一瞬の興奮を、一生の物語に。
スポーツ撮影 with Sony

スポーツフォトグラファー 水谷たかひと 氏

α Universe editorial team

「CP+2026」でスポーツフォトグラファーの水谷たかひと氏にお話しいただいた内容や発表作品を、α Universeでも特別にご紹介。今回は「α1 II」で撮影した写真を披露しながら、ファームアップによりできるようになったことや、ソニーのアプリケーション「Imaging Edge」に搭載されている便利な機能などを語ります。

水谷たかひと / スポーツフォトグラファー 1968年、東京生まれ。1990年、東京総合写真専門学校卒業と同時に渡仏。様々なスポーツイベントを撮影し、3年後に帰国。拠点を日本に移し、スポーツイベントを追いかける。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員一般社団法人日本スポーツ写真協会(ANSP)会長国際スポーツプレス協会(AIPS)会員株式会社マイスポーツ出版代表取締役

世界陸上で実施した子ども向けイベントでは撮影体験講師を務めてソニーと共創

皆さま、本日はお集まりいただきありがとうございます。まずは、昨年、ソニーがスポンサーを務めた「東京2025世界陸上」の関連イベントとして子どもたちに向けて行ったイベントについてお話をしたいと思います。子どもたちを国立競技場のトラックに招待して、かけっこ教室と撮影体験を開催し、その際に撮影体験講師を務めました。世界陸上という世界の舞台でアスリートが活躍する場に子どもたちが立って、大きいレンズ、秒間30コマ、120コマ切れるカメラを使っての撮影体験。子どもたちのリアクションもすごくよくて、夢中になって撮りまくっていました。ソニーのカメラは性能がいいので、ピントはAFに任せられるのが魅力です。だから、子どもたちでも簡単にいい写真を撮ることができる。こういう経験はそうできることではないので、子どもたちにとっても貴重な体験だったと思いますし、僕自身にとっても楽しい時間でした。よく、「子どもたちのため」「若手を育てるため」と言いますが、行動に移せる会社はなかなかありません。しかし、ソニーはそれをしっかりと形にして、世界陸上という大きな舞台で実施してくれました。小・中学生や若い人たちを育てていくようなイベントを、今回ソニーさんと共創できたことを本当にうれしく思いますし、今後もこういったイベントに力を入れてくれることを期待しています。

きれいにぼけて選手の姿や表情を強調できるお気に入りの1本「FE 50-150mm F2 GM」

スポーツ撮影で大切なのは最高の一瞬を逃さないこと。そのための重要な機能がAF性能です。ピントは人物の瞳に合わせるのが鉄則で、それを逃さないのがαの強みです。僕は選手の感情が表に出る一瞬をαで撮影して、多くの人にお見せしたいと思っています。ここからは僕が撮影した写真を見ながら、カメラやレンズについてお話していきましょう。今回お見せする写真はすべて、僕がずっと追いかけているソニーのホッケークラブ「ステラーズ」(2026年4月1日改称)の写真です。まずは、こちらをご覧ください。

α1 II,FE 50-150mm F2 GM 150mm,F2,1/8000秒,ISO400

新しく発売されたレンズ「FE 50-150mm F2 GM」で撮影したものです。僕が今、一番気に入っていてよく現場に持って行くレンズですが、とにかくきれいにぼけます。本来はポートレートなどに向いているレンズなので、「スポーツシーンは撮れないんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、普通に撮れます。AFは優秀ですし、解像感、ディテールも素晴らしい。こういうレンズが欲しかった、と思うくらい使ってびっくりしたレンズです。

α1 II,FE 50-150mm F2 GM 100mm,F2,1/1000秒,ISO320

上の写真は、シーズンの最終戦に負けてしまって、選手が悔し涙を浮かべているシーンです。「α1 II」の4軸マルチアングル液晶モニターを活用して、ボディを地面に置いて、モニターの角度を調整しながら撮影しました。こういうシーンは通常、構えているところからしか撮れないので、背景がうるさくなってしまうことがあります。そんな時にF2という強力に背景がぼけるレンズを使うと、これだけ立体的に選手が浮き出て、背景をぼかすことができるのです。

人物の認識性能が格段にアップ。スポーツ撮影で活躍する「リアルタイム認識AF+」

αシリーズの素晴らしいところは、ファームアップによって性能が格段に良くなることです。2025年10月のファームアップで人物の認識性能を向上させた「リアルタイム認識AF+(プラス)」に対応し、スポーツシーンでのAF精度が格段にアップしています。

α1 II,FE 50-150mm F2 GM 150mm,F2,1/2000秒,ISO500

上の写真は見てわかるように、手前にネットがありますが、ピントは人物にしっかりと合っています。ファームアップ前でも大丈夫だった時がありますが、「リアルタイム認識AF+」に対応してからは、もうビンビンに人物の瞳にピントが合うようになりました。顔認証や瞳認証で撮っていれば、前にネットがあろうが何があろうが、きちんと人物を認識して顔や瞳にピントを合わせてくれます。開放のF2で撮影していますが、AF性能が抜群にいいので被写界深度が浅くても安心です。やはりαはAIの部分が1歩2歩先をいっていると感じますね。本当に頼りになる。皆さんも、AF性能が良くなると発表されたら、ぜひお持ちのカメラをファームアップしてください。

α1 II,FE 400-800mm F6.3-8 G OSS,800mm,F8,1/2500秒,ISO6400

上の写真は「FE 400-800mm F6.3-8 G OSS」で撮影した1枚です。焦点距離を800mmで撮っているので、開放がF8になります。本当にすごく離れたところから撮ったもので、ノートリミングで出しているんです。これもAF+の効果がわかる写真ですね。青い選手をトラッキングでずっと追いかけていたので、手前の赤い選手が入ってきてもピントを持って行かれることはありません。それだけしっかり青い選手の顔をトラッキングできている、ということです。この他にもあらゆるシーンでAF+のすごさを実感できたので、今後も積極的に使っていきたいと思います。

「エクステンデッド Hi-Res」を使えばトリミングしても高解像を担保できる

続いては、こちらの1枚です。

α1 II,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/2000秒,ISO1250
α1 II,FE 400mm F2.8 GM OSS 400mm,F2.8,1/2000秒,ISO1250

より臨場感を見せるためにこのようにしました。「トリミングしただけでしょう?」と思うかもしれませんが、そうではありません。こちらは、ソニーのアプリケーション「Imaging Edge」に搭載された最新機能「エクステンデッドRAW処理」を活用して仕上げたものです。「エクステンデッドRAW処理」とは、1枚のRAW画像にディープラーニング技術を取り入れたRAW処理を施して高品位な画像に仕上げることです。2つのモードがありますが、今回使ったのは「エクステンデッド Hi-Res(ハイレゾリューション)」になります。RAWデータにエクステンデッド現像を施すと、アップスケーリング、つまり画像の解像度を縦横2倍に拡大し、非常に細密で鮮明な画像を生成できるんです。通常「α1 II」は有効約5010万画素ですから、普通に半分にトリミングすると約2500万画素くらいしか残りませんが、アップスケーリングしてトリミングすれば約5000万画素のままの画素数で残すことができる。だから、巨大モニターで見せても、まったく問題ないほど耐性がある画像に仕上げることができます。こういった目に見えないようなところまでファームアップでフォローしてくれるのがソニーのいいところで、僕がソニーのことを好きな理由の1つでもあります。ファームアップやアプリケーションなどで定期的にアップデートしてくれるのはありがたいかぎりです。ソニーのカメラやレンズは常に進化を続けているので、難しいイメージがあるスポーツ撮影にも挑戦しやすくなったと思います。ソニーはこれからもいいカメラやレンズを出してくれると思いますし、その後のファームアップや新しいアプリケーションへも対応してくれるはずです。新たな機能によって、今まで撮れなかったシーンも撮れるようになると思いますから、ぜひ動いているものの撮影にチャレンジしてもらいたいと思います。また、αは動画が撮りやすいのも魅力です。動画に苦手意識を感じている人でも、ちょっと撮ってみたら面白いのではないかと思います。実際、僕も「αだったら撮れるかもしれない」と思って少しだけ動画撮影もしているんですよ。今までは動画撮影となるとAFに少し不安がありましたが、αに変えて撮ってみたら、「AFでも大丈夫じゃん」となりました。本来であれば、写真用、動画用それぞれのカメラを用意しなければなりませんが、αが1台あれば両方撮ることができるのも便利です。αを使って静止画を撮影している人は、ぜひ動画撮影にもチャレンジしてみてください。そこから新しい発見があるかもしれませんよ。

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