Xperiaスペシャルコンテンツ

フォトグラファー|イナガキヤスト

満天の星粒や山に残る雪の美しさまでも鮮明に切り取る。Xperia 1 Vの感動クオリティ。

Xperia 1 V

スペシャルインタビュー

2023/8/2

フォトグラファーイナガキヤスト
1981年生まれ。フォトグラファー。富山県内の風景や家族の写真をTwitterやInstagramなどのSNSで発表し、話題となっている。NHK富山「イナガキヤストの本気旅」KNB北日本放送「眺めのいい時間」などメディアへの出演も多数あり、富山県警察フォトアンバサダー、射水市公式フォトアンバサダーとなっている。自身初の写真集「ぼくたちの大切な時間」(KADOKAWA)も好評発売中。

イナガキヤスト
スペシャルインタビュー

新開発の新世代センサーを搭載し、よりクオリティの高い撮影が可能となった「Xperia 1 V」。イナガキヤスト氏が富山県内で撮影した風景写真を交えながら、撮影のインプレッションとXperia 1 Vならではの撮影の楽しみ方などについて教えていただきました。

『風景写真は、そこに住んでいる地元の人が撮るのが一番』

イナガキヤストさんが、富山を撮り続ける理由について教えてください。

イナガキヤスト:僕は目の前に広がる風景を写真で伝えることが好きなので、生まれ育った富山を中心に写真を撮っています。風景写真というのは、地元の人が撮るのが一番だと思っていて、その土地に住んでいれば「今しか撮れない」という時にすぐに行けますし、土地感があることで良い構図を狙うことができる。そして、星や月、太陽の角度を日々観察していく中で、どの方向から朝日が出るかとか、今日は霧がかかるだろうとか、天候や時期を計算することもできますし、その場所のさまざまな魅力が引き出せると思うのです。

撮影地:富山県氷見市 棚田 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:25

地元の富山を写真に残したいと思ったきっかけがあったのでしょうか?

イナガキヤスト:僕は子どもが生まれたのをきっかけにカメラを始めたのですが、独学で写真を撮る中で、ものを捉える視点に変化が出てきました。特に、風景を意識して見るようになったのですが、海があって、3,000m級の立山連峰が見えるこの富山の風景を、すごく特別なものだと思うようになりました。

そしてそれを多くの人に見てもらいたいと思ったのは、2020年ごろからです。県をまたいだ外出がしにくい状況の中で、「富山の本気」と題して風景写真をSNSにアップしたら、多くの方に共感していただくことができました。その時に、地元の風景の良さに確信を持てたと言いますか。写真を目にした方から「パンデミックで気持ちが暗くなっていたところで、心が晴れました」、「癒されました」というメッセージをいただいたことで、僕が撮った写真も人の役に立つことがあるんだということを実感できました。

風景写真を撮る際に心がけていることはありますか?

イナガキヤスト:シャッターを切る時は、設定や画角という技術的なことよりも、「何に感動して、何を思って撮ったのか」が伝わるように気を配っています。写真は見る人の捉え方に委ねる部分も大きいのですが、その場で写真を撮っているのは僕だけしかいないので、構図や明るさ、色彩、さらに人の有無など、僕が良いと思ったものが表現できればいい。写真を見た方がそれぞれの解釈で楽しんでもらえたら嬉しいです。

『スマートフォンなのに、星景の写真もきれいに撮影できるのは驚き』

Xperia 1 Vを手にして、どのような感想をもちましたか?

イナガキヤスト:まず思ったのは、レンズが大きくなってより頼もしくなったということです。レンズのサイズは画質に直結するところなので、とても期待感がありました。僕はXperia 1 IIから使用していて、毎回進化は感じているんですが、今回の新世代センサー「Exmor T for mobile」を搭載する24mmのレンズを使った時は、大きな感動を覚えました。Xperia 1 Vを初めて手にした時、何気なく夜景を撮影してみましたが、すごくきれいに写ったことにびっくりして、これなら夜景や星景写真を撮ってみても面白いと思いましたね。

新世代センサー「Exmor T for mobile」

Xperia 1 Vの 広角レンズに搭載された新構造のセンサー。前機種比で約1.7倍*1に大判化した新開発の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサーで、より多くの光を取り込め、高感度・低ノイズな撮影を実現しています。
また、最新の画像処理技術との組み合わせで、フルサイズセンサーを搭載したデジタルカメラ並み*2の撮影を可能にしています。

  1. *1 Xperia 1 IVの広角レンズに搭載されているイメージセンサーとの対比。
  2. *2 LV(Light Value)2以下の照度環境における静止画の耐ノイズ性能およびダイナミックレンジにおいて。
    ソニー製のフルサイズセンサー搭載デジタルカメラとの比較。

撮影地:富山県富山市 呉羽山展望台 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:4秒 / ISO:32

それで、まずは富山らしい場所として、富山市にある呉羽山(くれはやま)展望台に行ってみました。稜線を背にした街並みを夕日が沈んだ直後、まだ立山連峰がうっすら見える時間帯に撮ったこの写真は、マジックアワーの空の階調を細やかに写し出しています。コントラストの強さや解像感の高さがよくわかります。この写真は24mmで撮影したものですが、実は画角が広すぎたのでトリミングしています。暗い中での撮影で、トリミングしてこのクオリティが出せるのは、Xperia 1 Vならではだと思います。

星景写真の撮影は、いかがでしたか?

撮影地:富山県中新川郡 みくりが池 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:30秒 / ISO:2000

イナガキヤスト:呉羽山展望台で写真を撮った際、暗いところでも十分使えると確信が持てたので、次に立山黒部アルペンルートにある、みくりが池に行きました。池の奥に雄山と浄土山が見える日中でも美しい場所ですが、標高が約2,400mの高所なので夜は星空がきれいなのです。個人的には地面に雪が残りつつ池の氷が溶けて水面に空も映り、天の川が山頂からかかる春がお気に入りです。撮影した写真は狙い通りの仕上がりで、夜空に広がる満天の星粒や山に残る雪の美しさを、白飛びせず鮮明に撮ることができました。

『目で見た色味と質感の再現性に、ソニーのこだわりを感じました』

新世代センサーを搭載した24mmのレンズで撮影したチューリップ畑は、色調豊かですね。

撮影地:富山県砺波市 砺波チューリップ公園 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:32

イナガキヤスト:撮影したのはちょうどチューリップの花が咲き誇っていた時期で、国内最大級の花の祭典と謳われている『となみチューリップフェア』の会場で撮影をしました。色とりどりの景色を前に、横位置で広く撮ろうと思ったのですが、一番手前にある薄いピンク色のチューリップが素敵だと思ったので、これを主役にすることに決めて、縦位置で画面全体を花で埋め尽くす構図にしました。

傾斜になった場所に咲いていて、順光が当たっていたのですが、花の影が隣の花に落ちず、どの色の花も白飛びせずきれいに撮れたのはすごいと思いました。少し光が強いと思っていましたが、上手く撮影できたのは24mmのレンズに搭載されたセンサーのダイナミックレンジの広さの賜物ですね。これほど色調豊かな写真をスマートフォンで撮影できるなら、それだけでも使う価値があると思います。

こちらの滝の写真はコントラストの美しい作品ですが、撮影時に気を使ったことはありますか?

撮影地:富山県中新川郡 称名滝 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:64

イナガキヤスト:ここは落差日本一といわれている称名滝(しょうみょうだき)というところで、断崖絶壁から飛沫をあげて落ちてくる水の落差は、およそ350mもあり、迫力ある富山の名勝のひとつです。この写真はまだ雪が残っている5月初頭に撮影したのですが、この時期は15時以降じゃないと右側の崖側に太陽の光が当たらなかったので、この一枚を撮るために太陽の位置を確認しつつ、滝の飛沫で虹が作られたタイミングで急いでシャッターを切ったんです。

雪があることと、雲ひとつない快晴ということが相まって、明暗差で白飛びや黒潰れすることが心配でしたが、何の問題もなく細部のテクスチャーまでしっかり描写してくれたことには、目で見た色と質感を忠実に再現するというソニーの画作りへのこだわりを感じました。

『スマートフォンだからこそ、何気ない日常を切り取れる』

Xperia 1 Vで身近な風景を魅力的に撮影したいと思っている方へ、最初のステップになるアドバイスをいただけますか?

イナガキヤスト:僕が経験上やってきてすごく良かったと思っているのは、とりあえずたくさん撮るということです。それと、しばらくはズームレンズではなくて単焦点レンズで撮ってみることをおすすめします。僕自身も単焦点レンズで撮影するようになって写真が変わったと思っていますし、Xperia 1 Vの24mmのレンズを使ってたくさん撮っていくうちに距離感の違いで写り方が変わってくることに気づくはずです。

撮影地:富山県砺波市 砺波チューリップ公園 / Xperia 1 Vで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:25

ズームで寄ったり引いたりするのではなく、自分の撮影位置を動かして画角を調整するのは、写真撮影をするうえでとても重要です。機動力のあるスマートフォンなので、いろんな画角に挑戦しない手はありません。僕も悩んだ時はいろんな画角で撮ってみますし、その繰り返しが経験値になっていくはずです。

最後に、イナガキさんが今後写真を通して伝えていきたいこと、写真への思いについて聞かせてください。

イナガキヤスト:まずは今後も変わらず、家族や地元の風景を撮り続けていきたいです。スタイルとしては、自分が好きな写真だけを出し続けるアーティストという感じではなく、写真を通じて人の役に立てるようなフォトグラファーでいたいなって思っています。

今年は、全国で販売されている学習ノートの表紙に僕の写真を採用していただいて、富山の風景を全国の子どもたちに見てもらうことができました。個展の開催や写真集の発売もしていますが、もっとさまざまな形で地元の素晴らしさを伝えていけたらいいですね。

「どこか遠くまで行かなければ良い写真が撮れない」って思ってしまいがちなのですが、シャッターチャンスというのは私たちの日常の中にあると思うのです。スマートフォンだからこそ切り取れる何気ない日常もあるはずですので、皆さんにもXperia 1 Vを使って、身近にあるかけがえのない一コマを撮っていただきたいですね。

イナガキヤスト流
Xperia活用術

写真撮影がより楽しくなる3つのポイント

ポイント1

夜景撮影の要は、スマートフォンを動かさないこと。設定はXperiaにおまかせ。

初歩的なことではありますが、夜景撮影でいちばん大切なのは、やはり三脚などでしっかりと固定してスマートフォンやカメラを動かさないこと。Xperia 1 Vは新世代センサーを搭載しているので、誰でも簡単にきれいな夜景が撮影できます。夜景を撮る際に多くの方が悩むのはシャッタースピードや絞り、そして色味の設定だと思いますが、オートの撮影モードやクリエイティブルックを使えば、難しいことを考えずとも的確な設定で夜景を撮れます。クリエイティブルックの「VV」が夜景との相性が良いと感じました。

クリエイティブルック

クリエイティブルックは画作りのための機能で、Xperia 1 Vには6種類のルックがプリセットされています。表現テーマやシーンに合わせて「FL」「VV」などのルックを選ぶだけで、イメージに合わせた画作りが簡単に行え、撮影段階で写真や映像の質感や色味を思い通りの雰囲気に仕上げることができます。

ポイント2

同じロケーションでも、時期や時間を変えて訪れると意外な発見も。

まだ見ぬ景色を写真に収めたいと思うのは写真好きの性。その一方で、同じ場所に何度も通うことで新たな魅力に気付くというのも風景写真の醍醐味です。特に自然は季節によって全く雰囲気が変わりますし、朝、昼、晩の光の違いや天気の違いによっても異なる印象を受けるでしょう。例えばこの写真は、雪が残る風景を撮った時から一ヶ月後に訪れた称名滝。この時は緑色の多彩なバリエーションが楽しめました。また、同じ24mmの広角レンズでも手前に写す被写体の分量によって全体の雰囲気も変わってきますし、滝を見に来た人びとをあえて写し込むことで雄大さを表現するなど、撮影の視点を変えるだけでも写真に物語性が生まれます。比較することで気付ける細かな変化もあると思うので、皆さんも身近な場所にお気に入りの風景を見つけて、ぜひ何度も足を運んでみてください。
ポイント3

いろいろな画角や視線で風景と向き合い、とにかくシャッターを切ってみよう。

被写体よりもちょっと高い場所へ登ってみたり、すこし離れてみたりするだけでも、風景は大きく変化します。また、写真のなかの主役を決めて画角を決めることも大切です。どこを見せたいのか、切り取りたいのかを決めてから、その主役がよく見えるベストな画角を探ることがポイントとなります。またXperia 1 Vなら、16mmの超広角、24mmの広角、85-125mmの望遠と、3種のレンズを搭載しています。デジタル一眼カメラと違って、レンズの付け替えをせずにすぐに焦点距離が変えられるというのは大きなメリットなので、同じ画角でも色々なレンズで試してみるのも面白いと思います。
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