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RX×MOUNTAIN RX100 VIで撮る山 谷田 洋史

谷田 洋史

2012年より「地球の楽園〜北海道〜」をテーマに四季を通じて美しい北海道の大地をダイナミック且つ繊細に表現することを心掛け創作活動を行っている。コンセプトは「見たことのある風景の、見たことがない瞬間を」
直近の受賞として、2017 Sony World Photography Awards 「Nature Category Winner」、NATURE’S BEST PHOTOGRAPHY ASIA 2017「Landscape Highly Honored」などがある。
Webサイト:https://www.hiroshitanita.com

北海道を中心に勇壮な風景写真を撮影している谷田洋史さん。これまでRX100 Vをフルサイズ機と並ぶ主力機として使用してきたが、今回24−200mm相当をカバーする高倍率機RX100 VIで慣れ親しんだ北海道の山々を撮影いただき、その感想をお伺いしました。

現在もRX100 Vを使っていますが、RX100 VIは高倍率ズームを採用した代わりに、ワイド端の開放F値はF1.8からF2.8へと暗くなっています。僕の撮影スタイルにおいて、焦点距離の選択肢が増えることと開放F値が暗くなることがどのように影響するのか。撮影に出るまでは、できるだけ感度を上げたくない星空の撮影のことを考えてマイナスに捉えていましたが、撮影後にデータを見返すと、135mm前後の焦点距離での撮影をかなり多用していて、高倍率ズームの恩恵を受けていることがわかりました。1インチセンサーなので、トリミングをしたりデジタルズームをするのではなく、やはり光学ズームで撮影できるのは強みです。そして、高倍率ズームになったことでの解像感の低下を感じることもなく、僕の好きなRX100 Vの描写力そのままに高倍率化しているという感覚を受けました。

よく足を運ぶ支笏湖です。唯一、三脚を使用して撮影した1枚で、ISO3200まで上げ星が流れないギリギリの20秒の長秒シャッターで撮影しています。長秒時ノイズリダクションはオンにしており、これがかなり強力。現像時にひと手間省くことができます。

羊蹄山です。富士山のような形をしているので人気があります。雲が面白いですよね。ワイド端でカメラを少し上に向けて撮影をすると、パースが付き動きのある風景写真になります。このように明るいところで撮るときは背面の液晶モニターが反射してしまうのでEVFの搭載はありがたいです。また液晶モニターの発色がよりよくなり、撮影時の印象とPCモニターで見返したときの色がズレなく、視認性も向上しているように感じましたね。

同じ場所からテレ端200mmで撮影をしてみました。山頂の岩肌や木々がしっかりと解像しています。テレ端で撮影するときには連写をするのがコツです。シャッターボタンを押し込むときにどうしてもカメラが動いてしまうので、連写をしてブレのない写真を選ぶんです。これは歩留まりを高める効果的な撮影方法だと思います。

積丹半島です。ここでもワイド端とテレ端で撮影をしてみました。テレ端の解像感がものすごく伝わる1枚じゃないでしょうか。シャドウ部も岩肌も解像しています。フルサイズのデジタル一眼を使っているとき、わざわざレンズを付け替えてこの写真を撮るかというと、ちょっと僕は撮らないかもしれません。RX100 VIを持っていれば、普段は撮るのを億劫がるようなシーンも残すことができるんです。

道東の硫黄山です。この写真は今回多用した135mm相当付近で撮っています。RX100 Vのテレ端70mm相当だと何が主題かがわからなくなりますし、テレ端の200mmだと切り取りすぎになってしまいます。もちろん撮影場所や被写体により最適な焦点距離は変わりますが、高倍率ズームで適材適所の焦点距離を選べるのはいいですよね。発色も忠実で、グレーとイエローという自然界にはなかなかない色をしっかりと捉えてくれました。

移動中、ガスが出ていたので撮りました。霞の中でも枝などの細かいディテールが出るか、とても興味深かったのですが、2枚目の望遠で撮影した写真には特に写したかった白樺の枝ぶりが細かく写っており感激しました。枝が血管のように見えるのがかっこいいです。

旭岳で撮影しました。これからの季節、雪と紅葉が同時に見られてとても美しい場所です。ここではワイド端からテレ端まで数枚撮影しました。まずワイド端。遊歩道をあえていれることでスケール感を伝えることができます。そして135mm付近だと火口の様子と周辺状況の両方を捉えることができました。そしてテレ端は、美しい稜線を迫力いっぱいに切り取れました。ふだん僕のカメラバッグには12mmから400mmまでのレンズが入っていますが、その美味しい部分を1台でカバーしてくれます。実は400mmは、雲海専用というくらい出番がありません(笑)。山というシーンにおいては、これ1台をメイン機として撮影するというのもアリだと思います。

お気づきかもしれませんが、アスペクト比が3:2のものと16:9のものが混在しているんです。スマートフォンで見てほしいと思う写真は最初から16:9で撮り、トリミングをするのではなく、撮影時に構図をしっかりと決めるようにしています。ファンクションにもアスペクト比切替を割り当てていますね。

振り返ると、RX100 Vでは撮れなかった写真が多いなと感じます。最初は開放F値を気にしましたが、通常の風景写真は絞り込むのがスタンダードなので、自分で言っておきながらですが、全く気になりませんでした。登山は得意ではないので、コンパクトな機材で撮れるものが増えることはとてもありがたいです。今回は動画撮影を行っていませんが、スチールはフルサイズ、RX100 VIで動画撮影という使い方にもトライしてみたいですね。

空の撮影で谷田さんが使用したRX

広角から望遠までカバーする24-200mm(*1)、F2.8-4.5のツァイス バリオ・ゾナー T*レンズを搭載。像面位相差AF方式とコントラストAF方式を併用する「ファストハイブリッドAF」で、0.03秒(*2)の高速AFを実現。複雑に動く動体も捕捉し精度高く捉え続ける「高密度AF追従テクノロジー」や、瞳を検出してオートフォーカスする進化した「瞳AF」機能も装備。

*1 35mm判換算
*2 CIPA準拠。内部測定条件 f=9.0mm(ワイド端)、明るさ EV6.9、プログラムオート、フォーカスモード:AF-A、フォーカスエリア:中央

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