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自然に、クリアに、心地よく。シニアの“聞くよろこび”を思って生まれた首かけ集音器「SMR-10」

自然に、クリアに、心地よく。シニアの“聞くよろこび”を思って生まれた首かけ集音器「SMR-10」

高齢化社会が進む中、シニアの活気ある暮らしや社会での活躍が期待されています。
そのような時代に、ソニー独自の技術を活かすことのできる商品の一つが「集音器」です。
音に関わる商品開発で培った高度な技術や、
人に寄り添うプロダクトデザインにおけるノウハウを採り入れて
生まれた首かけ集音器『SMR-10』への思いを開発者に聞きました。

ネガティブなイメージを払拭したい

開発の狙い

― 今回、この首かけ集音器「SMR-10」を開発された経緯を教えてください。

商品企画 田中光謙
商品企画 田中 光謙

田中: ソニーにはICレコーダーの開発で培ってきた高い集音技術があります。その技術を、シニアのためにどう活かしていくかが大きなテーマとなっていました。お客様からのお声もあって、今回集音器の市場に打って出ることになりました。
そこで、我々が持っているオーディオやビデオの技術を使って、「現代的でアクティブなライフスタイルを、エンジョイしていただけるようなソニーらしい商品」に仕立てたいという思いで開発をスタートさせています。

― 開発する上で一番こだわったポイントは何ですか。

SMR-10
既存の集音器のイメージを
変える先進的なデザイン

田中: 集音器が活用されるシーンとして「テレビの視聴」のご要望が多く、特にテレビの音声がクリアに聞こえることに注力して開発を進めました。具体的には、テレビ音声を集音器のマイクで拾うのではなく、テレビから音声信号をワイヤレスで飛ばし、SMR-10で受信・再生することでクリアな音声を聞けるところはこの商品の大きな特長です。集音機能を使う場合にはイヤホンが必要ですが、テレビの音声を聞くときはイヤホンを外していただいて本体に内蔵されたスピーカーで聞くことも可能です。できるだけ負荷の少ないご利用シーンを提案しています。

― 開発はどのように進行していったのですか。

田中: 最初に、シニアの方たちに我々の集音器に対するご要望を伺いました。第一印象や装着感、物量感など、お客様がどこを気にされるのか、具体的なポイントをお聞きすることができました。「スリムに見えるものがいい」「着け心地がよく、ネガティブに見られないようなデザインに仕上げてほしい」「ソニーの音の技術を使って、ぜひシニアの生活の質を向上させてほしい」といったご要望をいただき、商品開発をスタートしました。
そして、いろいろなスタイルの試作品をデザイン担当者と進め、実際にシニアの方に見ていただき、インタビューを行って、このスタイルに決定しました。先進的で若者が好みそうなデザインですが、シニアの方たちからも「こういったデザインのものを着けたい」というご意見をたくさんいただけました。
カラー設定も悩みどころでしたが、季節によって洋服に合わせた“着こなし”を重視する傾向にあることがリサーチや自社のシニア向け商品などから見えてきました。そこで、ホワイトとブラックの2色を設定し、ホワイトには外側にシルバーを入れるなど、非常にデザイン性の高いものに仕上がったと思います。 また、装着性についても、装着時間が非常に長くなりますので、何としても100g以下に抑えてほしいと設計担当者にリクエストを出し、本体は約90gという軽量設計が実現しました。

やさしい孫のように寄り添う気持ちで

UX設計

― UX設計でこだわったポイントをぜひ教えてください。

UX設計 石井千絵
UX設計 石井 千絵

石井: 「やさしい孫」をコンセプトに設計しました。集音器は、聞きたい音を大きくしてサポートするという“思いやりや、やさしさ”から成り立つ、お客様に寄り添うような商品です。そして「自分のため」よりも「プレゼントとして」買われることが多いのではないかと早くから想定していました。ですので「おじいちゃん、おばあちゃん、これからも元気でいてね」という気持ちを代弁できるような商品にしたかったんです。

― その開発者としての思いは、具体的にはどこに表現されていますか。

充電器側にある調整用ボタン類画像
充電器側にある調整用ボタン類

石井: 人によって耳の聞こえ方には違いがありますので、SMR-10をお使いいただくには、初めに聞こえ方の調整をする必要があります。この10分弱ぐらいの操作を「疲れたなぁ、大変だったなぁ」と終えていただきたくありませんでした。むしろ「これで使えるぞ」という期待感をもって終えていただけるようなものにすることを目標に、ユーザーテストを繰り返し、改善を積み重ねていきました。
一例として、調整操作の音声ガイダンスの最後に「お疲れ様でした」という言葉を加えてみたことによって、調整が終了したことが明確に伝わるようになりました。それは「やさしい孫」というコンセプトならではのガイダンスだと思っています。
また、この音声ガイダンスには言葉選びだけでなく、発音のトーンにもやさしさが感じられるように考慮しています。

― ほかにもお客様のことを考えて配慮したことはありますか。

付属の取扱説明書画像
付属の取扱説明書

石井: 取扱説明書も、ユーザーテストの対象としました。ご意見としてお聞きしたことだけでなく、実際に使用していただいている際の表情や、上手く理解できたとき、できなかったときの様子を観察して分かったことを参考に、説明の順番や表現を練っていきました。私たちの目一杯のやさしい気持ちが詰まった取扱説明書ができたと思っています。
当初「取扱説明書が嫌いなのよね」とおっしゃっていた方が、取扱説明書を見ながら調整操作に取り組んだ結果、「この取扱説明書だったら、もう一回できるわ」と言ってくださったこともあり、それがすごく嬉しかったですね。

ソニー独自の技術で実現できた快適さ

音声処理

― 音声処理に関しては、どのようなことを重視して開発されたのですか。

音声処理開発 松本恭輔
音声処理開発 松本 恭輔

松本: 今回の集音器は、日常で長い時間使ってもらうものですので、高音質はもちろんのこと、心地よく使ってもらえることを重視して開発を進めました。
まず挙げられるのは、マイボイスキャンセリング機能です。これまでの集音器だと、自分の声も拾って大きくしてしまい、周りの音が聞こえにくくなるというお客様のお悩みがありましたが、SMR-10ではこの機能により解決しています。
そしてもう一つ、ハウリングキャンセリング機能です。ハウリングとは、よくカラオケなどでマイクをスピーカーに近づけたときに甲高い「ピーピー」という不快な音が増していく現象です。一般的な集音器では、着脱の際や電話をした際に起こりやすくなります。SMR-10ではハウリングを自動で抑えるように設計しましたので、使用中にお客様がハウリングに困らされる事は大幅に減ります。このような“音の快適性”を生み出す施策を積み重ねることで、聞き疲れせず、快適に使っていただける商品ができたと自負しています。

― 高性能なハウリングキャンセリング効果を実現できたのは、ソニー独自のポイントがあるのですか?

イヤホン画像
ハウリングしにくい形状を開発

松本: まずはイヤホンの形です。マイクをどこに配置して、内部構造はどのように作るか。これはハウリングの起きやすさに非常に影響を与えます。この形を少し間違えるとボリュームを数レベル上げただけでハウリングしてしまいますので、そこは音声処理技術を行う担当者と音響部の形状開発を行う担当者とで協力しながら進めていきました。
もう一つは、ハウリングキャンセリングの調整機能です。耳の形状や、装着の仕方など、個人差を認識してどのような方が装着してもハウリングが起きにくい機能を実現できたと思っています。
テレビ会議でのエコーキャンセルといったたくさんの関連技術を持つソニーには、ベースとなるアルゴリズムの開発において底力があると思っています。

― ご自身が今まで他の商品開発をされてきた経験が、SMR-10のどこに生きていますか。

イヤホン画像

松本: いくつかありますが、オートシーンセレクト機能の「うるさい場所ではノイズを抑圧して落とす」「静かな場所では自然な音を聞かせる」機能ですかね。これは、2016年に発売されたMDR-1000Xというヘッドホンの「外音取り込み機能」にあるボイスモードで利用しているものをベースに集音器向けにアレンジを加えました。ハウリングキャンセリングに関しても同様で、ボイスモードのハウリング対策技術をベースに集音器向けの調整や機能追加を行っています。

正しく、心地よく使ってもらうために

デザインと装着感

― やはりこの形状やデザインは特長的です。開発で重視したことは何ですか

プロジェクトリーダー 増田好宏
プロジェクトリーダー 増田 好宏

増田: 「シニアにも使いやすい」というコンセプトが重要である中、開発ではまず「装着性」、なかでも「重量バランス」に注力しました。商品を首にかけたとき、商品の後ろ側があまり重いと、人が少し動いただけで製品が後方へずれて外れてしまいます。そこで首にかけた際に重心が前方にかかるような重量配分で設計し、簡単に外れないようにしました。
また、ボタン類も使いやすいように設計しています。ボタンがたくさんあると迷ってしまいますので、集音器側に設けるのは普段使用する電源ボタンや切り替えスイッチ、ボリュームボタンだけにし、普段あまり使わない調整系のボタンは充電台側に設けました。そして、押しボタンも電源ボタンとボリュームボタンの押し間違いを防ぐため、商品の左右に振り分けて配置しました。
ユーザーテストはもちろん実施していますが、その他にも試作品ができた段階で、設計者たちは自分の親や祖父母に使ってもらい、ボタンの押しやすさや押した感触について意見を聞いていました。それも何回も試して、やっとこの最終形に辿り着きました。

― ユーザーテストの結果から、特に今回の開発に活かされたことはありますか。

増田: 取扱説明書の記載内容についてはとことんこだわりました。「使い方が分からない」というお客様の声があり、取扱説明書を分かりやすいものにしたいと考え、何度も修正と確認を繰り返しました。まず一般的な取扱説明書よりもかなり大きな紙面サイズになっています。文字もシニアが無理なく見える大きなサイズで記述しています。そして、情報の記載順序やレイアウトデザインなども試行錯誤して完成させました。集音器の試作品を家族に試用してもらった際には、ヘッドホンのように頭に載せて着けた人もいたとか。ですので、集音器を装着しているイラストなどを、取扱説明書やパッケージのいろいろなところに載せています。取扱説明書でユーザーテストをこれほど繰り返し、それをフィードバックして、何度も記載内容を変更したという例は過去にあまりないと思います。
また、商品の左右を見分けるために普通のヘッドホンでしたら「L」「R」とするところを「左」「右」と漢字で表記したり、ソニーロゴやイヤホンコードの位置等、装着時に左右が分かる手掛かりをデザインの中に散りばめたりしています。これらは何度もユーザーテストを重ねたからこそできたことだと思っています。
とにかく、取扱説明書だけではなく、音声案内、商品形状といった工夫で、誰でも迷わずに使えることを一番に考えています。

イラスト
パッケージにも装着スタイルが
分かるイラストを掲載
漢字表記
分かりやすいよう、
漢字で「左右」を表記

― そのほかに、SMR-10で注目すべき点やこだわりのポイントは。

折り曲げてコンパクトに持ち運べる
折り曲げてコンパクトに持ち運べる

増田: お客様の声としてあったのが「持ち運んで、使うときに首へかけたい」というご意見でした。そこで、コンパクトに折り曲げられる構造」にしました。また、“格好よく使っていただける”ことが大事だと考え、スタイリッシュなデザインを追求し、最後はコンマ1ミリまでデザイナーと詰めています。そして、この全体の湾曲も着け心地にこだわったもので、複数の人の上半身を3Dスキャンしたデータや、社内メンバーによるさまざまなテストや採点をもとに、もっとも評価の高かったものを最終形状として採用しました。軽くて簡単に着けられ、肩に載せている感じがしない、そんな着け心地を重視しています。

シニアのための工夫、そして思いをのせて

メッセージ

― 最後にお客様に向けてメッセージをどうぞ。

田中: 日常の音をよりクリアに聞け、装着感も非常によいものができました。また、充電台が送信機となってテレビの音声がワイヤレスで聞ける上に本体を折りたたんでコンパクトに収納・充電ができるので、SMR-10をテレビ周りのトータルシステムの一部としても、ぜひ検討していただければと思います。

石井: 私だけではなく、すべての担当者が「やさしい気持ち」を丁寧に織り込んだ商品ですので、ぜひ体験してください。

松本: SMR-10は「自然に心地よく使っていただきたい」という思いで作っています。あまりの自然さに、当然のことと感じてしまうかもしれません。ぜひ一度使っていただき、心地よさを実感されてください。

増田: とにかく「シニアが使いやすい」ことを念頭に設計しています。取扱説明書なども含めて簡単に使えるというところを実感いただければと思います。ぜひ、大切な方へのプレゼントにご検討ください。

田中光謙 石井千絵 松本恭輔 増田好宏

製品紹介

首かけ集音器 SMR-10
首かけ集音器 SMR-10

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