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2018年度 日本部門賞表彰式レポート

α Universe editorial team

世界最大規模の写真コンクール「Sony World Photography Awards (SWPA)2018」は、世界200以上の国と地域のプロフェッショナルおよびアマチュアのフォトグラファーから約32万点(前年比+40%)の応募があり、2018年も4月にイギリスのロンドンで授賞式典が開催されました*。続いて、日本では7月1日に日本部門賞の表彰式が執り行われました。今号では表彰式の様子を伝え、受賞作品と受賞者を紹介します。 (*ロンドンでの授賞式典の様子はこちらをご覧ください。)

Sony World Photography Awards (SWPA)は「写真文化の継続的な発展への貢献」を目的に、2007年からソニーが支援しています。 具体的には、(1)プロフェッショナル部門(10カテゴリー)、一般公募部門(10カテゴリー)、ユース部門、学生フォーカス部門の4部門で構成され、写真家それぞれのキャリアステージ、ジャンルに合わせた応募が可能である、(2)世界最大規模のメリットを生かし、受賞作品は世界のメディアで取り上げられる、(3)「特別功労賞」の授与を通じこれまでの偉大な写真家の功績を讃える、の3つの特徴を通して目的の実現を目指しています。
また、2016年度からはプロフェッショナル部門入賞者の中から選ばれたフォトグラファー4人に活動資金を提供するソニープロフェッショナルグラント(奨励金:7,000 USドル)を、2017年度からは学生部門一次選考通過者から選ばれた3人に奨学金3,500 USドルを提供するソニー学生グラントを実施し、受賞後のキャリア確立を資金面からもサポートしています。

日本部門賞は、SWPAにて「National Award」と位置付けられている賞で、一般公募部門(応募総数 約17万点、10カテゴリー)にエントリーした作品から国・地域ごとに優秀作品を選出して表彰しており、今年は62の国・地域で実施しました。2018年7月1日夕方、Ginza Six内会場で行われた日本部門賞表彰式は選出された日本人フォトグラファーをはじめ、カメラ・写真関係の雑誌編集者など総勢約30名を招いて開催されました。 表彰式では日本部門賞の審査員である写真家のハービー・山口氏からトロフィーを、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ マーケティング部門の澤村から副賞のソニー製カメラを授与しました。また、会場内では受賞作品のプリント展示に加え、2018年4月に行われたロンドンでの授賞式の様子や本選受賞作品*をプロジェクターで上映し、内外の秀作を前に来場者間で活発な意見交換が行われました。
(*本選受賞作品はこちらからご覧ください。)

日本部門賞 第1位:鈴木悠介氏
同3位:中澤隆氏
審査員:ハービー・山口氏

それでは日本部門賞受賞作品の解説とハービー・山口氏の講評を紹介します。

日本部門賞 第1位 鈴木 悠介氏 作品名:物語る

© Yusuke Suzuki, courtesy of Sony World Photography Awards 2018

作者の鈴木悠介氏は作品の制作意図を次のように語ってくれました。「この作品は、一人の女性が屋内で読書している様子を撮影したものです。窓から入る西日がかった自然光は、少し硬い光を伴って窓の格子を伝い、美しい影の造形美を描いていました。一方で、窓側から奥へと自然光が届かなくなるにつれて深まる影の中、テーブルスタンドの灯りが辺りを静かに照らしていました。女性を挟んで1枚の写真に滞在する光源の違う空間は、絶妙のバランスで融合し印象的な雰囲気を演出しています。」 ポートレートのプロフェッショナルフォトグラファーである鈴木悠介氏には、副賞として『α7R III』と『Planar T* FE 50mm F1.4 ZA』が贈呈され、その高い描写力を今後の作品制作に生かして行きたいとコメントされました。

ハービー・山口氏の講評
お店の一角でページを何気なくめくる女性をアンニュイな雰囲気を漂わせながら捉えた、素晴らしいポートレートです。女性を浮かび上がらせている窓からの光、また電気スタンドのタングステン光などを意識して、明暗のドラマを描いていることも大きな魅力です。

日本部門賞 第2位 鈴木 淳也氏 作品名:Dondo-Yaki, Tokyo Japan 2017

© Junya Suzuki, courtesy of Sony World Photography Awards 2018

この作品は小正月に東京の多摩川の河原で行われたどんど焼きを撮影したものです。どんど焼きは新年の幸せを願うために、近所の人々が力強く燃え盛る焚き火の周りに集まる日本の伝統的な行事です。
作者の鈴木淳也氏は残念ながら式典に参加できませんでしたが、次のようなコメントが寄せられました。「この日は風が強く、私がいる場所がちょうど風下になったその時、迫り来る炎の熱と飛んでくる灰に恐怖さえも感じ、後ずさりしながらシャッターを切ったと記憶しています。日本には多くの美しい日常や文化が存在しますが、それらは世界に十分に知られていないかもしれません。今回、SWPAという世界の舞台で受賞することができ、私の写真が入口となって少しでも多くの人がそれを知るきっかけになってくれれば幸いです。」副賞には『DSC-RX10 IV』が贈られましたが、その機動力を生かし、作品の幅を広げていかれたいとコメントされました。

ハービー・山口氏の講評
どんど焼きはお正月が明けての平和な行事ではありますが、空中に無数に飛散している黒い灰や炎と画面の手前に女性を取り込んだことで、緊張感がある画面になりました。絵作りの奥深さを改めて感じました。

日本部門賞 第3位 中澤 隆氏 作品名:赤富士上の月

© Takashi Nakazawa, courtesy of Sony World Photography Awards 2018

受賞作品は山梨県と静岡県を結ぶ「猪之頭林道」から、夕日で赤く染まる赤富士と雲の上にポッカリ浮かんだ月を捉えた写真です。もともとは、富士山頂から月が顔を出す「パール富士」の瞬間を別の場所から撮影していたところ、突然富士山頂に沸いた雲に阻まれ、急遽場所を移して撮影されたものです。豊富な撮影経験に裏付けられた月の動きと光線の予測、そして幸運がもたらした一枚です。Takashiとして活躍する作者の中澤隆氏は富士山写真では著名な方で、最近では「National Geographic Traveler」の表紙にも作品が採用されています。副賞として『DSC-RX100 VI』が贈呈され、今後は特にその4K動画性能を活用していきたいとコメントされました。

ハービー・山口氏の講評
大自然の美しさやダイナミックさは刻々と変化し、寸分違わない光景に再び出会うことはあり得ません。雲、月、色合いが素晴らしく、こうした風景に憧れます。先日のブルームーンの月蝕写真を実に多くの人がSNSにアップしていました。文明に翻弄されている人間は、大自然に救いを求めているのでしょうか。 最後に審査員のハービー・山口氏は、「3位の作品に象徴されるように、良い写真とは光の状態を予測できるだけの知識や経験、それを実現しようとする努力、そして最後まであきらめずに動く強い思いがあって初めて撮れるものなのです。」とコメントされ、今回の受賞作品すべてが決して偶然の産物ではないことを強調されました。

「Sony World Photography Awards 2019」について
すでに2018年6月1日から応募を受付けており、同年11月から翌2019年1月にかけて順次締め切り予定です。詳細に関しては、World Photography Organisationのオフィシャルサイトをご覧ください。

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