぐな視線、空から捉えた大地の様子、それらの組み合わせにもとても秀でた表現力を感じました。まるで私がそこにいるかのように伝わる、雪国の寒さや厳しさのリアリティ、そして春を撒くという言葉につながる、その中に美しさや喜びを見出す作者の感性が鮮やかです。
志賀 理江子氏 講評
飛ぶ鳥が見たような空からの風景と、地表近く黒い煙のなかで働く人間達、そして、吹雪が顔に吹き付けた瞬間の表情。さまざまな視点を組写真の中で立体的に交差させ、働く人たちの息遣いを写真の中に感じた。自分たちが日々働く現場を写真により多角に捉えること。写真行為と労働が共にあることで表現されたのは、厳しさと共に、広大な大地が、そこに働く彼らだけに見せる表情のような光景なのだと思う。環境の内側からイメージを紡ぐことの意味を強く私に問いました。