商品情報・ストア 月刊「旅する大人のソニー」 2017 OCT.-NOV.

月刊 旅する大人のソニー

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当記事は2017年4月〜2018年3月にご紹介したものです。
商品がすでに生産完了している場合もございます。

2017 OCT.-NOV.

月刊 旅する大人のソニー

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自然の神秘を感じる月光写真
17' 10.18 UPDATE 月刊 旅する大人のソニー × TOKYO DAY OUT

晩秋に残す、京のレッドカーペット

2017 OCT.-NOV.

秋は写真撮影が楽しい季節です。澄み渡った青空に、赤く色づいた木々。紅葉をファインダーに収めることも多くなりそうですね。今年は少し視点を変えて、木々から散った後、地面に広がるもみじたちを作品として残してみませんか?

訪れたのは京都。αシリーズがあれば、少しのテクニックを足すだけで美しい“床もみじ”も撮影できるのです。今回、撮影テクニックを伝授してくれるのは、プロカメラマンの井川拓也さんです。

井川拓也
井川拓也

1975年大阪生まれ。サラリーマンを経て、独学で写真の勉強を始める。フリーランスのカメラマンとして営業写真館で人物撮影の経験を積み、2008年、独立と同時にTENOHIRAWORKS photo studioを設立。『写真は記録であり、流行である』をモットーに、現在は同スタジオ代表カメラマンとして、ファッションや商品撮影などのコマーシャルフォト、取材や紀行などの商業撮影を中心に、ソニーストアでセミナー講師をつとめるなど幅広く活動中。

地面のもみじと奥の建物。広角レンズで美しさを両立する

(使用カメラ α7R II/使用レンズ SEL1635Z /シャッター速度 1/125秒/F値8 /ISO 800)

手前のもみじが主役の、ボケ味が美しい写真。名刹・光明寺で撮影されたものです。奥に見える濡れ縁が、京都らしい印象を醸し出しています。

「撮影は曇りの日を選びましょう。晴れていると自分や木の影が写り込んで、明暗のコントラストがハッキリしてしまいます。だから光が柔らかくフラットに回る曇りの方がいい。ただし晴れの日でも、16時〜17時くらいの夕方なら雰囲気が出ますね」(井川さん)

こうして撮ったこの作例は、撮影位置と構図がポイントだといいます。

「地面スレスレから建物を撮りました。人差し指でグリップを保持し、親指でシャッターを切っています。背面モニターが動くので、ライブビュー撮影がしやすいですね。また、広角レンズでちょっと上向きに煽って撮ると、建物がゆがみやすいです。そのゆがみを利用して、手前の紅葉を大きく見せています。手前に紅葉が散っている場合、それらの紅葉の色や質感が揃っていた方が、キレイに写りますよ」(井川さん)

このような撮影を広角レンズで行い、構図バランスを取るためには、カメラの水準器に頼らず、ファインダーを目視して構図を決めることが大事だといいます。さらに木の枝など黒が重ならないように撮ると、キレイな写真に仕上がるのだとか。

木漏れ日から光が覗く、しっとりと濡れた“床もみじ”

(使用カメラ α7R II/使用レンズ SEL1635Z /シャッター速度 1/100秒/F値 8 /ISO 640)

木の根がたくましく伸びていて、苔むした地面ともみじの紅が美しい1枚です。これは毘沙門堂の境内の裏、人があまり足を運ばない場所での撮影。

「曇り空や周囲が暗いと、写真がやや青っぽくなります。そこでホワイトバランスを『曇り空』や『日陰』にしましょう。また『クリエイティブスタイル』メニューから『紅葉』を選んでもいいですね。赤や黄色が強調されます。また、このメニューから『彩度』『コントラスト』『シャープネス』が調整できるので、それぞれプラス1〜2上げると、くっきりと色が乗ります」(井川さん)

α7R IIに搭載されている「クリエイティブスタイル」機能を使うと、写真全体を覆うあざやかな赤になりました。また構図についてもテクニックが。

「これは広角レンズで、パンフォーカスで撮っています。赤が深く乗ると、こんどは均一的な写真になりやすいです。木の堅い感じや葉っぱの重なりをクッキリ見せるためには、絞りをF8くらいにしてあげるといいでしょう。加えて、真下を取る際には三脚を使わず手持ちで撮るので、手ブレに注意したいですね。その点、αシリーズには5軸手ブレ補正があるので安心です」(井川さん)

真っ平らな構図で奥行きがなく、目立つ被写体があるわけではないこのような場合は“光”を意識するといいそうです。今回は中心から端に行くにつれて光のグラデーションがつく場所を選んで撮影したとのこと。

鮮やかな赤に染まる山肌。起伏を利用して撮影する

(使用カメラ α7R II/使用レンズ SEL1635Z /シャッター速度 1/80秒/F値 8/ISO 200)

人が訪れない山奥の秋のような趣き。鮮やかな赤が美しいです。この写真を撮ったのは、世界遺産にも指定された醍醐寺です。

「まっすぐなものが構図の中にないので、カメラを自由に傾けて構えられました。紅葉の写真は、絵に空が入ってしまうと目線が暗い紅葉に向かないため、極力空を入れない方が美しいです。ただ、そうすると撮影時に奥行きが出しにくい。そこでこのように、坂を上から下に向けて撮ることで構図に奥行きを作りやすいですよ」(井川さん)

また、木の幹の黒いところともみじのコントラストがこの作例のもうひとつのポイント。重厚感のある色同士が重なってネガティブな雰囲気になるのを避けるためには、こんなテクニックを用いるといいそうです。

「黒い枝が重ならないよう、間から葉っぱが覗く構図にしましょう。色のバランスがよくなり、あまり重くならないですよ」(井川さん)

遠景の紅葉と岩、そして水の流れ。立体的にファインダーに収める

(使用カメラ α7R II/使用レンズ SEL70200G /シャッター速度 1秒/F値 22/ISO 50)

荒々しい岩と涼やかな水の表情のコントラストが美しいこの1枚は、醍醐寺の池を望遠レンズで捉えたものです。

「広角レンズで撮ると、どうしてもゆがみが出やすいので、構図全体に“見どころ”のある場合はゆがみの出にくい望遠レンズを使うといいですね。滝や濡れた岩と枯れた紅葉の乾いた感じ、湿気のある苔の質感と枯れた印象のコントラストをキッチリと切り取ることができます」(井川さん)

また滝から落ちる水の流れを押さえるのに、三脚を用いて、シャッタースピードを長めに1秒にしているそう。αシリーズは5軸手ブレ補正を搭載しているので、手持ちでもかなりブレを抑えて撮影できるのだとか。

秋山の散策と撮影を楽しむ、αシリーズならではの醍醐味

最後に、秋の京都を巡って撮った井川さんのその他の作例をご覧ください。

(上2枚を醍醐寺、下2枚を毘沙門堂で撮影)

絶好のロケーションを見つけるコツは、人が集まるわかりやすい撮影スポットではなく、ちょっと裏手に回って自分だけのスポットを探し出すことだといいます。

「紅葉の撮影は散策する楽しさもありますからね。また、こうして見つけたポイントは、あれもこれも撮りたいと欲張りがちですが、“主役”をひとつに絞りましょう。撮りたいものは、もみじなのか建物なのか、主役以外を脇役と捉えてボカして撮るなど、優先順位を付けてあげることが、いい写真を撮るコツですよ」(井川さん)

撮影のお供には、邪魔にならないコンパクトなカメラが望ましいことは言うまでもありません。その点、高い描画力と小ささを兼ね備えたαシリーズはうってつけだと井川さんは語ります。

「足を使いながら撮るのが楽しいので、小さいほどいいですよ。αシリーズは可動式のライブビューモニターを備え、低い位置や高い位置からも撮りやすい。また、電子ビューファインダーは、色を変えたときなど、撮影前に仕上がりを確認できるのは大きなメリットですね」(井川さん)

秋が深まるに連れ、赤々と色づいた紅葉が足もとを赤く染め上げていきます。カメラ片手に、そぞろ歩くのも楽しいに違いありません。見上げて撮るのとはまた違った紅葉を、あなたも美しく切り取ってみてはいかがですか?

ちなみに今回は「TOKYO DAY OUT」とコラボレーション。紅葉が楽しみな東京のおでかけスポットを紹介しています。また「antenna」でも、井川さんの紅葉写真を紹介。ぜひご覧下さい。

※掲載写真は2016年に撮影したものです。

企画協力

TOKYO DAY OUT
※TOKYO DAY OUTは2018年7月に終了したwebマガジンです。

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