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事例紹介

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SRX-T110  導入事例 2010.12.16掲載
■九州大学 感性融合デザインセンター 様 [業種:教育]
映像・音響を含めた実験設備「イメージラマ」の情報設備として採用。
4Kシステムで、表現力の幅も広げた。
お客様のニーズ・課題
先端メディア技術を背景とした制作実践環境を支援するため、映像・音響を含めた実験設備「イメージラマ」を整備。多くのソースに対応できる高精細プロジェクターを求めていた。
導入効果
4Kの解像度の高精細プロジェクターにより、細かい部分も精細に表示。公開イベントでの使用や4Kならではの作品作りも進む。
導入背景 映像や音響を含めた空間「イメージラマ」の整備に着手。
選定理由 イベントでの活用にも利用できる柔軟性が決め手。
導入効果 細かい部分も精細に表示。4Kならではの作品作りも進む。
今後の展望 性能面で高評価。4K映像、7.1チャンネル音響、照明制御を中心に、視覚・聴覚など五感に対応したメディア芸術の表現空間の実現を目指す。
九州大学大学院
芸術工学研究院 教授の源田悦夫様にお話を伺いました。
導入背景

映像や音響を含めた空間「イメージラマ」の整備に着手。


「表現」の場として映像装置や音響環境が整備されたイメージラマ。
九州大学大学院芸術工学研究院は、技術と芸術の融合を目指した大学として1968年に設立された九州芸術工科大学と九州大学が統合し、生まれました。「コンテンツ・クリエーティブデザイン部門」は、コンテンツ創成に関する修士・博士課程を持った大学院の教育組織です。
九州大学感性融合デザインセンターは、こうした九州大学の「コンテンツ」や「ユーザーサイエンス」の研究教育の支援組織として設置されており、豊かな感性と論理的思考能力を兼ね備えた世界レベルで対応できる人材育成を目指し、先端メディア技術を背景とした制作実践環境を支援して、芸術的感性や諸科学の融合による独自性のあるコンテンツやメディア芸術の創成やエンターテインメントの科学研究・感性評価などを行っています。人物や物体の動きを映像化するモーションキャプチャや顕微鏡、医療機器など、一見、アートとは関係のないような機材も活用し、観察、把握し、仕組みを調べて表現に結びつけるといった活動も行っています。「表現」というのは何もPCの中だけに存在するものではなく、映像や音響やさまざまな感性を含めた演出空間を作ることも必要で、その空間を共有できることが重要だと考えています。そこで、イメージラマと呼ばれる各種コンテンツを表現できるホールに、高品位な映像を映し出せる大型の映像装置や音響環境を整備しました。

選定理由

イベントでの活用にも利用できる柔軟性が決め手。


SRX-T110が設置されている映写室。ここで各種操作を行う。
イメージラマは、高品位大型映像システムとマルチ音響システム、プログラム式照明コントロールシステムと各種センサーを用いたインタラクティブな演出を可能とする空間です。イベント時には飲食や懇談の場としても利用でき、鑑賞スタイルを含めたエンターテインメント性を研究をしており、ユーザー評価をするための感性評価システムなども用意しています。
高品位大型映像システムには、ハイビジョンの4倍の画素数を持つ高精細プロジェクターでなければ表現できない作品も制作していきたいと考えていたので、4K(4096H×2160V)は必要不可欠でした。4Kの解像度の高精細プロジェクターはデジタル映画配信用として、いくつかのメーカーから提供されています。しかし、映画を見るのには適していても、イベントでの利用やイメージの表出に利用できなければ意味がありません。そのような要求に対応できるのが、SRX-T110だったのです。
導入効果

細かい部分も精細に表示。4Kならではの作品作りも進む。


公開イベントでの一幕。ジャグリングの演技とエフェクトをかけた映像で不思議な空間を作り出す。


4Kの解像度でモザイクを構成する一つ一つの映像も綺麗に映し出され、識別できる。
作品:「daily daily」泊かすみ
(九州大学 大学院 芸術工学研究院源田研究室ご提供)
導入後、演出空間を生かした公開イベントを開催しました。このイベントでは多様な表現に挑戦しました。たとえば、演技しているジャグラー(大道芸人)の動きをモーションキャプチャで記録し、リアルタイムで処理を施した映像をスクリーンに投写しました。ジャグラーと映像が融合したパフォーマンスは、メディアでも大きく取り上げられました。
このイベントで、SRX-T110がこちらの要求を満たしていることがわかりました。現在は、イベントだけではなく、4Kの解像度を生かした作品を制作しています。たとえば、小さな映像を多数用意し、それらをモザイクのように張り合わせ、一つの大きな映像として見せるような作品を作ったり、フラクタル的な手法を用いた映像作品なども制作しています。
ハイビジョンでは、細かい部分がつぶれてしまって見えない作品でも、4Kであれば、精細に表示されます。こうした特長を生かした4Kならではのオリジナル作品の制作も行っています。
このような五感に対応した演出空間の構想は20年以上前から持っていましたが、以前は機器も能力が低く、コンピューターグラフィックのイメージ表現力も不足していました。しかし現在では、コンピューターのパフォーマンスや映像機器など近年のメディアテクノロジーの急速な進展により、具体的に構想が実現できる時代になりました。その中心をなす高度な映像表現に使用する、高精細プロジェクターとしてSRX-T110は最適です。
今後の展望

性能面で高評価。4K映像、7.1チャンネル音響、照明制御を中心に、視覚・聴覚など五感に対応したメディア芸術の表現空間の実現を目指す。


4Kの精細さを生かした作品。迫力と繊細さの両方を兼ね備えた作品となっている。
作品:「万手万顔曼荼羅」古屋隆介(九州大学 大学院芸術工学研究院源田研究室ご提供)
イメージラマの公開から半年ほどが経過し、運用もこれから本格化していきます。4Kの解像度を生かしたイベントやコンテンツもこれから増えていくことでしょう。その発表の場として、イメージラマはこれまで以上に活用されていくことになります。
高精細プロジェクターの需要は、何も映画館だけではありません。本学のような芸術工学という科学技術と芸術的感性との融合分野では、もっと掘り起こせば、さまざまな需要があると思います。SRX-T110はこのようなニーズに活用できるプロジェクターなのではないでしょうか。ただ、もう少し簡単に使えるようになれば、もっと多様な使い方ができるのではないかと思います。今後もソニーの高精細プロジェクターに期待しています。

■システム設計・構築:共信コミュニケーションズ株式会社様
お客様プロフィール
九州大学 感性融合デザインセンター様
情報通信技術(ICT)を高度に活用し、芸術的感性の諸科学への融合を促し、独創性の高い価値ある情報を創成しうる学際的研究・実践へさらに発展させることを目的とし、「コンテンツ創成科学部門」と「ユーザーサイエンス部門」の2部門を設置しています。
・芸術的感性と諸科学を融合した新しい価値観の創造と学際的研究の推進
・豊かな感性と論理的思考力に優れた世界に通用する人材を育成するための教育支援
・学内における全学的な学際的研究・教育プロジェクトの支援とその推進
を目指しています。
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