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映像クリエイターが見た
FX6とCinema Lineの魅力
〜「Inter BEE 2020」オンラインセミナーを紐解く〜

α Universe editorial team

毎年秋に幕張メッセで行われていた、日本随一の音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE」。2020年はオンラインでの開催となり、ソニーからも多数のセミナーが配信された。映像クリエイターとして過去にVENICEやFX9、α7S IIIの製品プロモーションにも関わった江夏由洋氏もセミナーに登壇。ここではセミナーを通して伝えたかったことや、FX6の魅力、Cinema Lineの付加価値などについてお聞きした。

江夏 由洋 氏/映像作家 1998年東京放送(TBS)に入社後、スポーツ局のディレクターとしてドキュメンタリー番組を中心に数多くの中継に携わる。2008年、兄・正晃氏とともに株式会社マリモレコーズを設立し、独立。企画・撮影から編集・配信まで映像制作をトータルに行っている。 オフィシャルサイト
http://marimorecords.com/
http://filterkyodai.com/

Inter BEEのFX6特別企画セミナーで伝えたかったのは
撮影の楽しさとイベントのワクワク感

――今回のセミナーでは、どのようなことを伝えたいと思っていましたか?

伝えたいことは2つありました。1つは「FX6がどんなカメラか」ということ。もう1つは「撮影の楽しさ」です。今回、FX6での撮影を通して僕自身が感じたのは「撮影って楽しいな」ということだったので、セミナーではそれが伝わればいいな、と思っていました。今はこういう時期ですから、僕を含めて多くの映像クリエイターが「うお〜、撮影してぇ!」という気持ちになっていると思うんです。仕事が全部キャンセルになり、撮影できない時期が長かったので現場がとても楽しいわけですよ。だからこそ、撮影の楽しさを伝えて、映像制作に携わる多くの人のモチベーションアップに繋げたいと考えていました。 「Inter BEE」というイベントは、僕からすると年に一度行くことができる「楽しい夢の国」みたいなものです。「こんなのが出た!」とか「こんな、すごいケーブルがあるぞ!」とか言って盛り上がるわけですよ。みんなでワイワイガヤガヤ言いながら、実際にいろいろな製品を手に取って、「あれ買おう」「これ買おう」とワクワクが止まらないイベントですからね。でも今年はそれがなくなってしまい、オンライン開催という形になりました。 もちろん、オンラインでやることにも意義はありますが、やはりフィジカルにモノを見ることができなくなると寂しいものです。ですから今回のセミナーでは「あのワクワクはここにもあるぞ」ということを伝えたかった。FX6の登場によって「みんな、使ってみたいでしょ?」「買ってみたいよね、買えるよね、だからやろうぜ!」という僕の思いが伝わるように意識しました。

やりたいことを全部詰め込んだ作品は
「走る」をテーマに動視点で撮影

――今回のセミナーのためにFX6で撮影した映像作品のテーマやコンセプトを教えてください。

FX6はα7S IIIと似ているところも多いのですが、電子式可変NDフィルターが内蔵されていたり、フレキシブルな液晶モニターであったり、XAVCが撮れたり、バッテリーのスタミナ性能であったりと、デザインを含めてやはりシネマカメラなんですよ。そこで、どういった作品にしようかと考えた時に、「今までできなかったことを全部やろう」と思ったのです。フルサイズの解像感を生かした4K120fpsスローモーションで、さらにジンバルに載せて撮影し、10bit 4:2:2のカラーグレーディングをするなど、このカメラでやりたいこと全部を詰め込むことにしました。そこから「120fpsで撮るなら人の動きが必要だから“走る”をテーマにしよう」、「細かいものが流れていくような画をフルサイズの解像感で表現したいから砂漠で撮ろう」と逆算的に詰めていきました。

FX6で撮影した映像作品

画としてのスタートは「動視点で撮る」ということでした。今まではAF性能に不安があったので動視点での撮影はできませんでしたが、業務機としてのFX6はテストの時点で「使えるAF」だと実証されていましたから。このAF性能をフルに生かして、今回の作品では「今まで出来なかった動視点の積み重ねでつくっていこう」と決めました。

動視点ということで、まずはカメラをジンバルに載せることからスタート。一部、クレーンや三脚を使っていますが、ほとんどのシーンはジンバルで撮影しています。走るシーンでは上のようにカメラマンは片手でジンバルを持ち、一緒に走りながら撮影しましたが、この状態でもAFがしっかり効いてくれますからね。これにはカメラマンもかなり驚いていましたよ。

砂漠でのカットは、どれもフルサイズの解像感が際立っています。走っている女の子が砂を蹴り上げるシーンも、手のひらからこぼれ落ちる砂も4K120fpsで撮影し、非常に精細に、印象的に見せることができました。

新たな時代を感じさせる脅威の高感度性能。
ラストシーンは「カメラの集大成」に

――撮影や編集作業でテンションが上がったシーンがあれば教えてください。

やはり暗い体育館で、暗所環境用の基準ISO12800で撮ったシーンですね。これはテンションが上がったというか、単純に驚きました。現場でもきれいに撮れている感覚はありましたが、ポスティングで初めてタイムラインにのせた時に暗所の画が出ますよね。もちろんS-Log3で撮影しているのでノイズは上がっています。でもグレーディングするとびっくりするほどきれいに仕上がる。これは衝撃的でしたね。

ISO12800が普通に使えるなんて、夢みたいな話です。グレーディングしたらISOの数値が低い画との見分けがつかないくらいですし、ライティングが入っているのでよりきれいに見えるわけです。このシーンは編集していて、「自分の想像を超えた領域に達して、新しい時代が来たなぁ」と思いましたね。フルサイズのセンサーを搭載し、4K120fpsのスローモーションを内部収録できて、AF性能の向上、くらいは想定内でしたが、ISO12800というのは絶対に到達し得ない領域だと思っていましたから。その分、驚きが大きかったわけです。

――そのほかに、印象に残っているシーンはありますか?

一番「すごいな」と思ったのは、女の子が海辺に立っている逆光シーンの階調です。S-Log3の優れた階調性、10bit 4:2:2の良さ、4K120fps、フルサイズセンサーの描写など、αの培ってきた最先端技術がシネマカメラに落とし込まれてこそ出来上がった画だな、と感じました。

しかも画面の隅から隅まで破綻がない。このシーンはFE 24mm F1.4 GMで撮っていますが、開放なので背景がぼけるんですよ。それも含めて、この画はFX6でしか撮れないシーンだと言えますね。この画がラストシーンになりますが、美しいぼけ感、ダイナミックレンジの広さ、逆光でも外さない瞳AFで、作品のラストを飾るインパクトだけでなく、このカメラの集大成も見せることができたと思います。

撮影の裏側

映像業界の流儀が大きく変わる!
シネマカメラではありえなかったAF性能

――実際にFX6で映像制作をしてみて、今までのシネマカメラとの違いを感じた部分はありますか?

やはりAFです。これだけAF性能が良くなると、僕たちつくり手も考えかたを変えるべきではないかと思います。シネマ撮影や映像制作の世界には100年以上続く歴史があるがゆえに「映像を撮る流儀」みたいなものがあります。「フォーカスはマニュアルが基本」もそのひとつです。シネマレンズはAFが効かないからフォーカスにリングを付けて、フォローフォーカスで撮る。このやりかたは永遠に変わらない、と思っていた人が、僕を含めてたくさんいるわけです。しかし、フォーカスはカメラ任せで画だけ決めればいい、という時代が来たわけですから、それに合わせて柔軟に対応しなければなりません。 もちろん、MFにはMFの良さがあるので今後も残っていくものですが、ハイエンドの世界でもAFという武器が使える時代に突入しつつあります。おそらく今、ハリウッドでAFを使って撮っている人はほとんどいないと思いますが、これからはガンガン使えるような時代になる。そんな「新たな時代を切り拓く」という意味でも、FX6のAF技術は革新的です。

――FX6の開発発表時に「Cinema Line」というソニーの新たな商品群が誕生しましたが、「Cinema Line」についてはどのような印象をお持ちですか?

VENICE、FX9、そして新たに登場したFX6。このCinema Lineは僕たちが目指す映像の世界に寄り添っている3台のように思います。もちろん価格は違いますし、やれることもカメラの大きさも違いますが、3台とも「このカメラでしかできないこと」がありますからね。だから目的に合ったカメラ選びができる。隙間なく寄り添う技術をしっかりと並べてきたソニーの技術力、あるいは商品企画への情熱に、僕らはいつも勇気をもらっている感じです。 僕はVENICE、FX9を含めて、今までいろいろなカメラを使ってきましたが、「このカメラでやりたい」とカメラからスタートするプロジェクトはほとんどありません。通常はプロジェクトありきで、「どのカメラで撮ろうか」となりますが、VENICEもFX9も「このカメラにしか撮れない世界を撮ろう」と僕に思わせてくれたカメラです。FX6で撮影している時も、「この新しい技術がクリエイターたちの可能性、創造力を広げてくれる」と感じた瞬間が何度もあり、最高に楽しい撮影ができました。

――江夏さんが思うFX6を含めてCinema Lineの使い分けや、それぞれどのようなユーザーに向いているのか教えてください。

どのゴールを目指すかによって使うべき機材は変わるものです。例えばクライアントから依頼されてお金をもらって作品をつくるプロフェッショナルの現場では、95点よりも100点を叩き出したいわけですよ。となるとVENICEを選ぶのもありですが、当然マンパワーも必要になりますし、バジェットも膨らみます。レンズのレンタル代や宿泊代、移動費などにも関わってくるのでカメラ選びは慎重に行わなければなりません。 ただ、あくまでカメラはツールですから、その人のやりかた次第です。ゴール地点まで徒歩で行くのか、かっこいい自転車で行くのか、電車で行くのか、と同じこと。ひとつ言えるのは、制作意欲を高めてくれるカメラであればなおよし、ということですね。

未来の技術を信じれば、見える世界が変わる。
前のめりでその技術に作品を委ねよう

――映像制作に携わる人にとって、FX6の登場はどのような意義があると思いますか?

シネマカメラを使っているプロフェッショナルだけでなく、映像表現をしている人たちに新しい可能性をもたらしてくれるカメラですね。多様化する機材の中で、もう1つ重要な選択肢が与えられたと言えるのではないでしょうか。 「カメラを使って作品をつくる」「映像表現を追求する」という意味では、今やプロとアマの線引きはありません。ですから正直なところ、α7S IIIでも十分ですし、表現するだけならスマートフォンでも十分かもしれません。でも自分たちが「映像の可能性」を与えられた上で、どういう作品をつくっていくかを考えられるわけですから、このカメラがもたらすものは大きい。だからこそ、世界中の多くの人がこのカメラを手にすることになるだろうと思っています。僕自身もテスト撮影をして、すぐに「買うぞ!」と決めたくらいですからね(笑)。

――江夏さんのような作品を撮ってみたいと思っている人に向けて、最後にメッセージをお願いします。

「クリエイティビティ」は誰もが持っているものですが、それを作品として形にするのはものすごく汗をかく作業です。そのため、考えることはできても、アクションを起こせるのはその中の数%程度。もちろん、仕事だからやらなければいけない人、何らかのモチベーションがあって自分の作品をつくる人、きっかけはいろいろあります。どんなきっかけででも構わないので、まずはアクションを起こすことが大切です。 さらに、未来の技術を信じること。FX6には、未来の技術がたくさん詰め込まれていて、この技術を受け止めてアクションを起こせる人たちにしか見ることができない世界があります。未来の技術を信じる人にしか描けない世界がある、ということですね。つまり、「AFなんて使わないでしょ」、「70万で買えるシネマカメラなんて」と言う人には見えないし、描けないものです。でも「すごいらしいね」、「やってみようかな」と前のめりになって、未来の技術や新しいテクノロジーに自分の作品を委ねれば、きっと今までにない世界が見えてきますからね。僕もみなさんと一緒に、ぜひその世界に積極的に飛び込んでいきたいと思います。

【Inter BEE 2020 オンラインセミナー アーカイブ配信中】 Inter BEE 2020会期中に開催していた多彩なオンラインセミナーを期間限定でアーカイブ配信しています。FX6特別企画のセミナーもアーカイブ配信していますので、ぜひこの機会にご覧ください。

※オンラインセミナー アーカイブ配信の視聴には登録が必要となります。 ※2020年11月18日(水)〜2020年11月20日(金)開催のオンラインセミナーにお申し込みいただいた方は登録不要です。

◇Inter BEE 2020 オンラインセミナー アーカイブ配信の視聴はこちら Inter BEE 2020 スペシャルサイト https://www.sony.jp/professional/inter-bee/2020/ ◇配信期間 2021年2月26日(金)まで

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