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沼澤茂美/天体写真家 驚異の天体ショーの決定的瞬間を
捉える

〜日食・月食・流星群撮影に強いαシリーズ〜

α Universe editorial team

優れた高感度特性や小型軽量ボディ、ブライトモニタリング機能など、αシリーズの諸性能が星空風景写真にもたらした影響が大きいと前号で触れた(詳しくはコチラ)が、カメラのポテンシャルが作品の質を左右する天文現象の撮影においては、より強く影響を与えるといえるだろう。 今号では、1月31日に日本で観測できる約3年ぶりの皆既月食に先駆けて、αシリーズでの皆既日食や月食、流星群の撮影について紹介する。

沼澤茂美/天体写真家 新潟県生まれ。天体写真、天文・宇宙関連のイラストレーション作品を多数発表。「月刊 天文ガイド」をはじめ、天文ジャンルの雑誌・書籍で執筆活動、作品発表を精力的に行っている。NHKの科学番組の制作や海外取材、ハリウッド映画のイメージポスターを手がけるなど広範囲に活躍。著書多数。

コロナの再現に最も適したカメラ

皆既日食と月食の撮影には、サイレントシャッターによってシャッターショックがなくなったことが大きく貢献しています。これらの撮影では1/30秒〜1/2秒といった、シャッターショックがもっとも影響する(シャッターショックによって画像がブレやすい)露出時間で撮影するため、それをいかに回避するかが従来の大きな問題でした。特に、一つの赤道儀架台(天体を自動追尾することができる特殊な雲台)に複数の望遠鏡、カメラを取り付けることが多く、相互のカメラのシャッターショックによる振動の干渉がなくなったことが大きな恩恵です。
また、圧倒的な階調特性によって、今までは困難だったコロナ(皆既日食に見ることができる太陽のまわりに広がる希薄な大気)の階調とディティールや、皆既月食の欠け際の豊富で複雑な色の再現が可能になったことが上げられます。

「アメリカ皆既日食のコロナ」

α7R II, 993mm, 1/13〜1/200秒でオートブラケッティング撮影された複数画像から高諧調処理

皆既日食のハイライトは、太陽の周辺に広がり、ふだんは見ることのできない妖艶な輝き「コロナ」でしょう。コロナは内側が明るく、外側に行くに従って淡く暗くなってゆきます。その輝度差は1000倍にも達し、その広い階調とディティールを再現するために古くから多くの努力が払われてきました。a7R IIのダイナミックレンジは他のカメラと比べてとても広く、コロナの再現に非常に適したカメラと言えます。

「アメリカ皆既日食のプロミネンス」

α7R II, 900mm, 1/250秒

皆既日食では、太陽の周辺にさまざまな現象が見えてきますが、真っ赤に輝く炎のように見えるのが「プロミネンス」です。この画像は皆既日食が終了する直前で、月に隠された太陽の光が月のでこぼこした縁から今にも顔を出そうとしています。太陽を隠している黒い円盤は月です。月の縁には複数のプロミネンスが見えていますが、α7R IIの優れた解像度によって非常に細かなディティールまでも識別することができます。

「RAW静止画データから作成した高階調コロナ映像」

α9, 896mm, 1/60秒,

輝度差の激しい太陽コロナの全域にわたるディティールをムービーで再現するのは非常に難しいとされてきました。今回は、α9の高速連写機能を活用し、連写モードで連続したRAWデータを取得し、丁重に階調補正した後にそれをつなげてムービー化するという方法を試しました。連写Loモードなら、秒間5コマのペースで圧縮RAWを無限連写できるα9ならではの撮影法です。この映像は取得した1000コマの映像から作成しています。

「皆既日食ハイライト」

α7S, 850mm, 1/250秒

この映像は今年の8月にアメリカで撮影した皆既日食のハイライト映像です。冒頭の細くなった太陽の映像は、望遠鏡の前面に太陽専用のフィルターを装着している状態で撮影しています。皆既日食の約20秒前にそのフィルターを外します。その瞬間、太陽の光によって映像は白くなりますが、それが次第に小さくなっていく様子がわかるでしょう。その状態が「ダイヤモンドリング」です。ダイヤモンドリングが消えると皆既日食の状態になります。

「皆既月食の経過」

ソニー α7S 望遠鏡 2000mm F10

2014年10月08日の皆既月食の様子。下から上にかけて、部分月食から皆既食を経過し、再び部分月食となる様子をとらえた。皆既中の月は地球大気の散乱と屈折によって、月は「赤銅色」に輝く。皆既月食のハイライトと言える瞬間だ。

流星群の撮影を飛躍させたα

流星群の撮影では、4Kムービーによって肉眼で確認できる以上の非常にたくさんの流星の記録が可能になったことが挙げられます。今までのHDに比べて高精細な4Kでは、流星の検出能力が各段に向上し、短時間の撮影でも多くの流星を記録できるようになりました。それらを合成して流星群の特徴である放射状に流れる軌跡の画像を作ることも可能で、流星群に関しては静止画撮影よりも動画撮影がはるかに優位であることを明確に示しました。これは特にa7R IIの性能によるところが大きいです。

「α7R IIで捉えた2017年12月のふたご座流星群」

α7R II 14mmF1.4 追尾撮影Super 35mmモードで4Kビデオ撮影した合計60分間のクリップから流星の写っている部分をキャプチャーし、比較明合成。

12月13日22時50分から約60分間のふたご座流星群の飛跡です。流星の輝きは一瞬なので、星のように光を蓄積して明るくすることができません。そのため、明るいレンズとα7R IIの優れた高感度特性を利用してムービー記録し、モニターで確認しながら流星の映っているフレームをすべてキャプチャーして1枚に合成しました。この方法は静止画撮影に比べてはるかに多くの流星を記録できます。α7R IIのSuper 35mmモードは高感度特性も非常に素晴らしく、肉眼でとらえる以上の暗い流星をみごとにとらえています。

「α7R III、円周魚眼レンズで記録したふたご座流星群」

α7R III 8mm F1.8 ISO10000 露出2.5秒×60コマ 撮影地:群馬県赤城山麓 2017年12月13日21時57分48秒〜14日03時17分30秒

2017年のふたご座流星群のピーク時12月13日夜〜14日早朝に撮影した約5時間の記録です。 a7R IIIに円周魚眼レンズを取り付け、−5度の環境下にもかかわらず、バッテリー交換無しで合計6381コマを連続撮影できたのは驚異的なスタミナといえるでしょう。サイレントモードに設定、露出時間を2.5秒、連写Hiで連続撮影していますが、メカニカルシャッターの消耗を気にしないですむ電子シャッターでの長時間露出の連写が可能になった点はとても大きな進化です。また、ISO10000という超高感度撮影でも極端な粒状感の悪化が無く、階調も十分に維持された美しい画像を得ることができました。

「ペルセウス座流星群の流星」

α7R II, 約15mm相当, F1.4

α7R IIをSuper 35mmのクロップモードで使用し、明るい大口径レンズを用いて撮影した映像です。α7R II は、フルサイズモードよりも補間なしで 4K生成が可能なクロップモードの方がはるかに画質が良く、SpeedBoosterなどの縮小光学系を用いてより明るいF値で撮影できるのが魅力です。特に流星の撮影でその威力が発揮されます。4Kの精細な映像は、より暗い流星の識別を可能にし、肉眼で確認できる流星よりもはるかに多くの流星を記録します。

次回は、2018年1月31日の皆既月食の撮影レポートです。
天候が良く、日本国内で撮影できた場合、α7R IIIで動画・静止画撮影します。
皆さんも、αで気軽に撮影できるチャンスですので、是非お試しください。

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