風景写真の撮影の合間に動画も撮ってみよう 〜α7R IVで撮る4Kの記憶〜 写真家　井上浩輝 氏

これまで様々な北海道の自然風景や野生動物を撮影されてきた写真家の井上氏。 今回はα7R IVで撮影する動画の魅力を作品とともに語っていただいた。

こんにちは、写真家の井上浩輝です。僕が住む北海道の中央にある上川盆地の冬はひどく冷え込む朝があり、氷点下15度以下になると氷結した空気中の水分に朝陽が当たってダイヤモンドのように輝きます。そう、ダイヤモンドダストと呼ばれる現象です。オーロラよりも出現率が低いとも言われるダイヤモンドダスト。出現しそうな日の前の晩は、楽しみでなかなか寝付けないものです。 さて、キラッキラで美しいダイヤモンドダストをどのカメラで撮り残そうかと考えると、やはり高画素機で！と思うものです。そう、αシリーズ最高の有効約6100万画素を誇るα7R IV。圧倒的な解像性能と階調性も兼ね備えるこのカメラで、風景写真の撮影を楽しまれている方もきっと多いことでしょう。 凍てつくような冬の朝、このα7R IVを手にダイヤモンドダストの撮影をしました。極低温下でも高容量バッテリーのNP-FZ100は不安な挙動なく、カメラはいつも通りに動作、非常に安心できます。α7R IVの解像感と豊かな階調性は、樹氷や細かな氷の粒のディテールと朝陽を浴びて輝く氷の粒が光ぼけになった部分のグラデーションの双方をおどろくほど素晴らしい画質で写し残すことができて、とても気持ちがいいです。

様々なカットを静止画で撮影する中、今回はカットとカットの合間に動画も撮影していくことに。α7R IVは、モアレやジャギーが少なく、ディテールの再現性や解像感に優れた高解像4Kでの動画記録ができるので、帰宅後、4Kブラビアで再生してあたたかい家の中でも楽しもうというわけです。 ここで気をつけたいのが、動画撮影時のシャッター速度。ダイヤモンドダストの撮影時、多くの場合、光ぼけを大きく見せるために絞りを開放または開放近くで撮影するのが一般的です。日の出直後とはいえ、朝陽を浴びて輝く氷の粒が舞うダイヤモンドダストはまぶしいもので、写真を撮影するときのシャッター速度はF2.8だと1/2000秒あたりになります。もし、この速いシャッター速度でそのまま動画を撮影してしまうと、カクカク、パラパラした不自然な見え方の動画になってしまいます。そのため、NDフィルターというレンズに入る光の量を減じるフィルターを使用して、シャッター速度を1/60秒あたりまで遅くすることを忘れてはなりません。

今回は、様々な静止画カットを撮影した直後に、そのカットの画角でカメラのモードを動画モードに変更、レンズの前にNDフィルターを装着して、動画を撮影しました。動画の撮影時間はそれぞれ30秒ほど。これをいくつか撮り残していって、帰宅後に動画編集ソフトのタイムラインに並べて音楽をつけるのです。スライドショーをつくる要領とほぼ同じ感覚とも言えるかもしれません。それがこちらの動画。再生時はぜひ4Kでの再生をしてみてください。氷点下23℃の氷たちの舞を楽しんでいただければ幸いです。

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α7R IVで撮影した4K動画の楽しみ方

撮影した4Kの動画を最も簡単に大きく見るためには、α7R IVをHDMIケーブルで4Kブラビアに接続して視聴する方法があります。4Kブラビアの画質設定で好みの画質に調整して視聴するのも良いかもしれません。また、今回の記事でご紹介した動画のように、PCを使って好みに編集した動画を作って視聴するのも楽しいものです。素敵な静止画を撮ったあとにそのまま少しだけ動画を撮影して、みなさまの素敵な写真を動く思い出にして残していきましょう。