昭和55年5月6日 杏林大学社会科学部 卒
会社員:介護業務
青森県八戸市出身、在住
写真展
- 2026年9月
- 『80000年後に、また会いましょう』 ソニーイメージングギャラリー 銀座
- 2024年
- 『Grandma Comes Back』 八戸ポータルミュージアム「はっち」
- 2023年
- 『Grandma Comes Back』 ソニーイメージングギャラリー 銀座
- 2022年
- 『放熱スル夜』 八戸市美術館
- 2020年
- 『ロスジェネ世代の群像』 八戸ポータルミュージアム「はっち」
受賞歴
- 2024年
- 第4回ふげん社写真賞「飯沢耕太郎賞」
- 2024年
- 富士フイルム ポートフォリオレビュー/アワード 2024 ファイナリスト
- 2024年
- 第58回キヤノンフォトコンテスト WEB部門「シルバー賞」
- 2022年
- IMAnext「MEMORIES」「CHILDREN」「DAILY」各ショートリスト
身近にありながら、あまり知らない。
価値が不確定なものに光を当てたい。
上部を撫でるのでなく、近づき掘り下げ、対象に向き合いたい。
本州の突端、青森の片隅でカメラを構える。
現在は「イタコ」、「オシラサマ信仰」「要介護者の暮らし」を撮影中。
母が急逝した。
母が亡くなってすぐ「アトラス彗星」が西の空を流れた。燦然と途轍もない速さで遠ざかる星を見ながら、母にはもう会えないんだな、としみじみ思った。
次回アトラス彗星が観測できるのは、80,000年後だとか。輪廻転生があるのなら、80,000年という途方もない時間の積み重ねの先に、幾度の転生の果てに、またお節介な母に会いたい。
信心のない我々は解脱できないだろうから、きっとまた会えると思うんだ。悲しいけれど、今世ではさよならだ。 だからお母さん、80,000年後にまた会いましょう。
僕が普段撮影している「イタコ」や「オシラサマ」などの民間信仰や民俗文化では、五穀豊穣や無病息災、鎮魂が主に祈願されているが、儀礼や依代を具に見ていくと「魂は巡り還ってくる」という気配、期待がそっと潜んでいるように感じている。
仏教では六道輪廻として魂の流転が説かれ、祖霊信仰では、死者の魂は山へ還り、やがて孫やひ孫の世代に姿を変えて戻ってくると考えられてきた。輪廻転生が実在するか否かは誰にも分からないけれど、脈々と続いてきた営みを振り返る時「有る」とも言えない反面、「無い」と断言することもできない曖昧さが残るように思う。
本作は、その曖昧な余白を起点に「魂の巡り」を想像し制作したシリーズです。生と死を結ぶ線は、一直線に伸びていくものなのか、彗星の軌道のように大きく弧を描き、やがて還ってくる線なのか。そんなことを考えながら写真を組み合わせていく時間が、僕が抱えていた喪失感を埋めていくグリーフケアになっていたように思います。