
2025年8月30日(土)、ソニーストア名古屋にて『ストリートファイター6(スト6)』の対戦会が行われた。会場となったソニーストア名古屋は市営地下鉄栄駅より徒歩4分の好立地にあり、ソニー製品を体験できるショウルームを兼ねたソニー直営店舗だ。その一角が対戦スペースとして開放された。

2025年8月30日開催
MATSU
最高MR:2000
他タイトルでのプロ活動や海外大会を回った経験を活かし、「ストリートファイター6」では本格始動からわずか1actでMR1985に到達。現在のactではLegendを維持することを目標として活動中。その実績と経験をもとに、初心者の上達を全力でサポートします!
しみそ (Shimiso)
本名:清水 草太 最高MR:2250
17歳の時に『ストリートファイター5』で初めて格闘ゲームに触れる。2024年10月に行われた『BATTLE ARENA TOKUSHIMA 2024』で優勝し、賞金70万円と共に日本で82人目となる"ストリートファイター6部門JeSU公認プロライセンス"を獲得。現在はプレイヤーとして活動しつつも、毎週東京都中野区で行われている『Level Up Thursday』にて大会の実況解説や大型大会の運営スタッフ、講習会でのコーチング活動など多岐に渡り活動中。

2025年8月30日(土)、ソニーストア名古屋にて『ストリートファイター6(スト6)』の対戦会が行われた。会場となったソニーストア名古屋は市営地下鉄栄駅より徒歩4分の好立地にあり、ソニー製品を体験できるショウルームを兼ねたソニー直営店舗だ。その一角が対戦スペースとして開放された。

今回の対戦会に参加できる条件は2つ。『スト6』のランクマッチでのランキングがマスター未満(ルーキーからダイヤモンド)であり、My Sonyのアカウント登録をしていることだ。
対戦形式はダブルエリミネーショントーナメントで、まず全員が「勝者側(ウィナーズ)」に入り、ここで負けると「敗者側(ルーザーズ)」に移動する。敗者側ではもう後がなく、ここで負けたら敗退。最後は、勝者側を勝ち抜いたプレイヤーと、敗者側を勝ち抜いたプレイヤーが決勝で戦うことになる。勝者側の選手はまだ一度も負けていないため、敗者側の選手は2回勝たなければ優勝できない。試合数はBO3(2本先取)で行われる。

対戦会の開始と同時にトーナメントがスタート。いきなりトーナメントを行うことで、前情報なしでの対戦となり、純粋な力勝負が展開される。
今回の参加者が使用するキャラクターはルーク、E.本田、豪鬼、ジェイミー、ラシードと、バラエティに富んだ組み合わせとなった。今回のレギュレーションではルーキーからダイヤモンドまで参加できるため、ランク差が出る対戦になるかと思われたが、どの選手も練度が高く、戦っている様子ではランク帯の判別ができないほど。
対空制度抜群のジェイミーや圧力の高いE.本田など、それぞれのキャラクターの強みや魅力を引き出しており、ダイヤクラス以下の初中級者イベントとは思えぬ、熱い戦いを見せてくれた。ほとんどの参加者がオフラインイベント初参加で、人前でプレイする緊張感の中、実力を発揮できていたことも驚きだ。
実力が拮抗する中、最後まで勝ち抜いたのはラシード使いのドリブルゴリラさん。ラシードらしいトリッキーな動きと、的確なコンボ。そして、ゲージを2つ溜めて使用できるスーパーアーツのイウサールを見事に使いこなしていた。特にコンボ性能の高さとコンボ選択の的確さについては、マスタークラス並。効率良くドライブゲージを使いバーンアウトを回避する運用のうまさとSAゲージを無駄に溜めておかず、しっかりと使い切るゲージ管理のうまさも見事といえた。
対戦会を最後まで勝ち抜いたドリブルゴリラさんは、「イベントは今回、講師を勤めているしみそ選手のXのポストで知りました。最初は軽い気持ちで参加したのですが、出るからには勝ちたいと思い、集中して戦いました。対戦会やオフラインイベントの参加も初めてです。1回戦や決勝戦などあまり意識せず、目の前の試合に勝つことを念頭においたのが良い結果につながったのだと思います。試合としては、ミスが多く、倒しきる場面を逃していました」と悔しそうな表情を見せた。
また、対戦会について尋ねると「自宅でプレイする時は、ゲーミングモニターを使っているのですが、その前は32型のテレビを使っていたので、未だにテレビ視聴の距離でプレイしています。なので、今回もちょっと離れてプレイしていました。ヘッドセットは普段していないのですが、装着してみて遮音性の高さは驚きました。これはゲームに集中できますね」と語った。

ソニーストアカップでは、講師のMATSU選手としみそ選手からコーチングを受けられ、今後のプレイに活かせるアドバイスがもらえる。試合の結果やコーチング中のプレイから即座に必要とすることを見極め、的確な指導を行っていた。参加者からも普段のプレイからの悩みやアドバイスを求めることもあり、それらを解消するコーチングは、参加者にとって大変有意義な時間となった。
コーチングを受けた参加者は、「今回のソニーストアカップが初めてのオフラインイベントで、コーチングも初めて受けましたが、思った以上に『スト6』が分かっていなかった、知らないことが多いなと感じました。実際に教わってやってみたら、難しいことではなく簡単なこともありました。知っていればもっと楽に戦えるので、とても気づきのあるコーチングでした。さらに『スト6』が好きになりました」と満足気な印象だった。
もう一人の参加者は「講師の方が、私がトーナメントで戦っているところを見てくれていて、そのプレイを振り返りながらアドバイスをいただけたので、驚きました。とても的確で選択肢の幅を拡げてくれました。自分が使っているデバイスと操作についても質問したのですが、その悩みも解決しました。今回、イベントに参加した理由の一つが、INZONEの試遊をすることでした。実際に触ってみて、自分が揃えているデバイスと比べて段違いでした」と笑顔を見せた。
プレイしている人の本質を見極め、的確にアドバイスし、難しいことをさせるのではなく、簡単でも効果的である方法を伝えるのは、さすがトッププレイヤー。講師の二人にも対戦会の感想を聞いた。
MATSU選手は、「先日、ソニーストアカップが銀座で行われたのですが、前回は、コーチングの時間が短かったのですが、今回はしっかりとコーチングができ、参加者の方たちと仲良くなれた気がします。最近のプレイヤーは皆さん上手ですよね。ダイヤ帯の人たちとこれまで対戦する機会がほとんどなかったのですが、もっと基礎から指導するのかと思っていました」と参加者の実力に驚いた様子。
続けて、「対戦会とか大会には良く行くのですが、ソニーストアは建物も雰囲気も凄く上品ですね。こんなところ対戦会やるんだって思っちゃいました(笑)。ストアのBGMで『スト6』の曲が流れていて一体感があったのはよかったです。実は私はデバイスオタクと言えるほどデバイスに興味があるんです。いろんなメーカーや製品を試した結果、個人所有が全部INZONEになったほどです」と語った。
しみそ選手は「コーチングの時間が短いと伝えきれないことも多いのですが、今回はたっぷり取れたので、充実度が高かったのではないか思います。選手の皆さんの印象は、情報を得る手段がたくさんあるので、色々なことを吸収していますね。もちろん足りない部分もあるのですが、『好きなところを伸ばせている』のは、良いところだなと思いました。コーチングがメインだといきなり指導することになるんですけど、今回は対戦したうえで負けた直後にコーチングを受けるので、反省点が明らかになっており、そこを中心に指導してみました。この方法は結構合理的なんじゃないかなって思います」と印象を語った。

対戦会後は、講師と参加者がチームに別れて紅白戦。終了時間いっぱいまで技を磨き合い、意見を交わしていた。参加者も講師にとっても満足度と充実度が高かったと言えるソニーストア名古屋での対戦会。今後も参加者たちの熱戦を期待したい。