想いをカタチに

ZONE:0 ラウンジ
#未来を共創する

ソニーストアに
ゲーマーの聖地を作りたい
vol.7

第7回目の“My Sony STORY”は、ソニーのINZONE™(インゾーン)をはじめ、GALLERIA(ガレリア)やsecretlab(シークレットラボ)など最先端のゲーミングギアをリアルに体感できるゲーマーズラウンジ『ZONE:0(ゾーンゼロ)』を企画した高木のストーリー。
ソニーストアだけでなく、ゲーミング界をも巻き込む熱い想いに迫りました。

カルチャーショックを受けた、
ゲーミングの最前線。

ゲームボーイにプレイステーションと、時代に合わせてゲームに親しんできたつもりでした。でも、今年のはじめにレッドブルが手掛けるゲーミングスペース「Red Bull Gaming Sphere Tokyo」を訪れる機会があり、とても大きなカルチャーショックを受けました。というのも、自分がそれまで知っていたゲームとはまったく違う、見たことのない光景が繰り広げられていたからです。
高木のポートレート

ゲーマーズラウンジ「ZONE:0(ゾーンゼロ)」を企画した高木

訪れた日は平日の夜にも関わらず、学校帰りの学生や仕事帰りのビジネスパーソンを中心に150人近くの人が集まりものすごい熱気を感じました。半分くらいは10代・20代の男性で、残りは女性と外国人が半々くらいと多国籍で多様。たくさんの人が会社帰りにも関わらず自分のアーケードコントローラーを持参していて、その本気ぶりにも驚愕しました。会場では深夜近くまで熱狂的な対戦があちこちで行われていて、プレイしている人ばかりではなく、それを眺めている人、ゲーマー同士で談笑している人と、単にゲームを楽しむ場というのを超えて、同じ趣味を持つ人同士のコミュニティの場になっていて。暗い空間にゲームの音や歓声が響き渡る独特の空間は、どことなくクラブやフェスのような雰囲気もありました。今のゲーミングはこんなすごいことになっているのかと俄然、興味を持ちました。

ソニーストアに、ゲームを楽しむ方々が
集える場所を提供できないか。

その頃はちょうど、全国のソニーストアの改装を検討していた時期。ソニーがINZONEでゲーミング界に仲間入りしてから約3年が経ち、プロゲーマー以外にも広く知ってもらいたいと思っていたところでした。「Red Bull Gaming Sphere Tokyo」を経験してからというものすっかりゲーミングカルチャーに魅了された私は、自分たちもそのカルチャーを一緒に盛り上げたいという気持ちが強くなっていきました。その想いで社内外の関係者と議論していくなか、次第に“ゲーミングコミュニティ”という方向性が見えてきました。
高木の打ち合わせ
といっても、PCゲームはオンラインでプレイするのが王道。リアルな場に来ていただくためにはどんな場所にしたらいいかという疑問と不安がうまれました。そこからはまた、社内外問わず、多くのゲーミング業界の関係者たちと話をさせていただくなかで、“最高のゲーミング環境を用意する”ということがひとつのテーマになりました。
なぜなら、ゲーミングPCは毎年のように進化していきますし、ゲームによって必要なスペックも異なります。モニター、ヘッドホン、マウスパッドのようなアクセサリーも必要ですし、プロレベルになるとゲーミング専用のチェアやデスクもある。つまり、個人が最高のゲーミング環境を常に整え続けることは難しいということ。であれば、“ソニーストアに来ると常に最高のゲーミング環境でプレイできる”という価値を提供するのがベストではないかと。そこで、ゲーミングPCはGALLERIA(ガレリア)、ゲーミングチェアとデスクはsecretlab(シークレットラボ)と、その世界の最高峰ブランドとタッグを組み、もちろんヘッドホンやモニターは最新のINZONEで揃えました。

また、ゲームセンターは照明を落としてゲームの世界に没入できる環境が好まれます。そのことから、明るい雰囲気のソニーストアの空間とは一線を画し、ストア内の一番奥の一画にレイアウトすることに決定。壁は紫、床は黒、照明の光を抑え、「ZONE:0(ゾーンゼロ)」は別世界であることがひと目でわかるようにしました。
ZONE:0 ラウンジ内装
Secretlab チェア展示

Secretlabのチェアは、ショールームや常設店舗が無いため、ソニーストアが初の常設ショールームに



また、ゲームセンターは照明を落としてゲームの世界に没入できる環境が好まれます。そのことから、明るい雰囲気のソニーストアの空間とは一線を画し、ストア内の一番奥の一画にレイアウトすることに決定。壁は紫、床は黒、照明の光を抑え、「ZONE:0(ゾーンゼロ)」は別世界であることがひと目でわかるようにしました。
ユニフォーム展示

INZONEと製品開発で協業している世界的に名高いプロチーム「Fnatic」選手のユニフォームや、INZONEがスポンサードしているプロチーム「ZETA DIVISION」と「RIDDLE ORDER」のユニフォームも展示

リアルな場にしかできない付加価値を追求する。

リアルな場に足を運んでいただくためのもうひとつの試みが、大会を開催すること。人気の高いゲーミングコミュニティでは毎日のようにさまざまなゲームの対戦が組まれていて、それが場の熱狂につながっていると実感したからです。ただ、そうはいってもソニーストアはゲームだけの場所ではありませんし、大会自体はほかのゲーミングコミュニティでも開催している。ほかと違う魅力をどう作るかが大きな課題になりました。

そのなかでヒントになったのが、ゲームセンターの対戦で見た光景でした。プロゲーマーや上級者たちが、初中級者たちに「もっとこうやったら勝てるよ」みたいなアドバイスを自然な形でしていたんです。ただ、誰もがプロにアドバイスしてもらえる機会に恵まれるわけでもないので、ほとんどの人はプロゲーマーの対戦で勉強したり、実戦で腕を磨く以外の方法がない。そこで思い浮かんだのが、ソニーのカメラ部門のカルチャーでした。ソニーストアではプロの写真家がアマチュア写真家に教える仕組みが出来上がっていて、同じようにソニーがゲーマーのサポートを仕掛けることはできないかという思いが募り、大会開催と同時にプロゲーマーや上級者のコーチングをつけることに挑戦しました。

第一回目は、5月のソニーストア銀座で行われた『ストリートファイター6 ソニーストアカップ』。今回は初中級者を対象にしました。実際、参加者ははじめてオフラインイベントに出た方が圧倒的多数。よくよく聞くと、一般的なゲーム大会は腕に自信がある人が多くて参戦しづらいらしい。初中級の自分でも参加できる、自分が主役になれるという意味でとても喜んでいただけました。
ストリートファイター6 キービジュアル

©CAPCOM CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED.

大会の様子

ソニーストア銀座の一角に会場を作り大会を実施。お客さま同士の対戦ではプロが実況で大会を盛り上げた

そして、ソニーストアならではのコーチング企画は想像以上に好評でした。みなさんとても熱心に質問しているので、第二回目のソニーストアカップ名古屋ではコーチング時間を3倍に伸ばしたほど。「キャラの対策やドライブゲージ管理のコツを教わりました」「自分で見えていない欠点や豪鬼の強いところなどしっかりと教えてもらえて楽しかった」といった声をいただき、コーチングの満足度は非常に高かったと思います。
コーチングの様子

なんとなく感じていた課題を論理的に教えてくれるコーチングは非常に好評で、事前に質問事項を用意してノートに書き留める方もいたほど

コミュニティを育む場となり、ゲーマーの聖地を目指したい。

ソニーストアにゲームをプレイする場所を作ろうとなった当初、実は社内でも大きな議論になりました。本来ソニーストアは商品を訴求し、購入してもらう場であり、ただゲームを楽しむ場ではないだろうと。しかも場所は銀座。ゲーマーに馴染みのある土地ではないですから、本当にここにゲームをプレイする場が必要なのか? という反応もありました。でも私は今回、思い切ってゲーマーが集まるコミュニティの場と定義してでもたくさんのゲーマーに集まってもらいたいという想いのほうが強かった。

というのも、最初に受けたカルチャーショックのなかでずっと心に残っているのが、ゲーミングコミュニティの心地良さだったから。一般ゲーマーたちはみな、普段は学生生活や社会人生活を過ごしている人たちだけれども、内に秘めたゲームに対する熱量がすごい。初対面であってもゲームという共通言語があるからすぐに距離を縮められて、対戦しながら仲良くなったり、情報交換したり、仲間意識がどんどん強くなる。だから実は、多くのゲーマーにとってコミュニティがゲーム以上に大きな存在になっているんです。
それはゲーミング業界も似ていて、『ZONE:0(ゾーンゼロ)』はRed Bullの運営スタッフや元プロゲーマーとの共創で出来上がった場。彼らにしても、GALLERIAやsecretlabにしても、みなゲームへの情熱にあふれていて、ゲーミング界をもっと盛り上げていきたいという想いが強く、同業他社の方たちが惜しげもなく協力してくれる。彼らからするとパイの奪い合いという意識は一切なく、一緒に盛り上げていこうという純粋な気持ち。この姿勢には本当に感激しましたし、自分たちも同じ気持ちでやっていこうと決めた大きな理由でもありました。
プロゲーマーとの打ち合わせ

ゲーミング界をもっと盛り上げるべく、プロゲーマーの方々から多くのアドバイスをもらいながらすすめている。(写真は第一回大会後、プロゲーマーの方々と一緒に次に繋がる多くのアイディアを出し合った場面)

ゲーミング界はまだまだ伸び代があると思います。少し前の時代まで、ゲームは大人には認めてもらえないものでした。でも今はeスポーツをはじめ、地域活性や教育分野にも採り入れられるようになっています。ゲームへの理解をさらに広げて深めるために、ソニーだからこそできる貢献があると強く思うようになりました。たとえば今後、「ZONE:0」では親子で楽しむゲームイベントを構想中です。こういったゲームには縁遠かった方々にも楽しめる場を提供できるのはソニーだからできることだと思います。

ゲームの楽しさはもちろん、ゲーミングコミュニティの魅力を多くの方に知っていただきたいですし、実際に体験していただきたい。そして私たちは、すべてのゲーマーにとって居心地のいい場所になるようにサポートしていきたい。ゲーマーがいつでも安心して集える“ホーム”でもあり、今後は“ゲーミングコミュニティ=ZONE:0”と言われるようなゲーマーの聖地を目指していきたいと思います。
高木とロゴ
関連記事
ZONE:0 ラウンジ

このコンテンツはいかがでしたか?
ワンクリックで教えてください

〈 アンケート 〉
My Sony STORYの感想や、
今後取り上げて欲しいテーマをお聞かせください

  • アンケートの回答には、My Sonyへのサインインが必要です

この記事をSNSでシェアする