シネマの映像表現

裏面照射型フルサイズCMOSセンサーと最新の画像処理エンジンで映像クリエイターの表現の幅を広げる

有効約2760万画素(*1)の裏面照射型35mmフルサイズCMOSセンサーExmor R(TM)(エクスモアアール)と、最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)を搭載。フルサイズ4K (QFHD 3840×2160) 撮影時に画素加算のない全画素読み出しで7Kオーバーサンプリングを行い、Super 35mmモードでは4K 60p (59.94p) (*2)記録が可能です。低感度側100から51200の常用ISO感度に加えて、15+ストップ(*3)のワイドラチチュードで、明暗差のあるシーンでも低ノイズで白とびや黒つぶれの少ない階調豊かな映像が記録できます。また4:2:2 10bit記録が可能なため、繊細な階調表現を活かした映像編集が可能です。さらには、大口径レンズと組み合わせることで、浅い被写界深度を生かした印象的なぼけ描写とクリアな解像感で、シネマのような映像表現を可能にします。

*1 動画撮影時。静止画撮影時は、有効約3300万画素 *2 4K 60p記録は、APS-C/Super 35mm記録モードのみになります *3 S-Log3動画撮影時。ソニー内部測定

シネマのようなルックを手軽に再現できるS-Cinetone

FX6、FX3およびFX30でも好評な、肌の色を美しく見せるスキントーンを中心としたルック「S-Cinetone」をピクチャープロファイルのプリセットとして搭載。CineAltaカメラ「VENICE」の開発を通じて得られた知見を基に作られ、人の肌の色再現性をアップ。色あいはよりソフトに、ハイライトの描写は被写体を美しく際立たせる自然なトーンです。グレーディングすることなくシネマのようなルックを手軽に再現でき、制作者のさらなるクリエイティブな表現要求に応えます。

※ 画像はイメージです

最大120pのハイフレームレート(フルHD)動画記録

フルHD(1920×1080)記録時、最大120pのハイフレームレート動画のカメラ内記録に対応。フルHD解像度では最大5倍(120fps、24p記録)のなめらかなスローモーションで、印象的な映像表現が可能です。また、4K QFHD(3840×2160)解像度では最大2.5倍(*1)(*2)のスローモーション映像を記録できます。また、Cinema Lineの上位機種で採用されている【FPSメニュー】を新たに搭載しており、[Variable]を選択することでフレームレートを直感的に設定可能です(*3)。ハイフレームレート撮影時においても、オートフォーカスが狙った被写体を追随し続けるため、動きのあるスポーツシーンなども安心して撮影できます。

*1 60fps、23.98pでの撮影時は、必ず[Variable]を選択してください。音声は録音されません *2 4K 60p記録は、APS-C/Super 35mm記録モードのみになります *3 FPSを[Variable]に設定すると記録ビットレートが高くなるため、高速で書き込めるメモリーカードが必要になる場合があります
左:S-Gamut3.Cine/S-Log3 右:カラーグレーディングされた映像 ※ 画像はイメージです ※ 画像の説明に誤りがあったため修正しました(2025年6月5日)

ノイズを抑えるデュアル・ベースISOと、15+ストップ(*)のワイドラチチュード撮影

2つの基準ISO感度(ISO800とISO4000)に切り換え可能なデュアル・ベースISOに対応。ISO800とISO4000のノイズレベルがほぼ同等で、撮影環境の明るさに合わせて基準ISO感度を使い分けることで、ノイズを抑えたクリアな映像撮影が可能です。また、シャドウからミッドトーン(18%グレー)にかけての階調特性を重視した、S-Log3を搭載。S-Log3設定時は、15+ストップ(*)という再現域を確保しています。色域はS-Gamut3、S-Gamut3.Cineに対応し、VENICEやBURANO、FX6、FX3およびFX30などのCinema Line カメラと合わせた撮影、編集がさらに容易になりました。

* S-Log3動画撮影時。ソニー内部測定

ワークフローに合わせて選べる3つのLog撮影モード

Cinema Line上位機種と共通したワークフローを実現する「Cine EI」、選択したExposure Index(EI)に連動してカメラが自動的に基準ISO感度を切り換える「Cine EI Quick」の2つのモードから選択可能。さらに、ISO感度を調整して露出を設定する「Flexible ISO」も選択できます。 Cine EI:撮影環境の照明条件に応じて、基準ISO感度を800と4000の2つから選択可能。ワイドラチチュードを維持しつつ、豊かな階調を記録できます。ポストプロダクションで制作者の意図に応じて重視したい階調領域を細かく調整することが可能です。 Cine EI Quick:選択したEIに連動してカメラが自動的に基準ISO感度(800もしくは4000)を切り換える撮影モード。Cine EI同様、ワイドラチチュードを維持しながら、少ない設定手順で直感的に撮影することが可能です。 Flexible ISO:ISO感度を調整する撮影モード。AUTOもしくは常用ISO800(拡張ISO200)から51200(拡張ISO102400)を選択することができます。

LUTを活用したLog撮影

Log撮影モード時に、ユーザー好みのLUT(*)をカメラモニター映像やチルト式電子ビューファインダーに反映可能。ポストプロダクション後の仕上がりイメージを確認しながら撮影することができます。LUTは、プリセットのs709や709(800%)に加えて、最大16個までメモリーカードを使ってカメラにインポートすることが可能です。

* ユーザーLUTは17格子もしくは33格子のCUBEファイル(.cube)のみインポート可能

ユーザーLUTをピクチャープロファイルとして使用可能なPPLUT

カメラにインポートしたユーザーLUT(.cube)は、ピクチャープロファイル(PPLUT 1-4)としても使用可能。カメラ内で映像としてそのまま記録されるため、ユーザー好みのLUTを使用した画づくりができ、編集時の色調整を簡略化することができます。

※ 画像はイメージです

4:2:2 10bit記録のHLG(Hybrid Log-Gamma)にも対応

ピクチャープロファイルのプリセットとしてHLG(Hybrid Log-Gamma)を搭載。撮影した映像をHDR(HLG)対応テレビでHDMI接続し再生することで、カラーグレーディングをせずに、黒つぶれと白とびを抑えた肉眼に近いリアリティーのある映像が楽しめます。広色域のBT.2020カラースペースに対応し、10bitの細やかな階調再現性により、従来よりもさらに豊かで高精細な映像表示ができます。

* S-Log3動画撮影時。ソニー内部測定

カメラ単体で思い通りの表現ができるクリエイティブルック

撮影する写真や動画を思い通りの雰囲気に仕上げることができるクリエイティブルックを搭載。新たに[FL2][FL3]を追加した全12種類のモードがカメラ内にプリセットされており、ユーザーの好みに合わせた画づくりを選べるほか、選択したモードをベースにさらに独自の画づくりを楽しむこともできます。コントラストがありながら落ち着いた発色と印象的な色味の[FL]や、マットで柔らかな質感の[IN]など、多彩なモードを搭載。動画撮影時に細やかな調整を行う場合は、画面を見ながら(*1)、コントラスト、彩度、ハイライト、シャドウなど最大7項目(*2)による画像の微調整ができます。また、自分好みの設定をカスタムルックとして登録することもできます。

*1 シャープネスレンジおよび明瞭度を除く *2 静止画時はシャープネスレンジを含む最大8項目を調整可能