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野鳥撮影におけるミラーレス機の
概念がまったく変わった
野鳥カメラマン 山田芳文 氏 × α9

α Universe editorial team

α9はその登場した時から正直、気になっていたカメラでした。自分の専門分野である野鳥撮影で「今まで撮影ができなかった世界」をどこまで捉えてくれるのだろうか。とワクワクしました。

山田 芳文/野鳥カメラマン 大阪府生まれ。野鳥を中心に生き物を撮り続ける。作品は主にバードウォッチングの専門誌や自然保護団体の会報誌、児童書などで発表している。著書は『野鳥撮影術』(日本カメラ社)など。

最初は光学ファインダーに慣れ親しんだ自分にとって電子ビューファインダーは戸惑いがありましたが、使っていくうちにすぐに慣れましたね。 私が撮影を開始する早朝や夕方など、鳥が活発に動く時間帯は薄暗いので、被写体をそのまま追いかける光学ファインダーよりも、撮影結果をすぐに確認できるので「こりゃ、電子ビューファインダーの方が格段に便利やなぁ……」と思いましたね。 それから、難度が高い「飛翔する鳥」をα9で撮ってみて思ったことは、ファインダーの「ブラックアウトフリーがいかに快適か」ということですね。光学ファインダーだとミラーアップのほんの僅かの間に、ファインダーが一瞬暗くなりますが、α9にはそれがない。高速で飛ぶ鳥を一瞬でも見失うことは野鳥撮影において致命傷になるため、肉眼で被写体を追いかけているのと変わらない撮影ができることと、フレーミングが理想通りにできることは、野鳥撮影において強力な武器になります。 さらに特筆すべきはAFの精度と追従性ですね。正直に告白すると、「ミラーレスは動きものの撮影に弱いんちゃうかな?」という先入観がありましたが、 α9を実際に使ってみて考えが完全に変わりましたね。

AFモードをAF-Cにして、飛んでいる鳥をファインダーに入れさえすれば、確実かつ難なく合焦してくれました。コントラストが高い撮影状況や、鳥と背景の輝度差のある場面では、AFが追従しないことがよくあります。 しかしα9と100-400mmのコンビはいったんフォーカスを外したとしても、ファインダー内に鳥をとらえ続けていれば、すぐにピントを合わせ直してくれました。 α9の測距点は693点もあるので、フォーカスエリアをワイドに設定して、鳥を画面の中央から外して追い続けても問題なくAFが追従してくれました。「撮影時にギリギリの状態までフレーミングしてトリミングしない」ことを撮影で心がけている私にとって、これは本当にありがたいことですね。20コマ/秒の連写性能も相まって、撮れ高は格段に上がりました。従来使っていた一眼レフでは捉えきれない、この間のカットもあればなぁ…ということが無くなり、逃したくない一瞬を意図通り確実にものにすることができました。 α9の実力を知ると「このカメラさえあれば、撮影者の技量は必要ないのかな……」というちょっと複雑な気持ちになりました(笑)。野鳥撮影において「α9でしか撮れない瞬間」は確実に存在し、そして写真家としてはミラーレス機のポテンシャルの高さに本当に驚かされた。そんな、α9との出合いでした。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 276mm,F5.6,1/1250秒,ISO640
目の前を飛ぶゴイサギをAFモードをAF-Cにして追い続けた。ピントが背景の水流に持っていかれることなく、ゴイサギの目をとらえ続けてくれた。約20コマ/秒の連写のおかげで、飛翔形が一番美しいこのカットを選べた。
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 100mm,F11,2秒,ISO200
「ゴイサギが長時間、魚を待っています」を伝えるために、NDフィルターをつけ2秒のスローシャッターをきった。ミラーレス機は一眼レフのようなミラーショックの振動によるブレがありません。スローシャッターで撮るときも、レフ機よりもミラーレス機が有利だ。周囲も画面に入れたかったので100mm域で撮ったが、100mm域でも描写は素晴らしく、単焦点レンズのようだ。
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/250秒,ISO200
魚を待つゴイサギを寄りで表現。レンズの周辺光量がどれぐらい落ちるか見てみたかったので、絞りを開放にして撮影したが、結果はご覧の通り、問題なかった。このレンズは開放からどんどん使える。
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/400秒,ISO2000
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/400秒,ISO1600
α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/400秒,ISO1250

マニュアル露出で絞りとシャッタースピードを固定、ISO感度をオートにして、ホシガラスの水浴びを連写。ISO感度は1250〜2000になったが、目を凝らして見てもノイズ感はない。かつ、質感も良く描写されている。

今回の撮影でこれぞ!と感じた2枚を、11月号の『月刊カメラマン』で公開しています。プリントでぜひ、ご覧下さい。

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