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野鳥カメラマン 山田 芳文 氏 × α7R III
特集:この一台で、挑む。すべてに応える。

〜その一瞬を逃さず、繊細に。生命力あふれる野鳥の姿を捉える〜

α Universe editorial team

自然の中をたくましく生き抜く野鳥を、さまざまなカメラを片手に追い続けている野鳥カメラマンの山田氏。α7R IIIはどのようなシーンで活躍し、どの機能が活躍したのか。時間をかけて決定的な一瞬を狙った作品を見ながら、カメラやレンズの魅力やその印象を語ってもらいました。

山田 芳文/野鳥カメラマン 「鳥がいる風景写真を必然撮り」と「100種類の鳥よりも1種類を100回」をモットーに野鳥を撮り続ける。撮った写真はカメラ雑誌やバードウォッチングの専門誌、自然保護団体の会報誌などで発表。最新刊は『写真は「構図」でよくなる!すぐに上達する厳選のテクニック23』(エムディエヌコーポレーション)。

約4240万画素の圧倒的な高画質。風景を入れ込むことでそのポテンシャルがわかる

――α7R IIIで野鳥を撮影した率直な感想を聞かせてください。 気に入っているポイントはたくさんありますが、なかでも優れていると感じたのはやはり画質です。僕はこれまでにいろいろなメーカーのカメラを数多く使ってきましたが、α7R IIIの画質は本当に素晴らしいと感じました。約4240万画素という数字に裏付けされる、驚きの解像感を見せてくれましたね。被写体に寄って背景をぼかしたような作品はカメラの性能の差が出にくいのですが、引いて風景を入れ込んだ作品を見ると、その差は歴然でした。

α7R III,FE 24-70mm F2.8 GM 38mm,F8,2秒,ISO160

例えばこの作品。川で魚を狙っているゴイサギとコサギを撮ったものですが、周囲の風景を入れ込むとカメラのポテンシャルがはっきりとわかりますね。フルサイズならではの描写力が際立つ1枚に仕上げることができたと思います。 この作品は右手前にゴイサギ、左奥にコサギ、2羽の鳥を対角線上に置くことで画面を広く見せています。どちらの鳥もよくここに来ることがわかっていたので、最初からこの構図を狙ってカメラをセットしました。時間の経過を表現するためにシャッタースピードは2秒、しかもNDフィルターを付けて撮影しましたが、それでも鳥はこれだけくっきりはっきり写りますからね。川の流れのハイライトも粘っていますし、野鳥もシャープな描写で全体を印象的に見せることができました。

高解像と高い連写性能を両立し、決定的な一瞬を美しく撮り切る

――野鳥撮影では連写もよく使われると思うのですが、連写性能はいかがでしたか? α7R IIIは約4240万の高解像でもAF・AE追従の約10コマ/秒の高速連写が可能です。通常、高画素機は処理スピードが遅くなるので、連写性能はあきらめなければならないところですが、α7R IIIは解像度と連写を両立しているところが素晴らしいと思いました。野鳥撮影では連写性能がものをいうシーンがたくさんありますからね。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/2000秒,ISO200

連写性能が活躍した1枚です。ダイサギが獲物の鮎をとらえた瞬間を撮影したものですが、高速連写を活用することで一番良い形の鮎が写っているものを選ぶことができました。鮎は鳥にくわえられてもピチピチと跳ねるので、目が隠れてしまうことも多くあります。たしか次のコマでは実際に鮎の目は見えませんでしたね。 この作品はとても暑い日に太陽が真上にあるドピーカンの状態で撮影しました。白い鳥をこういう条件下で撮ると、輪郭がジャギることが多いんですよ。でもα7R IIIは自然な解像感で鳥も魚もとても美しく撮れました。本当に良く写りますね。なかには8コマ/秒と10コマ/秒ではあまり変わらないように思う方もいるかもしれませんが、こういう写真を撮るときなど、2コマの差でも大きく感じますね。また、連写中にAFやAEが追従し続けるというのは野生動物を連写で狙う上で絶対に外せないポイントです。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/640秒,ISO400

このライチョウも連写が生きた作品です。ライチョウのオスは6月頃によく鳴くので、鳴く瞬間を狙って撮影しました。しっかり口を開いている瞬間を撮れたのは10コマ/秒の連写ができたからこそだと思います。しかも、羽の一枚一枚まで繊細に描写できていて、白も飛ぶことなくその質感を忠実に表現できました。決定的な一瞬を美しく残せるのがα7R IIIの最大の魅力ですね。

観察やリサーチに時間をかけ、構図を決めたらひたすら待つのが山田流

――山田先生の作品は、鳥の行動パターンがわかっていないと撮れないような作品が多いですが、どのように撮影しているのですか? 僕が野鳥撮影の際に一番時間をかけるのはリサーチです。まずはカメラを持たずに観察することから始めます。しっかり観察すれば先の動きが読めて、必ず良い写真が撮れますから。野鳥撮影では観察なくして良い写真は撮れません。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 183mm,F8,1/200秒,ISO400

このジョウビタキの作品は、構図や鳥の位置や向き、光の方向を考えて、この状況になるまで何日間も待ってようやく撮れた1枚です。焦点距離は183mmなので、比較的近い位置で鳥を待つことになりますよね。だから、まずは撮影せずにカメラを置いておき、鳥にカメラの存在を慣れさせることから始めます。 この時は置きピンだったので、鳥と同じくらいの大きさの箱を置いてピントを合わせ、ピント位置に目が来るまで通い続けました。ジョウビタキがここによく止まることは観察してわかっていましたが、左を向かないと画にならないし、アイキャッチを入れたかったので光の入り方も重要でした。背景の白い部分は桜の花ですが、開花している期間はずっと通い続けましたね。 このように、僕の作品は「構図や構想をしっかり決めて、その状態になるまで待つ」というやり方がほとんどです。だから事前の観察は必要不可欠なのです。 他の作品にもいえることですが、α7R IIIは白が飛ばずに粘ってくれるのがいいところ。左から鳥に向かって直接日の光が入っているので白斑が白飛びしておかしくない状況ですが、白を飛ばないように設定すると目は真っ黒になってしまいます。でもα7R IIIはダイナミックレンジが広く、白が粘ってくれる。だからどの部分も妥協することなく、自分が思い描いた通り作品を撮ることができます。

ミラーショックがないミラーレス機は気になるブレも回避できる

――野鳥を撮影する場合、フルサイズミラーレス機ならではの利点はありますか? 野鳥撮影では、ミラーがないことも有利に働きます。ミラーアップしてから撮影するとシャッターを2回押さなければなりませんが、ミラーアップの必要がないので瞬間を逃さず撮影できます。さらにミラーショックを考えなくて済みますし、サイレントシャッターにすればシャッターショックもないのでカメラによるブレは一切ありません。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 324mm,F8,0.5秒,ISO125

この作品はシャッタースピード0.5秒で撮影しました。拡大するとわかりますが、このくらいのシャッタースピードで撮影しても、顔の部分は全然ブレていません。この作品は「静」と「動」を対比させて動感を表現したかったので、アオサギの顔や軸足はしっかり止めて写したいと思っていました。そうすることで川の流れやバタつかせている片足がより躍動的に見えて、相対する「静」と「動」を同時に表現することができますからね。 アオサギは基本的に待ち伏せ型で魚が近づいてくるのをジッと待つ習性がありますが、どういうわけかこの個体は片足をバタバタさせていました。違うアオサギも同じ場所にいましたがジッとしていたので、このアオサギが少し変わった行動をする個体だったといえます。そこで僕はこの鳥を狙ってこそ「静」と「動」が表現できると思ったわけですね。 焦点距離324mmと、かなり望遠で撮っています。被写体までの距離が遠くなるとカメラ位置から被写体までの空気の層が増えるので、センサーが小さいと描写力が落ちてしまいます。でもフルサイズならしっかり耐えられる。鳥までの距離が遠くても高い解像感が得られるのもフルサイズの利点です。

ぼけ味とシャープさを合わせ持つ野鳥撮影に最適な100-400mmのG Masterレンズ

――撮影では望遠レンズも多用すると思いますが、<FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS>の使用感はいかがでしたか? このレンズはとても好きですね。ぼけとシャープ、相反するものを両立しているところが気に入っています。最近のレンズは解像力に関しては申し分ないのですが、ぼけの描写が固いものが昔より増えているような気がします。特に前ぼけ。絞り11で前ぼけを入れると、ものすごく固い表現になってしまうことが多くて。でも、<FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS>はぼけがとてもやわらかく滑らかで、フォーカスが合っている部分はビシッとシャープに表現できます。専用設計レンズの強みです。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/250秒,ISO500

このゴイサギの作品も、前ぼけがとても上品でいい感じですよね。目の部分にピントを合わせているので、赤い目を印象的に表現できたと思います。背中に付いている水滴の量で、長い時間、川辺で魚を狙って待っていることがわかります。やわらかなぼけが、獲物を狙っている鳥の表情を際立たせていますね。

向かってくる鳥も素早く的確に追いかける秀逸なコンティニュアスAF

――飛んでいる鳥を撮る時は、被写体を追従し続けるコンティニュアスAFを使われると思いますが、追随性能について感想を聞かせてください。

α7R III,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/2000秒,ISO500

これはコンティニュアスAFに設定して連写で撮った作品です。少し意地悪して画面の端の方に被写体を置いてみましたが、しっかり追尾してフォーカスを合わせてくれました。フォーカスエリアが広く、画面のどこに被写体を配置してもAFが効くところはさすがです。この時も、事前のリサーチでこのルートをトビが飛んでくることがわかっていたので、背景がすべてグリーンになるように構図を決めて撮影しました。 α7R IIIは「向かってくる被写体に強い」という印象です。横の動きに関しては、比較的、追随性能が高いカメラもありますが、前後の動きにはまだまだ弱いカメラが多いので。α7R IIIはこちらに向かって飛んでくる鳥を狙っても、しっかりとピントを合わせてくれるので、とても頼りになります。

「必然撮り」をするためにも野鳥の生態や現場のことを深く知ることが大切

――最後に、野鳥を上手に撮りたいと思っている方に向けて、アドバイスをお願いします。 良い写真を撮るには、相手をよく知ることが大切です。鳥の警戒心は種類によって違いますし、同じ種類でも人を恐れる個体もいれば、人に慣れる個体もいます。さらに繁殖期前は敏感になるなど時期によって違う行動をとることもあるので、まずは相手を理解するまで撮影前に時間をかけることをおすすめします。 僕の撮影法は「必然撮り」です。良い写真は偶然では撮ることはできません。鳥の行動を読めるようになり、「この鳥のこういうシーンをこう撮る」と決めておいてこそ思い通りの写真を撮ることができます。いまはネットや本で調べれば知識を得ることができますが、やはり自分で体験して学ぶことに勝るものはありません。それでも、野鳥は気まぐれです。かなりリサーチと観察を繰り返しても思い通りに撮影できていない鳥だっています。僕の場合は13年観察して通い続けても撮れない鳥がいるほどですから。 まずは現場を知り、相手を知ること。行動パターンさえ読めるようになればほとんど撮れたものと同然なので、あとは高性能なα7R IIIに任せてしまえば必ず良い作品が撮れると思いますよ。

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