商品情報・ストア 月刊「旅する大人のソニー」 2016 OCT.-NOV.

月刊 旅する大人のソニー

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当記事は2016年4月~2017年3月にご紹介したものです。
商品がすでに生産完了している場合もございます。

2016 OCT.-NOV.

月刊 旅する大人のソニー

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夜光撮影術 ―紅葉の季節、青い京都を撮る―
16' 10.21 UPDATE

夜光撮影術 ―紅葉の季節、青い京都を撮る―

2016 OCT.-NOV.

旅行の楽しみといえば、行く先々での写真撮影もそのひとつ。しかし見返してみてください。その写真、誰でも撮れるものになっていませんか? もちろん、ポストカードのような美しい写真は残しておきたいもの。しかし、
有名な場所であればあるほど、そこで撮る写真は同じ構図だったり、色味だったりと、誰が撮っても似た仕上がりになってしまいがち。

そこで今回ご提案するのは、ちょっと違った視点からの撮影法です。それは「夜」に景勝地を「青く」写すという撮影術。

紅葉

そして、その青く撮る題材として編集部が選んだのは京都! この時期の京都といえば紅葉の赤のイメージですが、世界観がまったく違う京都をお見せします。

使用したカメラは、暗所での撮影に強いα7S。撮影法を教えてくれたのは、プロカメラマンの井川拓也さんです。

井川拓也
井川拓也

1975年大阪生まれ。サラリーマン時代を経て、独学で写真の勉強を始める。フリーランスのカメラマンとして営業写真館で人物撮影の経験を積み、2008年、独立と同時にTENOHIRAWORKS photo studioを設立。『写真は記録であり、流行である』をモットーに、現在は同スタジオ代表カメラマンとして、ファッションや商品撮影などのコマーシャルフォト、取材や紀行などの商業撮影を中心に、ソニーストアでのセミナー講師をつとめるなど幅広く活動中。

夜の撮影に際し、アドバイスをいただきました。

「夜の撮影で強敵なのは手ブレです。三脚をわざわざ持ち歩きたくないときには、ちょっと塀などにもたれかかるだけでも安定性は上がりますよ」(井川さん)

ホワイトバランスを調整し青く撮る

青く撮る方法として今回チャレンジするのは、カメラの設定でホワイトバランスを調整、青く仕上げるというもの。フィルターや画像加工のソフトなどは使いません。

ホワイトバランスを調整し青く撮る

α7Sは、ホワイトバランスを調整しておけば、ファインダーをのぞいても、モニターを見ても、被写体が青く表示されます。EVFならではのメリットです。撮りたい画をイメージそのままに確認してシャッターを切ることができます。

また、α7Sは2500K(ケルビン)が色温度設定の最低値なので、色温度指定ではそれ以上に青くすることはできません。さらに青くしたい場合は、色温度設定を2500Kにした上で、さらにカラーフィルター機能でB(ブルー)7にする必要が。

今回の撮影では、すべての作品を2500K前後で撮影しています。

それでは次項から、実際に撮影を行う際のテクニックをご紹介します。

空と水面を大きく撮る。視点の変化

空と水面を大きく撮る。視点の変化
(使用カメラ α7S/使用レンズ SEL1635Z /シャッター速度 0.4秒/F値 4/ISO 1600)

夜に青く撮影する際の入門編としておすすめしたいのは、空や水面を大きく取り入れた構図。

紅葉の八坂の塔
紅葉の八坂の塔

特に、紅葉の季節の京都は、この写真のように視点が木にいきがち。ライトアップされた紅葉も美しいですが、ふと夜空を見上げると、全く違った青の世界が広がります。

「空や水面はホワイトバランスを調整することで青くしやすいため、照明の影響を大きく受けずに青い1枚を仕上げることができます。日が落ちてから深夜まで、時間帯を気にせずに撮れるのも魅力です」(井川さん)

空に、撮影を行った景勝地を象徴する建物などをシルエットで浮かび上がらせると、より印象的な仕上がりになります。

※カラーフィルター機能も使用(B7)して撮影

蛍光灯を狙って

蛍光灯を狙って
(使用カメラ α7S/使用レンズ SEL35F14Z /シャッター速度 1/30秒/F値 1.4/ISO 10000)
紅葉の渡月橋
紅葉の渡月橋

紅葉の季節には、周囲の山が真っ赤に染まる渡月橋。明るいうちに、遠目から橋全体を捉える構図がよく見られます。今回の撮影では、橋のたもとにカメラを構え、水面を大きく取り込みました。

「蛍光灯や月光などの冷たい色の光は、ホワイトバランスの数値を調整してやることで色味を青く仕上げられます。反対に、赤味の強い白熱球などの光はどんなにホワイトバランスを変えても、白くはなっても青にまではなりません。被写体を選ぶ際に、周囲の光源が何であるかも考慮しましょう」(井川さん)

この写真を撮影したのは夜の9時。α7Sの高感度によって、空が明け方のように明るくも見えます。画面左、川面に浮かぶ光の筋は月光が反射したもの。美しい…。

※カラーフィルター機能も使用(B7)して撮影

アクセントカラーが全体を引き締める

アクセントカラーが全体を引き締める
(使用カメラ α7S/使用レンズ SEL70200G /シャッター速度 1/60秒/F値 8/ISO 6400)
紅葉の毘沙門堂
紅葉の毘沙門堂

10~11月の京都で最も有名な石畳は毘沙門堂のものではないでしょうか。道の両脇にある木々から、真っ赤な葉が落ちています。しかし、今回は祇園四条に店を構える料亭「千花」の石畳を撮影しました。

普段撮っているカラー写真と違い、今回の写真は「青」という単色。そのため、写真がのっぺりとして、単調に見えてしまう場合も。

「アクセントカラーを入れると、画面全体が引き締まります。この写真では赤い提灯を真ん中に配置しました。白熱球などの黄色や赤みが強い光源も、ポイントとして入れると効果を発揮してくれます。その際は、あまり青くし過ぎると赤色が薄くなってしまうので、アクセントになる色も青色もどちらも表現できるバランスを見ながらホワイトバランスを操作しましょう」(井川さん)

夜×青という視点が、新たな世界観を写しだす

夜×青という視点が、新たな世界観を写しだす

今回の撮影では、夜に撮るという条件と、α7Sの基本性能であるホワイトバランスの調整のみで、新たな世界観をつくりだしました。

ありきたりな写真に飽きたら、いつものようにレンズの交換や構図にトライ。そこに加えて、カメラ本体の設定を変えてみるというチャレンジも、ぜひ行ってみてください。

撮影協力

α7S
α7S

全感度で広いダイナミックレンジにより美しい描写を実現した、デジタル一眼カメラ

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SEL1635Z
SEL1635Z

画面周辺部まで忠実に再現する、小型軽量の高性能広角ズームレンズ

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SEL70200G
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Gレンズならではの卓越した描写性能と磨き抜かれた操作性を備えた望遠ズームレンズ

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SEL35F14Z
SEL35F14Z

開放F1.4、35mmフルサイズ対応の大口径高性能広角単焦点レンズ

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