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光と影を追いかけて。 瞬間を逃さず表情豊かに捉えるα7C フォトグラファー 加藤 光 氏

α Universe editorial team

ご本人の性格そのままの優しい視点で、やわらかな作品を紡ぎ出すフォトグラファーの加藤光さん。軽量コンパクトなフルサイズモデルα7Cは、「カメラ機材はなるべくコンパクトにしたい」という加藤さんの願いを叶えるカメラ。今回はα7Cと単焦点レンズで撮影された作品を見ながら、機材の魅力や加藤さんの作品の世界観について伺いました。

加藤光/フォトグラファー フリーランスフォトグラファーとして活動、国内・国外問わず全国を飛び回る。人や景色はもちろん物撮りなど幅広く撮影。光を最大限に掛け合わせた写真を得意としている。マガジンハウスの雑誌『Hanako』で旅の記事を連載中。 Instagram:https://www.instagram.com/_hikari_____/ Twitter:https://twitter.com/_hikari_____

すぐに構えて撮れる瞬発力を大切にし、 撮りたい一瞬を捉えるのが私の撮影スタイル

――加藤さんの作品はやわらかな雰囲気が印象的ですが、撮影時に意識していること、大切にしていることはありますか?

私は光と影が印象的な写真が好きなので、その部分は意識して撮影しています。光はすぐに表情を変えてしまうので、その時にしか撮れないものを撮る、という瞬発力も大切にしています。最近はレンズキャップを外した状態でカメラを常に近くに置き、撮りたい時にサッと撮れるようにしています。最近は一番撮りたい被写体が娘なので、ちょっとした表情や初めてするような動きもすぐに撮れるようにしたいと思っています。 作品づくりの上では、自分らしさが出るように心掛けています。具体的には、フワッとした感じでもなく、シャープな感じでもなく、その中間を目指している感じです。私はフィルムカメラが描く風合いが好きでカメラを始めたので、色味もノスタルジックというか、フィルムライクな雰囲気に近づけるような調整をしています。その色合いにも私らしさが出ているのかもしれません。

――今回、撮影に使用したα7Cの印象を聞かせてください。

発売した時は「世界最小・最軽量*」というキーワードがあり、それがとても魅力的でした。先ほども言ったように私がカメラ選びで重視するのは、「軽くて、すぐに出して撮れる」という部分ですから。さらに、カラーバリエーションがあるのもいいですね。上面部分がシルバーカラーのものはクラシカルなフィルムカメラのようで見た目もかわいらしい。デザインが自分好みだとカメラを持っただけでテンションが上がるので、α7Cはこういったところまで配慮されていると感じました。 機能面ではリアルタイム瞳AFがいいですね。しかもあらかじめ個人の顔を登録しておくと、登録された人を優先してピントを合わせてくれる「登録顔優先機能」もあるので、娘を撮りたい私にはとてもありがたいです。さらに、我が家の猫もよく撮るので動物対応のリアルタイム瞳AFがあるのもうれしいところ。人、猫と被写体が変わっても瞳のピント位置を自動で的確に捉えてくれますからね。あとはタッチトラッキング機能。追尾させたい被写体にタッチするだけで勝手にピントを合わせ続けてくれるので、私の撮影スタイルはずいぶん変わりました。 私は撮りたい時にすぐに撮れるように、出かける時も機材は常に身軽にしています。荷物になる三脚はあまり持ち歩かないので、優秀な手ブレ補正機能も大活躍。朝夕といった暗い時間帯に撮るのも好きなのですが、それでも手持ちで安心して撮れるくらいです。

* 光学式ボディ内手ブレ補正機構搭載のフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラとして。2020年9月時点。ソニー調べ

主役を引き立てて立体感を生み出す やわらかく、なめらかなぼけ味が魅力

――ここからは作品を見ながら話を聞かせてください。下の作品は花の美しさが際立って見えますね。

ウェディングフォトのお花ですが、花にぐっと寄ることで立体感が出るように写しました。ぼけ味がとても滑らかで、ふんわりとしたやわらかい背景があることで主役の花がより印象的に見えます。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/60秒,ISO400

この作品を撮影した「FE 50mm F1.2 GM」はF1.2という明るさが魅力のレンズです。今までF1.2は使ったことがなかったので、少しの差でどのくらい違う表現ができるのだろうと思っていましたが、この立体感は未知の世界。驚くほど立体的に表現できて、ブーケも奥行きがあり、なめらかなぼけの中に浮かび上がるような素敵な写真を撮ることができました。 色彩表現も細かいグラデーションまで再現できていて、中央のバラ一輪だけ見てもとてもきれいです。階調が豊かで色乗りもよく、再現性も高い。少しイメージを変えたいと思い、撮影後にオレンジをやや強く調整しましたが、色の解像度も高いため思い通りの表現ができました。 ぼけ表現で言えば、下の作品もお気に入りの一枚です。自宅で娘を撮ったものですが、窓の外のグリーン、レースのカーテンなどはやわらかくぼけて、主役の娘を引き立ててくれています。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/160秒,ISO64

部屋の中と外を一緒に撮ると、明るさの違いから外が白飛びしたり室内の人物が暗く写ってしまったりするのですが、どちらもしっかりデータが残っていて思い通りの作品に仕上げることができました。光の感じもきれいに出て、ぼけ表現の美しさも強調されているように思います。

ピント合わせは安心してカメラまかせにできる ポートレート撮影ではリアルタイム瞳AFが活躍

――美しいぼけ表現はポートレート撮影でも生きているように思いますが。

そうですね。下の作品は娘が笑った瞬間を捉えた一枚ですが、落ち葉のじゅうたんのぼけ感がとてもきれいです。カメラはいつも持ち歩いているのですが、たまたま散歩に出かけた公園がいい感じに紅葉していたので撮ってみました。娘を連れて出かけるとただでさえ荷物が多くなるのですが、α7Cくらいコンパクトで軽いと持ち歩くのも苦になりません。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/800秒,ISO80
α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/500秒,ISO80

手に持っていたクローバーを寄りで撮影。こんなにかわいらしい一瞬も逃さずに撮れるのはいつでも気軽に持ち歩けるα7Cならでは、と加藤さん。 ポートレート撮影の時は、リアルタイム瞳AFも便利です。下はウェディングで友人を写したものですが、コミュニケーションをとりながら撮影を進めました。そうするとリラックスしていい表情が撮れますからね。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/60秒,ISO400

話をしながら撮ろうとすると撮影に集中できなくなるものですが、α7Cならピント合わせはリアルタイム瞳AFにまかせてしまっても安心。ノーファインダーで撮ることもありましたが、それでもしっかり瞳にピントを合わせてくれました。この時は横顔を撮っていますが、最初に両目が見える状態でピントを合わせていれば、横顔になっても瞳を追い続けてくれます。

高い解像感、豊かな階調、広ダイナミックレンジ。 圧巻の表現力を持つフルサイズ機

――風景写真が何点かありますが、風景撮影でのカメラの印象はいかがでしたか?

α7Cはコンパクトサイズながらフルサイズのセンサーを積んでいるので、細かな部分までしっかりと写し取る高い解像力を感じました。さらに、空のグラデーションまで美しく表現する豊かな階調、白飛びや黒つぶれがなくしっかりとデータが残るダイナミックレンジの広さなどもフルサイズ機ならではです。

α7C,FE 35mm F1.4 GM 35mm,F1.4,1/1250秒,ISO200

上の作品は北海道のトマムに出かけた時、早朝に宿泊していたホテルから撮ったものです。朝起きて窓を開けたら景色がとてもきれいだったので、すぐにカメラを構えました。下のほうに写っている木々や背景の山は黒つぶれしそうな感じですが、細かな部分までしっかりと描写してくれました。暗く見える部分にも黒の濃淡が残っていて、それが風景を立体的に見せてくれているような気がします。こういったシーンで単焦点レンズしか持っていないと寄ったり引いたりできませんが、解像度の高いカメラなら「近づきたい」と思った時にトリミングできるのもいいところ。トリミングしてもある程度の解像感を保つことができるので、単焦点レンズをメインで使う私にとってはとても助かります。 下の作品も北海道のトマムでのワンシーン。牧場にたわむれる牛を夕陽越しに撮りたいなと思って出かけたのですが、車で走っている間に夕陽がどんどん沈んでしまって。牧場には間に合わないと思い、「いいところがあったら撮ろう」と途中で撮影した一枚です。

α7C,FE 35mm F1.4 GM 35mm,F1.4,1/5000秒,ISO64

ぽつんと張られたテントが逆光の夕陽に照らされていて、「立体感があってきれいだな」と思い撮影しました。逆光で撮影すると青空が真っ白になってしまったり、雲も表現できなかったりするのですが、それがまったくありません。雲も木々もディテールまでしっかり再現していて、仕上がりを見て驚いたほどです。 上の2つの作品は「FE 35mm F1.4 GM」で撮影しました。私は35mmの焦点距離が好きでよく使うのですが、このレンズはぼけがとてもなめらかで本当にきれい。画に淀みがなく、色崩れがまったくないのでとても編集しやすく感じました。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/5000秒,ISO200

光に透けた緑がきれいだと感じ、公園で撮った作品。こちらも逆光状態だったため芝生部分の白飛びを心配しましたが、編集時には芝生の色もきれいに再現できました。

ローアングルでの縦位置写真も楽に撮れる 可動域の広いバリアングル液晶モニター

――α7Cで撮影していて、便利だと思った機能はありますか?

私は娘や猫を撮る時、目線を合わせるためにローアングルで撮ることが多いので、バリアングル液晶モニターは本当に便利です。α7 IIIなどに採用されていたチルト可動式液晶モニターは上下にしか動かすことができなかったので、ローアングルでの縦位置がとても撮りづらかったんです。でもα7Cで初めて左右にも回転するバリアングル液晶モニターが採用されて、縦位置でも楽に撮ることができるようになりました。 例えば、下の作品。猫の目線に合わせて床に置いて撮っているので、かなりのローアングルです。この時はカーテンに差し込む光がきれいで、縦位置にしてカーテンも大きく入れ込んだ構図にしたかったので、バリアングル液晶モニターが大活躍。楽な姿勢で撮ることができたので、撮影に集中できました。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/320秒,ISO100

猫の撮影では動物対応のリアルタイム瞳AFも欠かせません。猫の瞳にピントを合わせるのはとても難しいので、かなり重宝しています。下の作品はレースのカーテンで片目が隠れていますが、この状態でも動物対応のリアルタイム瞳AFが効いてくれました。猫は瞳の色によってかなり印象が変わってしまいますが、α7Cは色も忠実に再現してくれます。光に透けた繊細なブルーの瞳も見たままの色で、思い通りに仕上げることができました。

α7C,FE 50mm F1.2 GM 50mm,F1.2,1/400秒,ISO125

α7Cを使うことで兆しが見えた。 今後は新たに動画作品にもチャレンジしたい

――今後、α7Cでどのような作品を撮ってみたいと考えていますか?

今までは難しいと思って動画作品にはなかなか踏み出せずにいたのですが、α7Cなら撮れそうな気がするので挑戦してみたいと思っています。他のカメラで動画を撮ることはあったのですが手ブレがひどくて、「三脚を使わないと話にならない」と思って敬遠していたんです。でもα7Cで撮ってみたら、AF性能は素晴らしいし、手ブレ補正も優秀。これなら動画も撮れるかもしれないと、α7Cを持ったことで一歩踏み出せた感じです。新たにチャレンジしてみたいと思わせてくれたこのカメラに感謝ですね。

――普段はスマートフォンやコンパクトデジタルカメラで撮影しているユーザーが、フルサイズカメラを使うことで、どのような変化があると思いますか?

私は文章を書くことや言葉にすることが苦手なので、写真が自分を表現する最適なツールだと思っています。見る人によって感じかたは違うかもしれませんが、自分の思いを伝えられることが写真の魅力のひとつ。ですから、その思いをしっかり伝えるためにもレンズ交換ができ、表現の幅を広げてより自分らしさを出すことができるフルサイズカメラをおすすめしたいです。 よく「最初に買うレンズは何がいい?」という質問をされますが、ぜひとも単焦点レンズを選んでほしいと思います。スマートフォンでは撮ることができないぼけ表現ができますし、とにかく写真が上手くなった気分になれますから。いい写真が撮れればモチベーションも上がるので、単焦点レンズは1本持っていてほしいですね。私のおすすめは主役の被写体だけでなく全体の空気感まで写し取れる35mmです。

――加藤さんのような作品を撮ってみたいと思っているαユーザーに向けてアドバイスをお願いします。

まずは日常を撮るところから始めるといいと思います。いいと思った瞬間に撮ることを繰り返していけば、自然と良い写真を撮れるようになるものです。ですから、常にカメラを持っておいて、撮りたい瞬間を逃さないことが大切だと思います。また、写真を始めると今までに見えなかったものが見えたりして、生活も豊かになるもの。α7Cは簡単にきれいに撮れる機能が満載なので、ぜひ気軽に挑戦して写真ライフを楽しんでほしいですね。

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