

鉄道絶景+α
第17回天竜浜名湖鉄道(静岡県)
鉄道写真家 中井精也 氏
撮影日:1月5日 14時28分天竜浜名湖鉄道(西気賀〜寸座)
列車とボートのタイミングが合わないと諦めかけたとき、レジャーボートが、まさかのUターンをした。奇跡の出来事に感動。近景から遠景まで高精細に写し取るα1 IIの描写力にうなった1枚
茶畑と浜名湖。天浜線の魅力を写す旅
鉄道写真は車両がメインの被写体だが、車両だけでなく沿線風景も合わせて撮影している。だから1つの路線を撮影するとき、沿線にどんな特色があるのかを考え、その魅力が最も伝わる撮影地を選ぶ。そうすることで無機質なはずの車両も、生き生きとして見えるから不思議だ。今回、訪れたのは天竜浜名湖鉄道、通称「天浜線」だ。日本の大動脈である東海道本線と並行して進む路線だが、浜名湖の北側にあたる奥浜名湖エリアを経由するためか、東海道とはまったく違うのんびりとしたムードが漂う。
そんな天浜線沿線でこだわった被写体は、茶畑と浜名湖の風景だ。茶畑は最も分かりやすく静岡らしさを演出できる重要な被写体だけに、さまざまなアングルから撮影した。手応えがあったのは左に掲載した縦構図の作品。茶畑を望む丘に登り、最初は全体を見渡す構図にしていたが、茶畑の規則的な配列を際立たせるため、畑に正対する構図にした。動体も風景も、共にゆがみなく精緻に記録するα1 IIとG Masterの描写力が、作品にデザイン的な魅力をプラスしてくれた。天浜線のメインといえば、やはり、浜名湖と列車の風景だ。山中を歩いて見つけたポイントでは、昔ながらの家並みと、リゾート地らしい別荘が同居する奥浜名湖エリア特有の風景が広がっていた。それでも「もう1つ要素があればなぁ……」なんてぜいたくなことを考えていたら、なんと奥の浜名湖にリゾート感を演出してくれるレジャーボートが現れた。ただ、少しタイミングが早く、シャッターチャンスには通り過ぎてしまいそう。諦めかけたそのとき、なんと願いが通じたかのように、ボートが列車を追うように急旋回! 「写真の神様は本当にいるのかもしれない……」そう柄にもなくそう思った瞬間だった。
撮影日:1月5日 11時08分天竜浜名湖鉄道(遠江一宮〜敷地)
静岡らしい茶畑の直線的な風景を、デザイン的に切り取った。こんなシーンを写すには、カメラとレンズの両方に周辺までゆがみのない精緻な描写力が求められる
撮影日:1月5日 11時30分天竜浜名湖鉄道(遠江一宮〜敷地)
FE 50-150mm F2 GMを付けてのぞいたら、葉の1枚1枚がまるで茶畑の妖精のようにキラキラと輝いていた。F2の明るさを持つこのレンズでしか表現できない、幻想的な世界だ
撮影日:1月5日 16時38分天竜浜名湖鉄道(二俣本町〜西神島)
おだやかな天竜川の流れと、並行する鹿島橋を入れた構図で撮影した。FE 12-24mm F2.8 GMは、超広角レンズならではのダイナミックさとゆがみの少ない描写を可能にする
撮影日:1月5日 9時27分天竜浜名湖鉄道(原田〜戸綿)
トンネル越しに現れた列車を、FE 600mm F4 GM OSSで写した。開放絞りで撮影したが、前ぼけの美しさもあいまって、圧縮された風景とは思えない臨場感がある
<Pickup LENS>FE 600mm F4 GM OSS
大口径超望遠レンズながら、世界最軽量※となる約3,040gを実現。今回のトンネルの作品では手持ちであったが、快適に撮影できた。高解像で異次元に抜けの良いシャープな画作りが特徴だ。前ぼけの柔らかな描写にもたけており、オールラウンドに活躍する。
※ 35mmフルサイズセンサー搭載デジタルカメラ用の焦点距離600mm F4交換レンズとして。2019年6月広報発表時点。ソニー調べ
<Photo Technique>α1 IIはローリングシャッターによるゆがみがほぼない
アップでも風景的な撮影でも、動体を撮る鉄道写真では、電子シャッター時に車両の形が崩れる「ローリングシャッターによるゆがみ」が最小限に抑えられていることがカメラ選びでの重要なポイントだ。α1 IIは最高約30コマ/秒での高速連写が可能でありながら、ローリングシャッターによるゆがみが少ない。
<絶景EPISODE>一面のみかん畑の中を列車が行く
撮影日:1月5日 12時35分天竜浜名湖鉄道(尾奈〜知波田)
みかんの名産地である三ヶ日付近では、浜名湖をバックに、見渡す限りのみかん畑の中を列車が走る。色彩に乏しい冬の季節だけに、常緑のみかん畑の鮮やかな色彩に癒やされながら撮影した。FE 50-150mm F2 GMの開放絞りで撮影することで、手前のみかんの葉をやさしくぼかして、奥行きを出した
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